lockandgo65

美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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麻布十番の「スリオラ」で仔羊ロース肉のアサード他。

ランチは麻布十番で予約してあったので、そろそろ移動し始めようかと。
その前に預金を下ろそうとしたところ、先週末のみずほショックにやられてしまいましたw
 
このまま行って食べると帰ってこられなくなるので一度埼玉に帰りましたよw
 
満を持して麻布十番へ。
 

スリオラ。
ミシュランで1つ星を獲得する現代スペイン料理の人気店。
シェフは、ミシュラン2つ星を獲得する「サンパウ」で修行をされた方だそうです。
 

意外なほどとても明るい店内は白と銀が基調で清潔感があります。
 
もちろんおひとり様は僕だけですが、端っこの何となく居心地のいい席が用意されていました。
 
メニューはおまかせ一本で、肉か魚をチョイスできますが両方ともお願いしました。
 

自家製というフォカッチャはもっちもちでとても美味しかったです。
熱々で出してくれるお店も多いですが、こちらは冷めても美味しいパンで勝負でした。
 
奥に見えるのはスペイン・カタルーニャ産のオリーブオイルとイギリス産の塩。
鋭く力強い味わいの塩はパッリパリの食感で口に入れてもなかなか融けません。
オリーブオイルはさっぱりとして香りも上品が過ぎて弱目な感じですが、塩・オリーブオイルとともに口にすると甘く高貴な香りが引き立ちました。
 
それでは一皿目です。
 

バカラオと黒オリーブ。
下から黒オリーブのパンケーキ、バカラオのペースト、フライドアーモンドとガーリック。
手前の赤いソースはパプリカだそうです。
 
旨みの凝縮した干し鱈は意外と塩気が控え目ですが、甘い黒オリーブとの相性がなぜか超抜群。
ほんのり効いたニンニクもいいですねー。
 
パプリカのソースはちょっと唐辛子のような香りがするものの辛さはそこまでではないので味の変化にちょうどいい程度です。
 

サルモレホ、アボカドのクレーマとウニ。
 
ガスパチョのような塩味のトマトスープの下にアボカドのクリーミーなペースト。
食感が似ていることもあり変化は分かりづらかったですけど。
 
中心のウニは甘みがあって、ぷるんとした弾力が強め。
クルトンが忍ばされていてカリッと香ばしかったです。
ただウニとの相性はどうなのでしょうか。
 

ゆで上げダコとインカのめざめ。
ガルシア地方の郷土料理だとか。
 
柔らかく煮られたタコは、個所にもよりますが、トロントロンのゼラチン質になっています。
こんな食感のタコは初めてでした。
 
ベビーコーンとオクラはフレッシュ感の残る食感。
イメージ的にはタコ、コーン、オクラが同じくらいの噛みごたえになっている感じでした。
 
インカのめざめはマッシュされてペースト状になって下に敷かれています。
とても甘みがある、濃厚なペーストでした。
少しコンソメのジュレが入っていたのも面白かったです。
 

尾長鯛のオーブン焼き、アホブランコと黒オリーブ、万願寺唐辛子をそえて。
魚料理は尾長鯛。
「パリパリに仕上げた。」と説明された皮目は全くパリパリではありませんでしたが、裏に付いたトロりとした脂が美味しかったです。
身はふっくらしっとりと仕上がっていました。
 
赤紫のソースは黒オリーブ、中心に丸く描かれているのは色々な野菜とアーモンドとにんにくのソース、魚の上に乗せられているのは葉ニンニクのソースでした。
 

ソルトブッシュラムのモモ肉のアサード、ティオペペの香り、ジャガイモのミルフィーユと玉ネギのカラメリサーダ。
ややレア気味に焼き上げたラム肉は、この日はロース肉だったようですが、なんだか身に締まりがなくナイフで切るとボロボロ崩れてしまう感じ。
 
フレンチの評価の高いお店で感激したり特別印象に残った肉料理の食感などと比べるとちょっと残念でした。
 
奥にあるのは薄くスライスしたジャガイモをミルフィーユ状に重ねて揚げたものと玉ねぎを軽く砂糖がけして焼いたもの。
ミルフィーユとキャラメリゼとは、スイーツを模しているのでしょうか。
 

「サービスです。」とメニューにはないリゾットをいただけました。
大体毎回出るみたいですけどw
 
あさりの効いた出汁にいんげん、ブロッコリー、かぼちゃ、パセリ。
素材の味がどれもよく出ていました。
イメージとしては、鍋の残りで次の日におじやを作った感じ。
これが一番美味しかったかもしれません。
 

このタイミングでおしぼりが。
デザートに向けて気合いを入れなおせということでしょうかw
 

オレンジ、チョコレート、カフェ。
チョコレートのムースの上にはオレンジのエスプーマ。
その上にコーヒー味のシャーベットを散らし、最後にココアを振りかけてあります。
 
単純に「オレンジとチョコの相性」に頼ることなく、むしろエスプーマで曖昧さを出したオレンジのソースの量を多めにすることで全体にはっきりした輪郭をなくしている感じ。
 
超苦いコーヒーのシャーベットをアクセントに味や食感を探しながらあっという間に食べ終わっているような、不思議なデザートでした。
 

小菓子。
ココナッツをまぶしたお菓子、ライチのジュースを忍ばせたチョコ、パイナップルのフレッシュジュースにオリーブオイルをかけたもの。
 
どれも一筋縄ではいかない一品で、それぞれ食べる前からわくわくする小菓子でした。
 

コーヒーはかなり苦みが強め。
ミルクはポット自体まで温められていました。
 
以上で7479円。
サービス料も付くのでやや高くなりますね。
まあしっかりての行き届いた素晴らしいサービスには違いなかったです。
 
料理は現代スペイン料理の神髄までは見られなかった気がします。
ランチではこんなものなのかもしれません。
今日の印象ではあくまでフレンチのパロディみたいに感じてしまいました。
 
むしろ郷土料理系の方が日本人の舌にあっているのか、印象に残りました。
 
お店を出るときはシェフ直々に挨拶してくださり、終始気持ちよく過ごせるお店でしたよ。

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