6月18日(土)、この日から2泊3日で会社の社員旅行があるので朝だけ築地に参戦。
せっかくなので未訪の場内のお寿司屋さんでも、と思っていたら候補のうちの1店がガラガラだったのでそちらに決定。
寿司処やまざき。
新しい職人さんが入ったとかで、2014年12月のおとなの週末築地特集号で築地場内の寿司店で第2位にランクインしたお店。
その頃から評価の上がっているお店なのですよね。
個人的には場内の寿司大以外の寿司店は初めてなのでドキドキわくわくです。
店内は4割弱の埋まり具合で、僕は1番奥の席に通されました。
板さんは3人で、いずれも接客はまろやか。
基本的にコースで頼まれるお客さんが多かったと思いますが、お好みもできるか確認したら問題なさそうだったのでお好みでお願いしました。
ガリは自家製ではないように思いました。
わさびは目の前で卸してくださいましたが、やや辛みが強め。
初めてで様子が分からないので、まずはツマミで何か刺身を2種類ほど、とお願いしてみました。
イサキ。
柵の大きさからすると結構なサイズの魚体だったのだと思います。
歯応えや香りは物足りない気もしますが、適度な脂乗りでしっとりとろけます。
ぶつ切りカットの鰹を生姜醤油で漬けに。
脂は薄く旨みも弱い気がしますが、爽やかな香りが立っているので生姜醤油の中にも鰹の主張が立ってまずまずの印象。
胡瓜の口直しでさっぱり、初夏の味です。
味噌汁はしょっぱめ。
底の方にすの入りそうな豆腐が2つ。
さて、ここから握ってもらいます。
金目。
脂の乗っていそうなものから、とこちらをチョイス。
お店イチオシのネタでもあるようでした。
しっかり炙っての提供でしたが、見た目よりもとろりと艶めかしい食感を残してあります。
金目らしい上品な香りには欠けますが、肉々しい力強い脂の味わいが印象的。
最初の1貫ですからシャリはどんなものかという興味もありましたが、こんな仕上がりだったので2貫目に期待することに。
柚子胡椒の印象が強く残ってしまったのは好みが分かれるかも。
鯵。
つるんと艶のある表面にとろんと緩めの身質。
やわにほどける脂の乗った食感に卸し生姜で印象が締まります。
北寄。
ペチンと叩いて提供、うねうねと触手がうごめいています。
口の中でもヌルリヌルリと結構生々しい食感です。
コリッと歯応え、甘みのある香りは心地よい調子だったと思います。
カンパチ。
「脂のあるところはお好きですか?」と聞かれたので、元気よく
はい!
と答えました。
脂のあるところと少ないところとどちらが好きか聞かれたら「少ないところ」ですが、脂のあるところは好きかと聞かれたら答えは迷わずYESです。
砂ずりの部分だそう。
ジャキッと強い歯応えで繊維を断ち切ると、脂がジュワッと溢れてあっという間に戦意喪失。
ジャキッジャキッジャキッ・・・ジュワッジュワッジュワッ・・・
ああ、ずるいずるい!この脂!
とはいえネタの魅力だけに頼るのではなく、この丁寧な包丁が適度な歯応えを調整しているのだと思います。
玉子。
甘い甘い玉子焼き。
これは自家製ではないかなあ。
穴子。
穴子、玉子で終わるつもりでしたが、逆の順番で出てしまいました。
僕がわがままを言ったわけではなく、デフォルトで半分にカットして塩とツメの2種類提供されます。
「塩、タレの順番でお召し上がりください。」
というわけで塩から。
身薄で脂は控えめですが、白身の味と香ばしさのバランスはなかなか。
ツメでいただく前から塩の方が合いそうなのが感じ取れます。
こちらは甘いツメで。
デザート感覚ではいいかもしれませんが、甘さが印象に強く残ってしまいます。
あと小骨もちょっと気になったかな。
接客はとてもやわらかで、カウンターの向こうでは色々ありそうでしたがこちらを向くときはいつも笑顔なのが印象的でした。
寿司は、全体的にネタの食感がゆるゆるで香りが弱め、シャリはじとっと水分が多くて軽めの握り、塩気はありつつ甘さで角を取って味はよかったです。
わざわざ論うほどの欠点はありませんでしたが、魅力的なお店の立ち並ぶ築地場内にあって再訪したいという気持ちが湧き上がるほどではありませんでした。
また機会があれば、伺いたいと思います。