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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

築地を中心に食べ歩いています。よく食べ、よく歩きます。

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三ノ輪の「ビストロ・ルミエル」で千葉県産・白王豚のロースト、真鯛のポワレ、ロールケーキ、胡麻のブラマンジェ。

お昼は台東区三ノ輪にオープンしたばかりのビストロへ。
 
お店は、日比谷線三ノ輪駅から入谷駅方面へ水戸街道を5分ほどまっすぐ歩いた道沿いにありました。
 
ビストロ・ルミエル。
田町のminobiにいらっしゃった加藤シェフが独立なさったお店で、6月19日にオープンしたばかり。
 
オテル・ドゥ・ミクニ、オーグー・ドゥ・ジュール・メルヴェイユと名店で研鑽を積んで、minobiでシェフを務めた腕前は本格派。
ご夫婦お2人で切り盛りするカジュアルなビストロで、気軽に楽しむことができるようになりました。
 
ご挨拶してカウンターへ。
 
飲食店開業あるあるかもしれませんが、シェフはスリムになられたような。
 
まずはパンとヴィシソワーズ。
 
パンはフォカッチャでした。
都度オーブンで温めて提供されていたように見受けられましたが、タイミングの問題か僕のは温かくはなかったです(^^;)
 
それほどオイルを感じない、あくまでも脇役なフォカッチャでした。
 
季節の野菜を使った、バターの香り高いクリームスープはシェフの定番。
今回はジャガイモを使った冷製のヴィシソワーズでした。
 
浮かべてあった香り付けのカレー風味のオイルはかなーりやさしい主張。
それより何より、バターが濃厚に香りながらもコッテリせず、野菜の香りを最前線に据えて一気呵成に飛びかかって来るような躍動感のある味わい。
 
これからお邪魔するたびスープが楽しみになること間違いなしです。
 
続いて登場したのは、こちらもシェフのスペシャリテ。
 
前菜のカクテルですね。
 
お店によって色々な食材の組み合わせがありますが、こちらは下から、人参のムース、ズワイガニの身、ウニ、トマトのコンソメジュレ。
 
人参のムースは甘みがしっかりして生クリームの効いた仕上がりなので、第一印象はスイーツのよう。
そこへ塩気と潮気のあるカニ身が合わさると、人参の青っぽさや根菜の香りが引き出される錬金術ならぬ「錬ニン術」感。
 
一見トマト感のないジュレは、赤みと一緒に甘みもどこかに置いてきてしまったようで旨みに特化した味わい。
でもこれがまたトマトの魅力がギュギュギュッと詰まっていて、口に入れるたび驚きがあるような華やかな香りなのですよねえ。
 
それぞれの要素がそれぞれの方向を向いて好き勝手な主張を繰り広げながら、一緒に食べるとあっけないほど一体感がある魔法のような1品でした。
誤解を恐れず言うなれば、ウニなんか全体になじみすぎて存在感がそれほどなく感じられたほどでした。
 
「コースの合間にこういうのをちょこっと出したいんだよね」というこちらは、ギリシャ風の野菜のマリネなのだとか。
 
コートドールのスペシャリテ「野菜のエチュベ」に近いものを感じました。
コリアンダーも効いていましたしね。
 
さっぱりした味わいですが、こちらではニンニクが効いていたのとオリーブオイルの主張がしっかりしていたのとで、マイルドながらも深い味がありました。
 
特にオススメという千葉県産のフルーツトマトは、トマト何個か分の甘さを感じました。
さっきのジュレの分かな?(´ω`)
 
真鯛のポワレ オマールのソース フェンネルの花添え。
個人的に激オシの加藤シェフの焼く魚のポワレは、皮目はカリカリ、身はしっとりふっくら。
 
言葉にしてしまうと「普通」に聞こえてしまうのですが、このクラシカル、王道を極められた料理人が果たしてそう何人といることか。
「教科書に載ってるような」というとつまらなそうな響きですが、「国語の教科書に載ってるのは夏目漱石とか宮沢賢治だからね」といったところ。
 
フェンネルといえば「魚のハーブ」とも呼ばれるほど魚料理と相性のいいハーブですが、こうして花のまま出てくるのは初めてかも。
 
食用花って「食べられるけど別に味はしない」というものが多いように思いますが、これはしっかりさわやかな香りのするハーブでした。
 
ソースはシャバシャバ系で、バターはそこそこにオマールの旨みを鋭く香らせたものでした。
 
付け合わせのキャベツや枝豆ともよく絡んで美味しくいただけました。
 
お肉料理は「白王豚」という千葉のブランド豚のロースト。
ソースはブールノワゼットに、わさび菜のピュレ。
 
わさび菜は、辛みは全くありませんが少しツンとした香りがあるのがいいアクセント。
 
ソースはしっかりした味わいですが、重さはなくかなり食べやすい味。
 
国産豚らしいといえば国産豚らしくやや緩めの食感にも感じましたが、噛むとびっくりするくらい肉汁が溢れてきました。
 
「魚が激オシ」などと言ってしまいましたが、お肉の火入れも「ココ!」という一点を捉えた見事な仕上がり。
甲乙つけがたいですねえ。
 
デザートに行く前にアヴァンデセールは胡麻のブランマンジェ、塩のアイス、オリーブオイル。
 
おお!これは!オーグー・ドゥ・ジュールを彷彿とさせる!!
向こうは「そば茶のブランマンジェ」でしたが、こちらでは胡麻。
 
同系統の香ばしさに加えて、胡麻の油脂がある分ミルキーさが濃厚になっていたように思います。
塩気とオリーブオイルの香りが爽やか。
 
実はこのメルヴェイユで食べたあのブランマンジェが懐かしくて、どこかでまた食べられないかと模索していた今日この頃だったので願ったり叶ったり。
美味しく幸せな1品でした!まだアヴァンデセールなのに!(笑)
 
加藤シェフのデザートといえば、このシンプルなロールケーキ ヨーグルトのアイス添え。
 
minobi時代も常連さんのほとんどがこれのファンだったのですよね。
常連さんが飽きないようにシェフは工夫を凝らして様々なデザートを用意するのですけど、常連さんは決まってロールケーキを食べるという…。
 
ヨーグルトのアイスは定番のロールケーキのお供。
 
そもそもシンプルで軽いロールケーキが、さらにさっぱり軽やかに。
この爽やかな香りとともに「カロリーの計算」はどこか遠くへ飛んで行ってしまいます。
 
ケーキ生地は、目が細かく詰まっていますが、しっとりふわふわのスフレ系。
イメージとしては、「すぎた」さんや「はしもと」さんの玉子を、もう一歩スイーツ側に進めた感じ。
逆にケーキ側から見れば「だて巻きっぽい」とも言えそうです。
 
ちょっと酸のあるクリームも軽く、かつ濃厚。
 
久しぶりにいただきましたが、相変わらず最高でした。
 
食後のお茶菓子は奥様お手製だとか。
 
生姜のフィナンシェとカカオニブのクッキー。
ちっちゃな中にメインをガツンと効かせた「山椒は小粒で…」系でした。
 
ドリンクは紅茶を。
 
折に触れ今までも何度か書いてきたと思いますが、個人的に加藤シェフの料理がドストライクなのですよね。
気を衒わず、王道を突き進むクラシックでカジュアルなフランス料理。
気張らないのに、ちゃんといいものを食べている感覚。
 
流行ってほしくて流行ってほしくない、そんなお店がまたひとつ増えてしまいました。
 
シェフ!開店おめでとうございます!
これから色んなお料理をいただくのを楽しみにしています!
今後ともよろしくお願いしますー!

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