lockandgo65

美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

築地を中心に食べ歩いています。よく食べ、よく歩きます。

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清澄白河の「il tram」で3月のコース。

この日のランチは月1訪問を続けているil tramさんに予約を入れてありました。
月末ギリギリに滑り込み首の皮一枚つながりました。


このところ壁際の端っこ席で大人しくいただくことが続いていましたが、今回はカウンター真ん中の席。
シェフとちょうど目が合う位置ということもあり、お話も楽しむことができました。

結構おしゃべりな方だと聞いてはいましたが、今回それを実感しましたよ( ̄▽ ̄)


確か今回初めて見る新カバーのメニュー。
「かっこよすぎない感じ」と注文されたのだとか。

既に渋みが出ていて素敵です。


前回「国産小麦だ」と確信したフォカッチャ。
今回は前回ほど強い国産っぽさを感じなかったのでシェフに伺ったところ、国産とイタリア産をブレンドしたり日によっては国産だけだったりするそう。

変化を付けることをご自身が楽しんでいらっしゃるのだとか。
ふふふ、僕もこれからいただくのが楽しみになりました。


まずはカリフラワーのズッパ アーモンド マジョラム風味。
今月発表されていたメニューでは「オレンジカリフラワー」となっていましたが、これは普通に白いカリフラワーの色。
翌日訪問された方に確認してもらったところ、やはりこの日は徳島産の白いカリフラワーだったそうです。


お店定番のバターや生クリームを使用しないズッパは、食材の繊維感と乳化した油脂のもったりした重みが心地よく、口当たりが味の印象に間違いなく加点になった仕上がり。
カリフラワーは芋系や豆系に近い甘くホクホクした印象で、トリュフオイルの高貴な香りを纏い、マジョラムの甘く爽やかな香りは意外性のある広がり。

カリフラワーのホクホクした甘さ、トリュフやマジョラムの甘い香り、と来てアーモンドもナッツとしての甘みを発揮していますが、決して甘さに偏ったという印象はありません。
甘さの中で調和の取れた三角形を作り上げているという感じ、とてもバランスの取れた味でした。
試行錯誤して作り上げているのだろうなあ。


ブッラータ トマトとバジルのエキス レモン。
前回の自家製モッツァレラは絶品でしたが、さすがに仕込みが大変すぎたそうで(^^;)
今回は水牛のブッラータにしてみたとのこと。

そしてこちらは新入りの器!
「写真を撮りづらくてごめんなさい!」と謝られました(笑)。


覗くと鮮やか、万華鏡のよう。
ミルク、トマト、バジル、レモン、どれも印象的な味わいが入れ代わり立ち代わり前へ出てきて、キラキラと変化を見せます。


フルーツトマトを使っているという甘みも旨みも剛健なトマトソースがハイライトだったかな。
先月はトマトソースはなかったのですよね。
また食べたい!と強く感じる一品です。

ちなみにこの器には隠された秘密があるので、食べ終わった後にシェフに聞いてみてください(^^)


グリーンアスパラガスの温製 半熟卵 ペコリーノロマーノ
旬の九州のアスパラガスを使ったビスマルク風。


細身のアスパラガスは春らしいさわやかな味わい。
じゃっきと独特の繊維質を噛み切ったところからみずみずしく果汁が溢れます。


青物にもこの焼きの香ばしさって合いますよねえ。
口から花へ抜けて香りが抜けるとき旨みが増すように感じられます。


さてさて、これですよ。
半熟卵(温泉卵?)、ペコリーノロマーノ、ボッタルガ(カラスミ)。

ここへナイフを、ズバッと!


とろーり。

あとはアスパラガスを食べやすいサイズにカットしては、卵とチーズとカラスミをソースにして絡めて口に入れる、切って絡めて入れる!


卵がかなり濃厚な仕上がりなので、とても絡めやすかったです。
黄身とペコリーノロマーノ、要するに簡易カルボナーラみたいな組み合わせですよね。
グァンチャーレの代わりに塩気と旨みはボッタルガ。

これから本州、北海道と桜前線を追うように北上してくるアスパラガス前線にも注目したくなりました。
鉄血の宰相ありがとう!な一皿でした。


菊、コリアンダー、セルフィーユ、イタリアンパセリ
コレが出たら、アレです。

初めていただいたときは意外性のアイテムでしたが、何度かいただくうちすっかり「しっくりくる」必需品になりました。


真鯛のフィルム蒸し 人参のピュレ 菜の花。
フィルムを開けた瞬間にふわっと広がってくる香りを楽しむ演出ですが、一足先にサーブされた隣の隣のお客さんのところからフライングで香ってきました( ̄▽ ̄)

それだけ香りが強かったということかも。


色味の鮮やかな人参のピュレは、塩気を立たせつつもそれを感じさせない糖度の高さと土っぽい繊維質の香り。
味の濃い菜の花もちゃんと一体感があります。

ここは菜の花畑か!


メイン食材は真鯛。
いくつかの行程を踏んでいるようですが、基本は蒸し調理。
鯛の「出汁」が強く香って、一歩向こうに行くと和食になりそうな料理。
そういうところがil tramらしいといいますか。

先のハーブを投入して、よりil tramの世界へ。


チコリの1時間ロースト ゴルゴンゾーラ・ピカンテを添えて。
せっかくなのでチコリの産地の話等でシェフを質問攻めに( ̄▽ ̄)


今回はベルギー産だそう。
チコリはローストすると、掴みどころのない風味が凄みを増すようなイメージがあるのですが、今回は比較的分かりやすい甘さだったような。


何度いただいてもハッとする組み合わせなのがゴルゴンゾーラ
それだけでもう十分かと思いきや、松の実もまたピシッとハマります。


白いんげん豆のラグー パッケリ。
今月は極々シンプルなオイルベースのソース、パスタはパッケリ。

il tramはパッケリのイメージが強いのですけど、振り返ってみるとそれほど多くはいただいていませんね(^^;)
お気に入りなので、発表された今月のメニューを見たときから楽しみにしていました。


野菜のコンソメの優しさと強めの味付けを大らかに受け止める白いんげん豆は、母の味。
浅めに茹でたパッケリはガシッと噛み応えがあって、噛むほどに味が濃く出てきます。

じわじわ、じわじわと慈しみたい味わい。


ハンガリー産 マンガリッツァ豚のロースト 。
今月はこの「肉」を喰らいたいがために夜のコースでお願いしたのですよ。

マンガリッツァ豚は「食べられる国宝」としても知られる、ハンガリーで国宝に指定された銘柄豚。


ソースはブールブランにオレンジピールローズマリーで香り付けしたもの。
仕上げている段階で香りに悩殺されました。


この・・・!この身質!
ジャキンと強い弾力ながら歯切れよく断ち切るとブシャアッと溢れる脂。
濃厚濃厚、甘みに旨み。
香りの強いソースなのですけど、鼻先にほんのり香らせたところで跳ねのけるように肉の味!


カリッと焼き上がった脂は、表面を破ると・・・こっちもブシャアッ!
脂身も身に劣らない味の濃さ。

今回この肉には期待と夢と希望で重武装して伺ったのですけど、コテンパンにやられました。
国宝の名に恥じない圧倒的な味わいでした。

最後の肉がすごすぎたので持っていかれた感がありましたが、こうして落ち着いて振り返ってみると今月もどれもとてもよかったですねえ。
大大大満足でした。
また来月も伺えるか分かりませんが、次回もよろしくお願いします!

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