この日は母と待ち合わせて午前中は上野のモネ展を鑑賞して、午後は親戚が参加しているイベントを覗きに蒲田へ移動。
そこで母とは解散しましたので、僕は食べ歩きモードに再度切り替えます。
せっかくなので、そちら方面で考えた結果自由が丘に移動することにしました。
RITUEL PAR CHRISTOPHE VASSEUR(リチュエル・パー・クリストフ・ヴァスール)。
今年自由が丘に出店したパリの「デュ・パン・デジデ」のヴィエノワズリー専門店で、早くも先日2号店が青山にオープンしたそうです。
店名の「クリストフ・ヴァスール」はシェフのお名前で、その前の"RITUEL"というのがフランス語の「習慣・儀式」を意味する言葉なのだそう。
日々の中で「習慣」になるようなお店にしてもらうと同時に、それが日常における非日常の「儀式」のような体験であってほしいという思いを込めているそうですよ。
ファッションショップの奥手にあるのでちょっと分かりづらい、かつ入りづらいですが、入ります。
クロワッサン(350円)。
使っているバター由来のものかと思いますが、香りはかなり甘み寄りのもの。
深みのある豊かな香りです。
やや細身ですが、見た目よりずっしりと重みがある印象。
パリのクロワッサンと日本のクロワッサンのちょうど間くらいの重さです。
口どけ、層の厚み、香り、どれを取ってもいい感じではありますが、やはりちょっと中途半端な気も。
どうせやるならもっと突き抜けてやってしまえばいいところを、何かしら理由があるのか抑え気味に作られている印象。
悪くはありませんが、わざわざこれをいただきに再訪はなさそう。
エスカルゴ・ショコラピスターシュ(590円)。
名物の巻き巻き系のデニッシュは5種ほど用意がありますが、個人的にお店の逸品の印象の強いピスタチオのこちらを。
デニッシュ生地はクロワッサンと比べてガシッとした印象が強まります。
ピスタチオの風味はほとんど感じられず、甘いクリームの中にショコラが入っていた気しかしませんでした。
ル・サクリスタン(590円)。
教会の燭台の足に似ていたことから「教会の道具係」を意味するサクリスタンという名前が付けられたそうです。
パイ生地でグラニュー糖とカスタードクリームをねじり上げたもの。
「お好きな焼き色のものをお選びください」と言われましたが、焼き色のしっかりしたものが人気とのことでしたので、そういう感じに選んでみました。
グラニュー糖の甘みにバターの香りはすっかり負けてしまっている気がします。
焦がして風味も強いのでカスタードもまったりした印象を被せてくる程度。
エスカルゴ、サクリスタンはいいバターを使っているでしょうに他の要素が物足りなさすぎてバターの良さが全く印象に残りませんでした。
値段が高めの設定なのは、ヴィエノワズリー専門ということでたっぷりのバターを使った生地でかなり大きなものを作っているからだと思います。
そういう意味では相応なのかもしれませんが、いかんせん味わいに特別なものを感じるわけでもないのでリピーターは付きにくいのではないかという気がします。
今後の動向を見守りたいと思います。