lockandgo65

美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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錦糸町の「万事屋 藤吉」で天然うなぎの白焼き、うな重。

この日錦糸町まで来たのは天然うなぎをいただきたかったからなのですよ。
ほとんど天然うなぎというものをいただいた経験がないので、食べてみたい食べてみたいと言いつつ後回しにしていたのですよ。

うなぎが冬眠に入ってしまう前ギリギリのこの時期に滑り込みで予約(^_^;)


万事屋 藤吉。
「万事屋」の名の通り、天然うなぎの他にもすっぽんや季節の魚など様々なこだわりの食材を出してくださるお店です。

「おじさん」ことご主人のおしゃべりも魅力なのだとか。


この日は予約で満席でしたが、開店時間の17時に予約してあった僕以外は19時~や20時~のお客さんが多かったようでほぼ貸し切り状態でした。

予約時に注文は済ませてあったので本を読みながらのんびり待ちます。

そんなこんなで思ったよりも待ちましたが、お待ちかねの天然うなぎの登場です。


天然うなぎ白焼き(5100円)。
産地は「利根川の方かなあ?」とそこはなぜかはっきりしないようでしたが、天然・養殖のうなぎの特徴などを事細かにご教示いただきました。


蒸しを入れない関西風ということもあって身が締まって、「魚の形」がくっきりと見て取れますね。


この辺りなんかパッと見ホッケのようにさえ見えますね( ̄▽ ̄)

やっぱりしっかり身の締まったところをごそっと突きまして・・・


ぜんっぜんうなぎじゃない!(笑)
そんな気はしていたのですけど、とても繊細な味わいで脂はほとんど感じません。


うわ、これまたわさびが合うな。
正直そのまんまだと無駄な味がなさすぎて、味の幅が物足りないように感じていたのですけど、わさびを添えるとメリハリが付きます。

この辺りからご主人と料理は二の次でかなり熱く盛り上がってしまって、奥様に怒られながらご主人が次を用意してくださいました(^_^;)


天然うなぎのうな重(5100円)。
お椀とお新香が付きます。

気になるうな重は・・・


パカッ!
わ!うなぎ大きい!
半身だけとはいえ、圧倒的ボリュームです。

「先ほどのうなぎとタイプが違うのが分かりますか?」と奥様に聞かれましたが、うーむそれほどうなぎには詳しくないのですよねえ。
素直にそう答えると「先ほどのうなぎは少し小さめのを1尾分でしたが、今度のは大きめのを半身でお出ししているんです」とのこと。
それならさすがに分かったなあ(苦笑)。


お椀は肝吸いではなくお吸い物。
この価格だと仕方ないですけど、+400円で肝吸いに変えられたそうなので知っていれば変えたのにな。

いりこ出汁だったかキリッと美味しかったです。
柚子と三つ葉の香りと。


お新香は自家製でしょうか。
食材の味と食感をちゃんと残しつつ、ちゃんと漬かっています。

奈良漬はさすがに仕入れ品かな?


固めに炊かれたご飯はなんと雑穀米。
味に、食感に、はっきりとその特徴が出る炊き加減です。

いちいちちゃんと味がします。


焼いている間から香りにちょっと違和感がありましたが、甘さがなくキッと醤油っ気の光るタレでした。
甘さは0ではありませんが、本当に極々控えめ。


皮目はそこそこ厚みのあるゼラチン質で、脂っこさを感じないもの。
少し冷めるとかなり固くなってしまったので好みは分かれるかもしれませんが、僕は嫌いじゃありませんでした。
悪い食感ではないです。


白焼きの方でも書きましたが、魚としての形を保っていますよね。
うなぎである前に魚であって、魚である上にうなぎである、という感じ。

お店の紹介では「シコシコ」と表現されていた歯応え、それも分かりますし、「もきゅもきゅ」というか独特なのですよねえ。
鰆とか鯖・・・それもごま鯖に近いような食感と味だったように思います。
旨みや酸味の感じが、白身というより青っぽさがあったといいますか。


食後にほうじ茶をおかわり。

イルプルやパリ空と同様にこちらのご主人は日本の食の惨憺たる姿に危機感を持った方でした。
正直に言わせていただくと、この日いただいたものは今まで食べてきたうなぎとは98%くらい違うもので、天然も関西風も経験の浅い僕にはこれが正解なのか、これは他のうなぎと同列に並べて美味しいといえるのかさえ判断できない気がしました。

イルプルやパリ空でははっきり「1番美味しい」と感じることが多いので分かりやすいのですけど( ̄▽ ̄)

でも説得力のある、この人についていきたいと感じさせるご主人でした。
この方がどういう食材を選ぶのか、どういう調理をするのか。
この方を信じて、勉強させてもらいたいと感じた夜でした。

この思いをどう伝えられるか考えたのですけど上手い言い回しがみつからず、お店を出るときに「今日は本当に来てよかったです」というシンプルな言葉に万感の思いを込めてみました( ̄▽ ̄)
「君に会えてよかった」という熱い言葉が返ってきました(笑)。
こうしてサラッと文章で振り返ると凄まじく「痛いやり取り」なのですが(苦笑)。
それだけ感じ入って熱くなりましたよ、という話でした。


今回のスカイツリー(;´Д`)
某お兄さんの真似をしてみたのですけど、所詮真似では本家を超えられませんね。

でもこの日の熱くなった僕には「靄がかかって見えない」ではなく「うっすらと灯りが見えて来た」ように感じられましたよ(ドヤ顔)。

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