高はしさんで新さんまを堪能した後は当初予定していたお店へ向かいます。
2時間半弱かかりました。
秩父線に乗り込んだ辺りから社内中が「かき氷」というワードで溢れ始めましたよ。
明治23年創業の天然氷蔵元。
天然氷を使ったかき氷が人気で、夏場には3時間を超える待ち時間になることもあるのだそう。
ちなみに現在は「暖冬の影響により、純氷に代替して営業」されています。
ブログ等で情報は出ていましたが、現地で貼り紙を見て初めて知った方も多かったようでした。
ここまで来て知るというのは酷ですが、お店はちゃんと情報発信していますから何とも言えませんね。
行列に並んでから1時間ちょっとで店内へ。
木陰の気持ちいいお庭の席に案内されます。
行列でも店内でも、僕以外におひとり様は見かけませんでした。
店に入る前に注文は済ませてあったので、キョロキョロ周りを見回しながら待ちます。
蚊取り線香の香りに包まれて、穏やかな気持ちになります。
蚊は全く見ませんでしたが、蚊取り線香を置いているということはいないわけではないのかもしれません。
あさみの極みスペシャル3set(1500円)。
堆く盛り付けられたかき氷がインパクト大。
自然に包まれていただく氷というのもまたオツ。
白が輝いていますねえ。
繊細に削られた氷がふんわりと重なり合っているのが見て取れます。
崩してしまうのも憚られますが、みすみす融かしてしまうのも憚られるのでいただくことにします!
天然氷ではないとはいえ、純氷も工程に工程を重ねた丁寧な製法で作られていてその味わいはむしろ天然氷以上かも。
温度に関しても管理がいいのかキーンと来る感じはありませんでした。
このメニューは自家製の蜜と餡3種のセット。
以前は単品のメニューもあったようですが、現在は繁忙期だからかセットメニューのみに絞られていました。
左からあずき、白あん、抹茶あん。
氷に乗せるとこんな感じ。
それぞれ特徴ある香りが出ていて、甲乙つけがたい出来。
餡としては緩めですが、ねっとりとろりと滑らかな中にもざらりとした特有の舌触りがあります。
正しい食べ方は分かりませんが、個人的には氷と練るようにしてよく絡めながらいただくのがよかったです。
とてもよかったです。
こちらのポットの中身は自家製蜜。
注ぎ口に見えているところからも分かりますが、なみなみと入っています。
かけてみてちょっとびっくりしましたが、かなり淡い色。
色はいいとしても、甘みも香りも弱くて僕にはちょっと感じ取れないほどでした。
特に、餡と合わせる意味は分からなかったな。
口直しに小梅干しをいただきます。
甘みのある優しい味わいのタイプでしたが、氷の後の口の中が過敏になっているところで食べると結構強い味に感じられるのが面白かったです。
そして2杯目はあさみの果汁スペシャル3set(1200円)。
フルーツシロップも3種セットメニューのみでの提供。
奥から白桃、黒ぶどう、みかん。
どれも特徴的な香りが鮮烈に出ていますが、かなりシャバシャバでちょっと安っぽいかな。
言い方は悪いですが、イメージはチューペットの融けたものという感じ。
こちらは練乳が添えられています。
粘度が弱いこともあってか、甘みも氷に負けて薄まり気味だったように思いました。
あっさりさっぱり、サラリといただけるので好みに合う方はいるかも。
初めてだったので2杯だけにしておきましたが、食後感としては3杯目も問題なくいけたような気もします。
ひとつハードルがあるとすれば、セットメニューのみなので餡やシロップが結構な量になってしまうこと。
それさえ考えなければ、スッと軽くて「天然氷」が全てではないのだなあと雷に打たれるように分からせていただきました。
移動時間や並ぶ時間を考えると複数名で行くのが得策だと思いますが、個人的にはまたひとりでも行ってしまいそうです。
ひとに勧めるかと言われると、往復や待ち時間を考えると正直「万人にハマる」かどうかは自信がないので胸を張っては勧めにくいですが、長旅、行列の末にいただく氷というのはまた格別で個人的には大満足だった、ということだけ申し上げてさせていただきたいと思います。