高はしさんで"新たな取り組み"を始めると伺って、楽しみに伺いました。
ご挨拶して、いつものみなさんと着席。
"新たな取り組み"というのは、これまで数が用意できなくて使いにくかった高級魚を、1人前をごく少量にすることでより多くの人に食べてもらうというもの。
今回用意されたのは、のどぐろ。
いつも煮魚で使われる大物が、子どもに見えてしまうような笑ってしまうほどのサイズの個体が用意されていました。
のどぐろ刺身(湯霜造)(3000円)。
今回は3切れで3000円なので、1切れ1000円という計算になりますね。
鮮やかな桜色が、密に差したサシで白んだ色味。
美しいです。
皮目は湯霜造り、湯引きとも言いますね。
生では噛み切れない魚の皮目を、食感や皮下の脂を活かすために、熱湯でさっと火を通す調理ですね。
生の方が食感のなまめかしさが出ますが、火が入った方が味が引き締まって分かりやすくなりますね。
クニッとした食感も小気味良し。
脂は重く残らず、甘さよりも香りの良さが印象に残ります。
まぐろで言えば「大トロ」と言えそうな脂乗りなのですけど、むしろ赤身にも近いような密でなめらかな舌触り。
食感はあるけど融ける、さすが上質で高貴なお刺身でした。
のどぐろは魚汁(1000円)でもいただきます。
すさまじい香り。
しっかり白濁して、しっかり表面に脂が浮いています。
見た目に劣らない旨みの濃さ。
しっかり身が中骨に付いています。
頭も隠れていて目玉やゼラチン質も堪能できました。
ライムの皮がアクセント。
火が入った方がやっぱり香り良さも立ちますね。
お刺身もよかったですが、出汁になって良さがより分かりやすかったと思います。
ひと口でも高級なものを食べてみたいという気持ちはありますので、また今後もこのような機会を作っていただけたら幸いです。