lockandgo65

美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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セントル?俺の?結局銀座の食パンはどこで買うべきか問題。

今や銀座ショッピングの戦利品として定番となった感のある食パン。
 
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2013年にセントルザベーカリーが開業するや、焼きたての食パンの入った紙袋を2つも3つも"全開のアコーディオン"のように抱えたマダムたちが、小麦とバターと香水の香りを振りまきながら闊歩するようになって早5年が経とうとしているわけです、はい。

ざっくり背景を振り返ると、ターニングポイントは2011年。
この年の家計調査で、初めてパン食がコメ食を上回る結果が出たのですよね。
 
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高齢化の影響だとか、学校給食にパンが取り入れられた1960年の小学生が60歳前後になっただとか、様々な考察がありますが、理由はどうあれこのパラダイムシフトをビジネスチャンスと見て、賢い大人が飛びついてくることは言うまでもありません。

そして比較的年齢層が高いところにボリュームを抱えるこのニーズは、「本場パリの味 クロワッサン」でも「肉とワインと合わせたいアゴが疲れるハード系」でもなく、「やわらかくて保存しやすくて普通の食パン」に向いていると。

さらにこの層は、これまでパン業界のターゲットとされていた若年層に比べてお金は持っていると。
 
そんなわけで、「普通」かつ「高級」な食パンが作られることになったのですね。

ちょうどセブンイレブンの「金の食パン」が発売されたのも2013年。
コッペパンブームが始まったのもこの後ですね。
 
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というわけで"パン好き垂涎"みたいな方向性というよりは、「国産~」だったり「高級食材~」だったり、"そういう層にウケそうな"付加価値を付けてある印象です。
僕個人の意見としては、パン好きさんにおすすめするようなモノではないかという気がしています。
 
さて。
 
今回紹介するのは食パン専門店2店+グランメゾンのパン部門2店。
 

【セントルザベーカリー】

 
最高級フランス産小麦粉を使用したバゲットなどで有名な「Viron(ヴィロン)」の食パン専門業態。
 
食パンは3種類、焼きたてなのでスライスには対応しておらず、1本2斤の形での販売のみ。
1人3本まで購入することができます。
 
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「角食」(800円)。
北海道産小麦・ゆめちから使用、トーストせずに食べるのがおすすめ。
ふるふるもっちんな食感、甘めな味わい。
 
「プルマン」(800円)。
北米産小麦使用、作り方自体は角食とさほど変わらないとのこと。
角食よりは甘さを控えてありますが、それでも結構甘め。
パンのペリカンに少し近いかもしれません。
 
「イギリスパン」(700円)。
他の2種類は1日何度も焼き上がりますが、イギリスパンは朝イチの1度のみなので、希望する場合は開店時間を狙うのが良さそうです。
これだけは甘さが控えめ。
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細かいスパンで焼き上がるので、いつ行っても30分くらい待てば帰ることが多いような気がします。
 
確実に決まった時間に購入したいのであれば、パン販売開始時間の10時の30分前くらいに並ぶのがいいと思います。
 
一人暮らし1本丸々で買うのは多い…という方や、3種類全部食べ比べしてみたい!という方は併設するカフェで召し上がるのもひとつの手です。
ただこちらも時間によっては結構並ぶのでご注意を。
 

【俺のBakery&Cafe】

 
俺のフレンチ、イタリアンなどで話題をさらった「俺の~」シリーズの食パン専門店業態。
2016年恵比寿に出店し、銀座へは2017年に進出。
 
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国産小麦「キタノカオリ」を使った"生食パン"「香」(1000円)。
"生食パン"というのは、生で食べるのに適した食パンくらいの意味の造語だそうです。
 
こちらの食パンの特徴は、小麦粉よりも契約している中洞牧場の牛乳。
脱脂乳を使用されているそうですが、牛乳では乳脂が安定しないことが背景にあるような気がします。
 
かなり牛乳の味が前面に出て、食パンとしては比較的甘さもある方です。
 
生食パンを謳うだけあって、確かに出来たてを生で食べると日本人の好みに合いそうなもっちんと独特な食感を楽しめます。
プレーンな食パンはもう1種類、小麦粉「ユメノチカラ」を使用した夢(900円)もあります。
そしてプレーン意外にはチーズ、大納言、マスカルポーネなどバラエティーに富んだ食パンも、モノによっては期間限定で登場しているのも注目です。
 
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こちらは最高値メニューのトリュフ・トリュフ・トリュフ(2000円)。
上記プレーンの食パンの半分の大きさでこの価格なので、価格差は4倍ということになりますね。

【銀座 に志かわ】

 ※2018年9月にオープンした「銀座 に志かわ」の記事はこちら。

www.lockandgo65.jp


さて、続いてはグランメゾンの経営するパン部門の販売店です。
「レストランのパン部門」とはいえ、そこは泣く子も、わめく銀座マダムも黙るグランメゾン。
独立して個人店を持てるレベルのシェフが腕をふるっていらっしゃいます。
 

【ブーランジェリー・レカン】

 
最寄り駅で言うと東銀座なのは内緒です。
ロティサリー・レカンに併設されています。
2014年オープン。
 
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国産小麦の角食パン(400円)。
カチッと焼き込まれたクラスト、もっちりしっとりをどちらも主張のある水準で併せ持った秀逸な食感。
 
火入れしすぎず、かといって浅すぎず、絶妙なところで国産小麦の香りを的確に引き出した食パンです。
 
1本は3斤(1200円)ですが、1斤から購入可能です。

【パン・ド・エスキス・フォー・ワコウ】

 
こちらはエスキスのパン部門ですが、銀座交差点の角にある和光のショップ内で販売されています。
2012年オープン。
 
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食パン(700円)。
1斤のこのサイズでこの価格はかなりバブリーな部類だと思います。
 
マッシュポテトをふんだんに生地に練り込んであることが、価格の理由のひとつのようです。
 
塩気と合わせて、イメージとしてはフライドポテトに近くなっている面もあるかも。
 
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もう1つの特徴は、問答無用で4枚切りのみの提供であること。
 
初めからこの形で用意しているようで、他は対応していただけなさそうでした。
レストランにおいても盛り付けはシェフから食べ手への「食べ方の提案」だったりするので、これもある種プロの"職人"としてのこだわりなのかもしれません。
 

というわけで簡単にですが、銀座の食パンを紹介させていただきました。
銀座散歩の際はご参考にどうぞ!

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