最近お寿司は寿司大ばかりになってしまっているので、新しいお店も開拓したいなあとチェックしていたお店が北千住にあったのですよね。
先日そんな話をソウさんとしていたら、同じお店をチェックされていることが発覚。
じゃあ一緒に行きましょうということになりました。
天気も天気だったので空いているだろうと高を括っていましたが、まさかの予約で満席だそうで。
席が空いたら連絡をいただくことにして、駅近くのカフェで時間を潰します。
お寿司の話とカツ丼の話ばかりでしたけどね(笑)。
12時を回ったころに連絡が来たので、いざ出陣。
おすしやさんの家 たなか。
西麻布のお寿司屋さんで働かれていたご主人が北千住で開いたお店。
駅から離れた住宅街にあり、恐らく自宅兼店舗は入ってまず靴を脱ぎます。
カウンターは掘りごたつの5席、すぐわきにお座敷。
焼魚、煮魚、茶碗蒸しなどのメニューもありましたが、13時閉店ということで時間的にNG。
というわけで早速お寿司をいただきます。
僕はいつも通りお好みでお願いすることに。
中トロ。
ほどよく角が立ちつつ、ほどよく角が取れています。
サクッと歯切れの良い食感の後に流れ出る脂は旨みも十分。
とてもバランスの良い中トロでした。
ここでソウさんが左利きなのに気付いたご主人。
「左でしたか、申し訳ありません。」と置き方を修正。
某伝説の寿司職人の逸話として聞いたことはありましたが、お寿司屋さんの基本なのかな?
でもこういう気遣いは気持ちがいいですね。
金目鯛。
いつも昆布締めをいただいているので、ストレート金目も興味があったのですよね。
心配したほど水っぽさは気にならず、金目の身らしいザラリとした舌触りが心地よいです。
ふんわりもっちり系ですね。
皮目の裏側から弾ける甘みで煮付けを思い出しました。
はっきり金目の味がします。
御椀ははまぐり。
身が小さかったのでアサリかな?とも思いましたが、ソウさんに聞くと「はまぐりです。」と迷いなく(笑)。
石垣貝。
メニューにはないネタの中から、気になったのでこちらを。
グリッグリ強い食感と、強い甘み。
シャリの甘さを飲み込むほどの甘さでしたよ。
〆鯖。
見た目に分かる強めの〆具合。
口に入れるとやっぱりまずは酸が強い印象ですが、一瞬間を置いてスンッと脂が溢れます。
かなり脂の強い鯖をしっかり〆ている、という感じ。
〆具合は好みとは違ったのですけど、これは美味しくいただけました。
秋刀魚。
もう脂が乗りすぎていると言われる時期でしょうか。
ちゅるっと舌触りよく、とろんと脂が融け出します。
一般的には「くどい」と言われそうですが、僕はこれくらいの方が秋刀魚らしい味がする気がしています。
生姜醤油も合いますね。
青柳。
青柳の握りって一度食べてみたいと思っていたので、メニューにみつけて飛びつきました。
キュキュと歯に摩擦する独特の食感。
案外歯切れは良いので握りとしてまとまりよく味わうことが出来ます。
味はほとんどしない感じでちょっと残念。
季節の問題かもしれません。
漬け。
赤身はこういった赤黒いのが好みなのですよねえ。
見た目ちょっとザラッとしていそうなのですけど、密度の濃くねっとり舌に絡みます。
旨みだけを残して融けます。
玉子。
わりと甘め。
甘すぎはせずちゃんと出汁も感じられますが、ちょっと特徴には欠けるかもしれません。
〆に穴子。
お皿ごとの提供です。
穴子。
煮穴子を炙った上でツメを塗っているようです。
ちょっと蒲焼風。
ツメがたっぷりでシャリに浸みているのも好みです。
ネタの質はどれも満足できるもので、マグロや穴子、鯖などじっくりした仕込み系が特に丁寧に感じました。
握りの出で立ちは「見た目に心ときめく」系ではなく、かと言って「見た目よりシャリとの一体感を取った」というわけでもなく。
どれもふんわりとして、食べやすさはありましたけどね。
巻物を除けば全部イケちゃったりします?と冗談半分、本気半分でソウさんに聞いてみました。
少し黙ってメニューを見つめた末にちょっと顔を綻ばせて返ってきた答えは、
「巻物も含めて全部イケると思いますよ。」
せっかくご主人との距離が近いわりに、ゆっくりお話できなかったのがちょっと残念。
もう少し通ってみないといけませんね。
他のお寿司屋さんにも行ってみたい意欲も湧いてきましたし、またお腹が忙しくなってきそうです(笑)。
食べ過ぎなソウさんのお腹いっぱいなレポートはこちら。
ソウさん、ご一緒いただきありがとうございました!
また色々行きましょう。