lockandgo65

美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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麻布十番で「天のや」でぜんざい(餅入り)。

1月8日(日)、この日は築地のターレットコーヒーで一服した後、特に目的地を決めずに散歩を始めましたが、
結構冷え込みの強い日だったので「今日はおしるこに決定だな!」と進路を麻布十番方面へ。
 
途中雨が降ってきて、慌てて駆け足で駆け込んだお店は・・・、
 
天のや。
店名の隣の「AMATO NO ROHO」って何かと思いましたが、「甘党の老舗」ということなのだそう。
 
昭和7年に大阪で創業し、平成15年に麻布十番に移転してきたとのこと。
現在ではミシュランのビブグルマンにも選ばれる老舗の名店。
 
テイクアウトもできる関西風の出汁巻き卵を挟んだサンドイッチが人気で、
デパ地下なんかでも販売されていますね。
 
残念ながら玉子サンドは売り切れでした。
13時半頃の訪問だったかと思いますが、予約で「たまごサンド7つ」とかを取りに来るお客さんもいらっしゃったので、
日によって売り切れのタイミングは差があるかもしれません。
 
まあ僕は"おしるこ狙い"で来ましたからね!
 
テイクアウトのお客さんの対応で結構手間取ったようでしたが、ようやく登場!
 
「おしるこ」!
 
と見せかけて・・・、
 
ぜんざい(865円)。
 
子供の頃から、どちらもひっくるめて「おしるこ」と呼んで育ったのですが、
実家で食べ慣れていたのはこちらのお店では「ぜんざい」なのですよね。
 
後述しますが、こちらのお店は関西にルーツがあるので、粒ありが「ぜんざい」で粒なしが「おしるこ」という分類でした。
餅か白玉を選ぶことができましたが、これまた実家の習慣に倣ってお餅をチョイス。
 
しっかり甘みはありますが、さらっと軽い飲み口。
 
小豆の炊き加減は幅があるように思いましたが、香りは存分に感じることができました。
個人的なイメージでは、小豆は「北海道産」を使うお店が多いような気がしますが、これまた京都の丹波産だったのはルーツに関係があるのかな。
 
ひとつ残念だったのは、お餅の裏がかなり焼きが強かったこと。
ぜんざいに焦げの味が滲んだのか、お餅を食べたときに舌に残ったのか、後半はちょっと気になりました。
 
口直しに塩昆布。
 
基本お店の方は厨房にいらっしゃって客席は放置なので、結構ゆっくり過ごすことができると思います。
カップル、女子会、年配のご夫婦、様々な客層が次から次にいらっしゃっていましたよ。
 
気になるメニューがたくさんあるので、また何度か伺って制覇したいと思います。
素敵なお店でした。
 
以下妄想が長くなるので読み飛ばしてください。
 
「おしるこ」と「ぜんざい」の覚書を。
 
もともと発祥とされる関西では、粒ありが「ぜんざい」で粒なしが「おしるこ」とされていたそうなんですよね。
それが江戸に伝わったときに、「ぜんざい」は"餅なんかに汁気のないあんを被せたもの"という全く別物の名前になってしまったとか(^^;)※関西では「亀山」と呼ばれる甘味で、天のやさんにもありました
一方「おしるこ」の粒の有無は田舎しるこ(粒あり)と御膳しるこ(粒なし)で呼び分けるようになったそうです。
 
実家で「どちらもひっくるめて『おしるこ』と呼んでた」のもある意味では合っていたようです。
という話を母にしたら、
「私は『ぜんざいだ!』と思いながら作ってたけど、仕方なく周りに呼び名を合わせてた」
と衝撃の告白が返ってきましたが、
母も九州の出身なので、それはそれで納得のいくところかもしれません。
 
気になるのは、「なぜ江戸に入ってきたときにそこまで変わってしまったか」ですが、
 
もともと「鏡開き」で神様にお供えしたものをいただく食べ物であることだったり、
ぜんざいって漢字だと「善哉」という仏教用語になっていたり、「神在(しんざい)」が語源だと言われていたり、
 
宗教とか神とか、文化・風俗と密接な関わりを持つもののようなので、地域によって差が出やすかったのかなと勝手に思っています。
 
まあ本当のところはよく分かりませんが、
「知るこ」となくとも「善き哉」
という上手い言い回しを思いついたので、深く追及されたらドヤ顔でそれだけ言って逃げようと思います( ̄▽ ̄)
 
以上、駄文失礼いたしました!
※一部「おしるこ」と「ぜんざい」が逆だったので修正しました!

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