lockandgo65

美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

【広告】

池尻大橋の「レストラン オギノ」でおまかせコース(タコとミル貝のガスパチョ、サーモンの蒸し焼き アサリのオランデーズソース、鴨のカリカリ焼き、フレンチトースト)。

ゴールデンウィークですからちょっとスペシャル感を出そうと、この日は人気店のランチを予約。
千葉のツオップからはるばる移動してきたのは、池尻大橋。

予約の時間までふらふら散歩してお腹を空かせて備えます。


レストラン オギノ。
4年前に1度伺っているので、このゴールデンウィークのテーマにしている「初訪問」というコンセプトからは外れます。
が、細かいことを言えば、2015年末に「フランス料理をベースにジャンルにとらわれない素材に寄り添うお料理を提供」するお店にリニューアルされたので、そういう意味では初訪問です。

リニューアルからずっと機会を伺っていたのですよ。


カウンター席にご案内いただきます。
厨房の様子が見えないカウンターで、目の前でサービスのスタッフさんが慌ただしく出入りする位置だったので初めは落ち着かない気もしましたが、慣れたら気になりませんでした。

客層はお子さん連れから年配の方の団体様まで様々。
僕以外にも、男性おひとり様がいらっしゃいましたし。

ランチメニューは前菜盛り合せ、メイン、デザート、ドリンクのランチコース(2.990円)とおまかせコース(4,990円)の2種類。
ちょっと迷いつつ、おまかせコースにしてみました。
さすがに「迷ったら両方!」とはなりませんでしたよ( ̄▽ ̄)


パンとフヌス。
お店の定番であるリエットが出るかと思っていたので、少し肩すかし。
ん、でもフヌスってひよこ豆のペーストだったような・・・


こちら、カボチャとクミンのフヌスなのだそう。
一口目は、恥ずかしながら全くカボチャもクミンも捉えられず混乱しましたが、気を取り直してもう一口いただくとカボチャの甘みとヒリッと刺激的なクミンの香り。

ひよこ豆の滋味ある味わいは胡麻のような感じで香ります。

食べるたび色んな表情のある不思議なペーストでした。
この時点で既に夢中になっていただいてしまいましたよ(笑)。
リエットではなかった肩すかし感なんてどこか吹き飛んでいました。


まずは前菜のタコとミル貝のガスパチョ仕立て。
他ウド、トマト、グリーンピース、グリーンサラダ。

見るからに爽やかなスタートです。


トマトの甘みと酸味の爽やかなガスパチョ、これをウドと合わせると途端「梅肉和え」と想起させます。
梅肉よりも、軽やかで華のある香りが秀逸。
甘いソースの中にあって、トマトはさらにくっきりとした輪郭の甘みで味が多重的になります。


今回のコースで唯一ケチをつけるなら、タコの火入れ。
もちろんタコは火入れが難しい食材ですから、オギノさんではどう出してくるか期待したのですけど、ちょっとどうしたいのか分からないというか、どっちつかずだった印象。

対してミル貝は食感といい、味といい素晴らしかったので見事にカバーされていました。
多分「白ミル貝」と仰っていたと思いますけど、白ミルでこの味が出せるとなると本ミルの立場がないですねえ( ̄▽ ̄)

何といってもガスパチョが素晴らしかったです。
グリーンサラダもガスパチョで和えてあったと思います。
ナイフとフォークが止まらなかったな。


魚料理はサーモンの蒸し焼き アサリのオランデーズソース。
香りはまずアサリとバターがふわっ、ふわわっと。


鮮やかなサーモンピンクをオランデーズソースでぼやかしての、ピンクペッパーの赤でアクセント。


アサリは大きな身に、ぶりんと食感もよく質の良さを感じさせるもの。
香りが濃厚にソースに移っています。

さらにオランデーズソースはしゅわりとした舌触りに、ピリッとした辛みも効いてい
ました。


サーモンは脂が落ちて、独特の強い香りは随分弱まっている印象。
優しく穏やかに香らせて、じんわりソースと交わる感じです。

サーモンの香りにアサリの香りが上回っているバランス感が新鮮で面白かったです。

やっぱりこちらもソースが素晴らしい!


お、ラギオールじゃないので逆に興味津々。
ステンレスのギラッとしたナイフです。
調べてみるとアメリカのブランドのようですね、肉食には向きそうな(笑)。


鴨のカリカリ焼き。
骨付き肉をコンフィにして、皮目をカリカリに仕上げてあります。


焼けた脂と、奥に隠れているグリル野菜がホクホクと香りが広げながら登場。
野菜はジャガイモ、人参、紫人参、オクラ、ねぎ。

紫人参がねっとりして甘みも濃厚、興味深くいただきました。


身構えたほどには塩が強くなく、それでしっかりバリバリに仕上がっているのがさすが。
脂の味の濃さが塩気を飲み込んでいる面もあるのかも。


ギュッと締まった身は、無駄に肉汁が漏れることはなくストレートに味と香りを放ちます。
ソースを薄めることもなく、ガチンコで肉とソースがぶつかり合って、タッグを組んだ豪快なパンチ力のある味わい。

美味い!肉が美味い!

ここまででほどよく腹が膨れて、ふう完食できた・・・と落ち着きかけましたが、まだデザートがあったことを思い出してもう一度気を引き締めます。


フレンチトースト ラム酒風味 塩バターキャラメルとバニラアイス。

わわわ・・・これは・・・


これはすごいの来た・・・!

デザートは3種類から選ぶことができましたが、これが1番ボリュームはあるかもとのこと。
パンをガッツリ使っていますからね。
注文するのを少し躊躇ったのですけど、やっぱり名物なのかなとこちらをチョイスしました。


熱いフレンチトーストの上のバニラアイスがダバダバと、ダバダバと流れてきます。
トロリとした塩キャラメルソースにバニラアイスがダバダバと。


厚切り大振りカットのこちらはカンパーニュでしょうか。
ぶよぶよもちもち、ずっしりな仕上がり。
ナイフがスッと入ります。


しゅわとろーんと軽い口どけ。
濃厚な液体のようなとろけ方をします。


こちらはバゲット。
小振りでクラストがムッチリしているのでちょっとカットに苦労します。


こちらはムッチリもちもちな食感。

どちらも個性が出て面白いですね。
確かにこれはどちらかと言われても選べない魅力があります。

塩キャラメルソースが激烈に美味しかったので、一所懸命にフレンチトーストで拭いながらいただきました。
思わず「パンをください!」と言いたくなるほどでした。


食後の飲み物はミントティーをチョイス。
てっきり澄んだハーブティーが出てくると思っていましたが、フレーバーのブラックティーのようですね。
ミントの香りはあるので、口元はさっぱりと。

いやいやいやいや、やっぱり素晴らしいですねこちらは。
ボリューム感とか「肉!」とかのイメージが強かったのですけど、今回はソースの素晴らしさが際立って印象に残りました。
ソースが秀逸だと、ボリュームがあっても結構食べられてしまうのですよね。

またランチコースの前菜盛り合わせも気になりますし、近いうちに再訪したいと思います。
ごちそうさまでした!

【広告】