この日のテーマは「ショコラ」に決定。
というわけでやってきたのは尾山台。
フランス菓子の名店「オーボンヴュータン」です。
3月いっぱいで現在の店舗での営業を終え、4月23日から新店舗がオープンするそうです。
地図を見ると分かりますが、場所はほとんど変わらないよう。
移転後はサロン中心の営業になるのだとかで、そちらはそちらで楽しみですね。
現店舗での営業は残り少ななこともあってかなりの盛況でしたが、品数は結構残っていてひと安心。
サントモール(900円)。
シェーブルのレアチーズムースケーキです。
上に苺のムース、これはミルク感を隠さない甘さ。
中にもベリー系のクリーム(コンフィチュール?)が忍ばせて合って、こちらは甘酸っぱいです。
スプーンを入れるとイメージよりもかなり重たくもったり。
山羊のチーズということで「クセが強い」という口コミも見られますが、個人的には優しく感じられる程度だったと思います。
どちらかというと爽やかさを持たせる要素にもなっているほど。
苺の甘さも合わさってさらにマイルドな方向に味が広がっていくので、印象としてはかなり落ち着いた感じでした。
レアチーズケーキにベリー系ということで定番の組み合わせですが、その中でも酸味を抑えめでまろやかな印象。
もっと面喰うほどのシェーブルを味わいたかったのですけど、その意味では不完全燃焼。
まあシェーブルの力強い味わいを求めるのなら、そもそもシェーブルを食べればいいわけで・・・(苦笑)。
ケーキとしては完成度の高いバランスの取れた味でした。
でもあくまでも100点満点という意味での「完成」であって、120点まで上り詰める魅力には欠けたかと思います。
ベースのナッツの生地は、食感はもちろんふくよかな甘みがよかったです。
クァルテット(450円)。
ホワイト、ミルク、ビターの3種のショコラのムースにグラサージュで4重奏。
本日のテーマを忘れたわけではありませんよ(笑)。
こちらもイメージよりどっしり。
ミルクチョコのムースが大黒柱で、あとからホワイトの香りが鼻をかすめます。
後味にはジリジリと舌にグラサージュの渋み。
ヴァローナのショコラらしい、甘みと相性のいい華やかな風味。
ただ旨みやコクの深さ、上品な渋みという面では物足りないのもまたヴァローナらしい感じ。
今回僕は2ついただいたので大丈夫でしたが、1つしか食べないときにこのケーキだけを選んでしまったら飽きてしまいそうな気がします。
でもサイズが小さめで複数食べやすいのはこのお店のいいところですね。
オーボンヴュータン、店名の意味は「思い出の時」。
創業34年という多くの思い出を残して、新店舗でまた新たな時代を作ってくれることを期待しましょ。
また伺います。