lockandgo65

美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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浅草の「HOMMAGE」で短角牛のロースト他。

この日は珍しく食事会でディナーに出かけました。
予約を頼まれたのはこんなお店。
 

HOMMAGE。
浅草というコテコテの下町にあるフレンチレストラン。
この地でミシュランの星を獲得している実力店です。
 
この予約はかなり前から決まっていたのですが、たまたま誘われてこの日の昼にかき小屋に行ってしまったのですよね・・・。
全体的にポーション少なめでお願いしました。
 

まずはアミューズのグリーンオリーブ。
塩気がきつくなく食べやすいお味。
 
楊枝が古風で、場所柄を感じさせます。
 

最初のパンはポンデケージョ
モッチリした食感、上に散らされた胡椒と岩塩で、これが最初の料理と言ってもいいような味わいです。
 

こちらもアミューズになるのかな?
 
左はフルーツトマトのタルタルに円盤状の飴細工が乗せられています。
パリパリと割って混ぜていただきます。
甘いものと一緒に食べるとトマトの青臭さが気になるかと思いましたが、まるでトマト自体の甘みが強くなったように見事に味が融け合っていました。
 
右はフォアグラのフラン。
思ったよりあっさりとした口当たりでちょっと薄味かも、と感じるほど。
ところが上に乗せられた塩を口にするとフワッと濃厚な香りが引き立つようでした。
 

前菜は鰆の燻製。
塩と砂糖でマリネしたものを、京都の何とかという酢で洗って、軽く炙ってあるのだとか。
 
とろける食感と軽い酸味、そこに燻製の香りが絶妙に入り込んできます。
 
付け合せもキャラメリゼされたオニオン、春菊のピューレ、グリーンピースとそれぞれ芸が細かいです。
ピューレははっきりと春菊の風味が感じられて、春菊そのものを食べるよりも味にインパクトがありました。
 

魚料理はホウボウのポワレ。
カリッとした皮目は香ばしく、ブリッとした身質も固くなりすぎず絶妙な火入れです。
泡は魚のソースとのこと。
 

肉料理は岩手県産短角牛のロースト、赤ワインのソースです。
見た目に美しい色のお肉は火入れバツグン。
ちょっとダレて見えるほど柔らかく、筋張った赤身肉ですが、噛むたびジュワッジュワ肉汁が溢れ出てきて、肉の旨みを味わうのにこの上ない火の入り具合でした。
味付けは淡白で、ソースも甘さを控えてワインの香りを立たせたもの。
手前に置かれた岩塩と胡椒を付けてアクセントにします。
 
付け合せの野菜はグリーンアスパラ、オータムポエム、菊花。
こちらも軽く塩茹でしただけと思われるシンプルなもの。
前の皿のグリーンピースなんかもそうでしたが、フレンチにしては塩気は極々控えめで素材の味を大事にしているのだと感じました。
 

デザートは「あまか」という柑橘を使ったプリン。
何でも年間100キロほどしか生産されない希少な果物なのだそうです。
 
プリン自体はクリームを使ったシンプルなものでしたが、皮が混ぜ込まれていたり全体から柑橘の香りを感じることが出来ます。
たっぷりかかったキャラメルソースがジューシーなあまかの果実とマッチするのも驚きがありました。
 

デザートはもう一品。
「ヨーグルトのソルベ」と言われていたのでシンプルなアイスが来るかと思いきや華やかなこちらが出てきました。
手前の香り、食感のいいクランブルの中にはルバーブのコンポートが隠されています。
 
ヨーグルトのソルベは液体になるギリギリの食感。
なんで形を保っているのか疑問に感じられるほどにほぼ液体です。
 
食用花も散らされて、花をテーマにした一皿だそうです。
 

お茶菓子も豪華。
これは二人分です。
 
真ん中は浅草にあるかりんとう専門店「小桜」のもの。
ほんのりした甘さでした。
グラスにはたっぷりな砂利が詰められている辺りは浅草っぽさを演出しているのでしょうかw
 
スプーンには七味を効かせた生チョコ。
 
端は人形焼の型で作ったフィナンシェ。
可愛いですよねー。
 

こちらはコーヒー。
しっかり苦味がありながらも後味すっきりで飲みやすかったです。
 
一皿の中にソースや岩塩など、自分で味を変えられるアイテムが用意されていて、楽しんで食べられるお料理の数々でした。
素材の味を生かした「和」っぽさを感じさせる現代フレンチのアレンジという辺りが、浅草の地に見事にはまっているのかもしれません。
 
僕が行ったことのあるところではフロリレージュに似たところも感じましたが、あちらよりも繊細でお上品なイメージでした。
 
サービスは真面目でやわらかいものでした。
料理の出るテンポはゆっくりめで、この日はおしゃべりもメインの食事会だったのでちょうどよく感じました。
お一人様だったら寂しかったかもしれませんw
 
帰り際にはシェフ自ら見送ってくださいまして、気持ちよくお店を後にしましたよー。

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