せっかくなのでパティスリーも1つくらい寄っていきましょう、ということでやってきたのは天満橋。
アシッドラシーヌ。
昨年伺った岸辺のブーランジェリー・シュクレクール、の隣にあるパティスリー部門ケ・モンテベロ、でオープンからシェフを務めたパティシエが独立したお店です。
駅から5分ほどですが、住宅地とも飲食街ともいえない絶妙な立地に突如現れました。
ていね~~~いに持ち帰りまして(笑)。
オリエントエクスプレス(500円)。
香辛料を効かせた生地に、バニラのババロア、苺のコンフィチュール。
香辛料を効かせた生地。
ん・・・はっきりとは分かりませんが、シナモンや八角を感じさせるようなやはりオリエントな香り。
全体に馴染みつつ、いい個性になっています。
バニラのババロアは優しく香り、苺と練乳を思わせるような名コンビ。
もう少し酸味が欲しいところではありますが、フランボワーズはすっぱすぎて浮いています。
ちょっと美しい断面になりませんでしたが、ご勘弁。
トップと中とで大きな印象の変化はなく、ほの甘い雰囲気で押しています。
香辛料の香りが入るのはいいですけど、やや弱いでしょうか。
「優しくて嫌いではないんだけど・・・」とフラれ続ける優男のような、ちょっと物足りなさ。
少しやんちゃして、悪い漢の方が結局モテたりするのですよね。
どうせそういう方がモテるのですよ・・・(´・ω・`)ヒトリゴトデス
ルッスフォイユ(460円)。
生ケーキの並びを見て、真っ先に決めたケーキです。
アーモンドの生地にアーモンドのクリーム。
オリエントエクスプレスを引きずっているだけかもしれませんが、こちらのケーキはなんだかやっぱり優男感が(笑)。
いつもナッツの風味は女性的と感じるのですけど、こちらは優しい男性的なのですよね。
食感に風味に、ナッツはやっぱりいいですねえ。
単純に好みの問題で、美味しくいただけました。
以前流山おおたかの森のレ・タン・プリュスさんでいただいたカカウェットに雰囲気は似ていましたね。
大阪まで行くのはちょっと・・・という関東圏の方にはそちらをお試しいただきたい。
僕もそんな感じで。
タルト・ヌガートゥール(310円)。
タルトの中にはレモンピールの入ったメレンゲベースのアパレイユ。
数日してからいただいたこともあってか、バターと甘みとレモンと、味全体がよく馴染んでいました。
レモンのビターな味わいが出ているともっと重厚感が出てよかったと思うのですけど。
バターの強いお菓子をいただくときは飲み物をコーヒーにすることが多いのですけど、これに関してはレモンのビターさが消えてしまうのでイマイチだったかも。
むしろ紅茶の方がよかった気がしますねえ。
カヌレ(290円)。
ここのところドロリととろけ出すようなカヌレが続いていましたが、こちらはもっちり。
ちょっと味わいが軽いかな。
フィナンシェ(190円)。
角がキリッと立っています。
人気店とはいえ特別値も張らないですし、まあこんなところかなあという感じ。
やや薄いつくりなのもあって、食べ応えは物足りなさもあるかもしれません。
ケークレザン(240円)。
断面積は小さいものの厚みを持たせたカットで、こちらは食べ応えあり。
口どけ良い生地の食感に瑞々しいレーズンが溶け込んで、強めに効いたお酒の香りが駆け抜けます。
これは美味しかったです。
やっぱり焼菓子は時間が経ってもいけるなあ、と感じさせられました。
ぐずったなりの良さが出てきます。
さすがに、わざわざ大阪まで再訪しに行きたいと思わせるほどの引きはありませんでしたが、この距離を隔てて美味しくいただけたのが良い経験でした。
次回はケ・モンテベロにも行ってみたいです。