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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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新富町の「鮨はしもと」でおまかせコース⑨。

この日の夜はお寿司にお誘いいただいていましたが、風邪っぽかったので一旦退散して家で寝たりしてまったり過ごしました。

多少回復したので、時間通りに集合場所へ。


夏場の17時の予約ということで、こんなに明るい時間に暖簾がかかっているのを見られるのは珍しいですねえ。

ではでは、よろしくお願いします。


ご主人とKさんにご挨拶して着席。

「飲み物はお茶でよろしいですか?」

はい、今日は風邪気味なのでお茶でお願いします。


風邪気味なのでね、はい。

個人的には熱いお茶で魚やお寿司を食べるのって結構好きなのですけど、この日は結構「言われて」しまいました(^^;)
まあ食の嗜好って「慣れ」も大きいですしねえ。


突き出しは枝豆。
「ビールから始めればよかった」という声も聞かれました。


醤油、わさび、塩が出てきてツマミが始まります。


最初は白身と貝から。
今回は星ガレイ、ツブ貝です。


朝〆の星ガレイ。
透き通るような薄い切り立てなのでほどよい弾力も心地よく。
やさしい旨みなので、少しだけ塩を乗せていただきます。


ツブ貝。
甘みと磯の香り、コリッと強めの弾力からスッと軽い歯切れ。
貝の魅力を余すところなく味わうことができます。


鰯巻き。
旬の脂の乗った鰯をたくあん、大葉、胡麻とともに海苔で巻いてあります。


シャキシャキ、コリコリ、プチプチという歯触りも楽しく、鰯の強い脂と海苔の香り、それぞれの香りがぽんっぽんっぽんっと躍り出て楽し気な味わい。
ひとくちでパクッと味わえるのに、ちゃんと多くの要素が盛り込まれた料理になっています。
そして夏らしい。


蒸し黒あわびを肝ソースで。
産地は大原、かなりの大きさだったようです。

ふるふる、ゼリーにも似たやわらかな弾力。
香りもいいのですけど、この食感は他では味わえないですねえ。


肝ソースは残しておいてシャリ玉とイカを追加してもらって、混ぜ混ぜ。
定番の趣向なのですけど、毎度毎度興奮する瞬間です。

シャリで評判のいいはしもとさんですが、この1品でもその質の高さが光るのですよね。


毎回レシピ、食材の組み合わせの楽しみな茶わん蒸し。
上にはウニ、中にはすりながしにしたとうもろこしと、湯葉が入っています。


それぞれ美味しくて思わず頬が緩むのですけど。
ただ、全体の味のバランスとしては甘すぎるというかやわらかすぎるというか。
ちょっともったいなく感じるところもありました。


お茶を替えていただきまして。


鮎に少しオリーブオイルを塗って焼いたものを、味噌や酒等を加えてあたったのだそう。
濃厚な肝の甘み、苦みの後に、澄んだオリーブオイルの香りが少し。
ごりごりとした食感も残っていて、楽しみ色々。


焼き物はマナガツオ。
魚体はなかなかのサイズのものだったそう。
真っ白な身にほんのり焼き色が付いて黄金色になった皮目が輝きます。


水気が抜けて繊細な繊維質の身がギュッと凝縮。
噛みしめるたびじわりじわりと脂が浸み出てきます、

皮目はパリッパリ。


焼き物が終わるとガリが出てきて握りの準備が始まります。

最初の一貫はもちろん・・・


新子3枚付け。
産地は天草。
しっかりめに〆てはありましたが、新子としてはまあまあ脂もあって魚自体の味が強かったです。


新子はいいですよねえ、とお話をしていると・・・


次は小肌。
こちらも天草。
肉厚でふわっとやわらか、さすがにこちらの方が脂が強くて味も濃いです。

新子の時期は小肌も美味しい、という風には伺っていましたが、ちょっと新子の印象が薄くなるほどによかったです。


まぐろ赤身。
今回はなんとボストン。
この時期ですし、ボストンのまぐろがさほど珍しいわけではありませんが、はしもとさんで出るとは思わなかったのでちょっと驚きました。

赤身とはいえ脂が結構入っていて、しっとり融けます。
強すぎない酸味も香りよく残って、とてもいいまぐろでした。


いさき。
脂がしっかりしてねっとりとした口どけ。
旨みも強くて、分かりやすく美味しかったです。


さごち。
脂はほどほどですが、ふわりとろりと口の中でほぐれます。
つくづくいい魚だなあと感じます。

藁で燻した香りも脂が弱い分はっきりと。


中トロ。
こちらもボストンのもの。

赤身にも脂が入っていたので脂が強いのかと思いきや、こちらは比較的さっぱりしたくどくない脂でした。
シュッと融けます。


鯵。
定番、浜田の網漁のものです。

密度の濃い身質でねっとりととろけます。
シャリとの間に忍ばせたネギと、口の中で合わさって完成。


車海老。
今回は結構火入れが浅めだったと思います。
甘みよりも旨み、旨み。


怒涛の握りが続いていましたが、〆に向けて一服お茶を替えていただきました。
追加のある方はここで聞かれましたが、僕は追加なしで。


唐津のウニ。
シャリが美味いです。


部位によって皮目が上になる場合と半々なのですけど、このところ身が上のものに当たるのが続いています。

口の中で身がほぐれる心地よさと、白身の旨み。


最後のお茶は、お初のお湯呑かな?
はしもとさんのゴツゴツしたお湯呑はことごとく好みに合うのですよねえ。
美味しいものがより美味しくいただけます。


しじみのお椀。
この白濁とこの香り、視覚と嗅覚が脳でぴったりハマって覚醒するような「これにはこれ」感。


今回はしじみであることを疑いたくなるほどに大きなサイズ。
でも香りは突き抜けるほどにしじみ。


デザート代わりに玉子。
しゅわしゅわ、しゅわしゅわ。

すっかり予約が取りにくくなってしまいましたが、電話予約の詳細などを確認しつつ2回転目のお客さんに迷惑のかからないようにバタバタとお店を出ました。

今回も大大大満足でした。
次回は体調を万全に整えて伺いたいと思います。

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