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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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新富町の「鮨はしもと」でおまかせコース②。

この日は幸運にも光栄にもお誘いいただきましてみなさんとお寿司をいただきに。ターレットコーヒーでAさんと合流、その後少しずつ仲間を増やしながらお店に向かいます。


鮨はしもと。
馬喰横山の名店「都寿司」さん(近く移転予定)で修行されたご主人が2014年秋に開いた期待の新店。

個人的には1か月ぶり2度目の訪問です。
前回はひとりぼっちで伺いましたが、今回は打って変わって8人で訪問。
実質的貸し切りです。


前回と逆サイドの席に。
こちらからだとご主人の手元や焼き物のロースターが良く見えますね。


突き出しは枝豆。
こちらはかなり芯を残した茹で加減。
こりっこりっと。


青っぽさや土っぽさがよく出ますね。
夏の自然、という感じ。

前日の高はしさんでもそうでしたけど、枝豆をいただくペースってかなり個人差がありますよねえ。
僕はやや遅め。


さて、ツマミが始まります。


まずは萩のぐじ。
見た目もそうですけど、ちょっと鳥刺しっぽい感じも。
ねっとりした舌触りに、しゅるりと滑らかな脂。

わさびを乗せると香りが立ちます。
・・・鶏わさ?(笑)


藁で燻した気仙沼の鰹。
前回よりは脂が控えめですが、この時期としては適切な具合かも。
というか十分すぎる脂のりかもしれません(笑)。

たくましいほどの藁の香り、口から全身が包まれていく感覚です。


鰯巻き。
それとなく手元は見ていたのですけど、こんなに美しい巻物が出来上がるとは!衝撃!

海苔、〆た鰯の味、お新香の甘み、鰯の脂の味、ねぎ・・・入れ代わり立ち代わり次々に登場する「味」。
ポップな七変化です。
徐々に鰯の脂がまとめ上げて穏やかに終焉します。

鰯は北海道釧路だったかと思います。


宍道湖の天然うなぎ。
まさかまさかでした。


蒸さないで焼いていたのではないかと。
皮がぱりっぱり、揚げ物状態になっています。

身は豊潤に脂を吹き出しつつも締まった食感もあるもの。
脂と旨みがかなり高い水準でバランスを取っています。
横綱同士ががっぷり四つに組んで動かないような。


鮎。
鮎を焼いて叩いたもの。
色を見て分かる通り、肝の強さといったらこりゃあもう・・・♪

骨もポリポリと良い食感、胡麻と合わさって食感と香ばしさとなかなかに名脇役でした。


ツマミの最後は焼き物、この日は江戸前の太刀魚でした。
太刀魚は皮目が薄いので「脂の動き」が余計に視覚を刺激します。


厚みがありますが太刀魚らしい繊細さもあり。
ふっくらしっとりの食感はもちろん、何といっても脂の美味さが光ります。


羽根のように並んだガリが握りスタートの合図。
ここまでで十分に舞い上がっていますが、もうひとつ高みへ飛躍します!


新子。
今回は3枚付け。
〆加減はやっぱり深めなのですけど、ぷるりと心地よい舌触り。

ちなみにご主人曰く新子は佐賀でないとダメなのだとか。
ううむ、逆に他のところの新子を握ってもらいたくなります(笑)。


真鯛。
熟成よくモロッとほぐれます。
少し芯の残るような赤酢のシャリとの相性がよく思いました。


明石のつばす。
鰤にしてはさっぱりした・・・いや若い魚としてはしっかりした・・・表現に逡巡してしまう脂のりです。

後の説明でこれが背側だと判明したのですけど、それにしては脂が乗っていたと思います。

ちなみにご主人は「関西の呼び方は詳しく分からない」としつつもこれを「つばす」と仰っていたのは明石産だからかな?
仕入れの段階でそういう呼ばれ方をしていたのかもしれませんね。


まぐろは大間。
夏のまぐろですのでさっぱりとした旨み。
やわらかです。


島根のあじ。
こちらは世間で良いと言われる「釣り」ではないそうで。
都寿司さんでも説明を受けましたが、釣りには釣りの、網には網の良さがあるのだとか。

身のとろけは若干劣るものの、逆に身質がしっかりして旨みも出ます。


小とろ。
穏やかな脂、旨みと酸味もバランスよく。

全体に脂で主張しすぎずに、その魚の持つ魅力を引き出すような仕事をされている印象ですね。
その辺りが難しくもあり。
こんなまぐろ食べたことないもんなあ。


さんま。
難しいと思っていたさんまも入れてくださっていました♪
・・・というかすごい脂ですね(^_^;)
さんまが遅いといわれている今年のさんまとは思えない・・・!

ただ口に入れてみるとそれほど脂がくどくありませんね。
これくらいがちょうどいいか、ちょっと脂が乗りすぎているかという微妙な線。

こちらは〆るのではなく、握る直前に少し酢で洗った程度だそうです。


車海老。
モリッと食感はしっかりめ(あくまでも都寿司さんや前回のはしもとさんとの比較で)。
今回はわりとしっかり火を入れてあるような。
味濃くてよかったですねえ。

うーむ、都寿司さんとこちらと、毎日交互に食べ比べ続けたい(笑)。


長崎壱岐の赤うに。

うにとは関係ありませんが、ここシャリを堪能するチャンスです。


きんめ。
前回食べ損ねたきんめ。
隣の方が追加注文されて目の前で皮を炙られて・・・喉から手が出て奪い取って食べてしまいそうだったのですよ。

今回はちゃんと追加!
想像をやや上回る程度に焦げのアクセントを効かせてあります。
脂の甘みは控えめで、旨い、旨い。


かつお。
ツマミで出て来たかつおも少し残っているということで
「欲しい方!」
はい!はい!

辛子を添えるのは同じですが、極端に切り方を変えてあります。
柵の形や大きさの関係かもしれませんけど、対照実験的で面白いです。
シャリをしっかり掴んで、香りより酸味が立つ感じ。



あなご。
皮目がちゅるりん。
やや全体に甘い印象が強いものの握りの〆ですからこれくらいでいいのかも。

8人順番に握って、前半の方は身を上に後半の僕は皮目を上にされていたのが素人には不思議だったので伺ったところ、
穴子は過熱すると上半身は皮目が、下半身は身が出っ張るように反る
のだそうで。
そういえばそんな風になりますね。


しじみのお椀。
前回はもっと味噌が薄くてしじみしじみしじみ推しだった記憶がありますが、今回は控えめではありますがそこそこ味噌を効かせて出汁もしっかり取っていたような。

個性としては前回の方があるとは思いますが、個人的には今回の方が美味しかったと思いました。


最後に玉子。
玉子の甘みも感じさせつつ、こりゃあもう甘味ですね。
ふわっふわしっとり。
玉子も心もとろけます。

前回もとてもよかったですし微妙な変化ではあるのですけど、今回の方が段違いに素晴らしく感じられました。
うなぎとかあゆとか、意表も突かれましたしねえ。
まだ2度目ではありますが、ご主人にしっかり胃袋を掴まれています(笑)。
また伺います。

この日、ご一緒させていただいたそうさんの記事はこちら
本当にまあよく食べ、よく飲み、よく笑う素敵なお兄さんです。
同じくご一緒させていただいた習志野さんの記事はこちら
写真の美しいことといったらもう!カウンターでの感動が蘇ります。
またよろしくお願いします。

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