lockandgo65

美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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清澄白河の「il tram」で8月のコース。

8月27日(土)、この日は月イチ訪問のイタリアン「il tram」さんへ。
今回は初訪問の友人を連れて。


ちょっと大人っぽい色合いの・・・カーネーション(?)。
胸を張って断言できない辺り素養のなさが・・・

シックなカウンターですから、毎月替わるこの花の色ひとつで大分印象が変わりますね。


まずはトマトと大根・梅の冷たいスープから。
トマトの冷たいスープということで、ガスパチョのアレンジのようなイメージですね。

sghrのガラスの器と合わせて涼し気。


梅や大葉を使ってありますが、思ったほど和風な感じはなく。
フルーツトマトの旨みで奥行きの深まった甘みを、さらにデフォルメするような造りだと思います。

トマト、梅、大根とそれぞれ単体だと多少クセのようなものが目立つ味ですが、こちらはそれらの嫌な味を感じさせない食べやすい仕上がり。
ひんやり、シャリシャリ、温度や食感といった要素もどこを取っても心地よい1杯でした。


今月のフォカッチャはイタリア産小麦100%でした。
色々試行錯誤してやっていましたが、とりあえず初心に還ったところのようです。

国産小麦を入れた方が保水力があってモチモチした食感が好まれる仕上がりになるのですけど、ちょっとエッジの効いたイタリア産小麦の旨みもやはりいいのですよねえ。


さてさて、今月の「壺」は・・・


ブッラータとトウモロコシのピュレ。
ここ最近トウモロコシのピュレは続いていますね。

ブッラータというとミルキーな印象が強いですが、トウモロコシの甘みを前にしてまろやかな塩気が浮き上がってきました。


サマーポルチーニフリット ボッタルガ 酢橘を添えて。
この塊サイズでポルチーニをいただくのは初めてかも。

揚げ茄子にも似たとろりとしたやわらかさでフォークでもカットできそうですが、繊維質が強いのでちょっとフォークだけだと厳しいかな。


サマーポルチーニは「初物」の御多分に洩れず、香りはさっぱりとしたもの。
水分がたっぷり溢れ出してきて、酸味とかちょっとクセの強い味が口を支配しそうなところへ揚げ油とボッタルガでカバー。
とてもいい味。

酢橘を搾ると途端松茸を彷彿とさせて、日に日に近付いてくる秋の訪れを思い出す・・・思い出したところへ・・・


秋刀魚のロートロ パプリカのピュレ エストラゴン。
ここでさらに秋ですよ。

お店のHPで発表されたメニューでは鰯になっていたはずですが、今週は鰯がなかったそうで代打は秋刀魚。
パプリカのピュレはそのままですが、魚が秋刀魚になったことで急に紅葉に見えてきたりして。


この調理法ならではのしっとり、ふっくらした仕上がりで、口に入れて鼻から抜ける香りもインパクト強めになっています。
皮下の脂、血合い、秋刀魚のまっすぐな風味を手元でクイッと曲がる変化球のように香り付けでいなすような。
パプリカのピュレをどの程度和えて口に入れるかでまた印象が違ったりするのですよね。

シェフの魔法にかかったような1皿でした。


カチョ・エ・ペペ サマートリュフ タリオリーニ。
先月と同じカチョ・エ・ペペですが、パスタが平打ち細麺のタリオリーニになったのが変更点。
ちょっとニンニクが香っていたかな。


トリュフの香りは控えめですが、ポクポクと砕けてポテトのように朴訥とした滋味がパスタに絡みます。

乳化したオイル、小麦粉、卵、それぞれの甘さ。
噛むほどに噛むほどに。


〆は定番のミルクアイス。
メレンゲの焼菓子はアマレットの香り、アイスの下にはグラノーラ


あら、今回は花びらで変化が付いていますね。
と言うとシェフは「いつも同じなのでこれくらい変化を付けてみました(笑)」だそうです。


最近はハーブティーをお願いしていましたが、今回はコーヒーに。
少量で濃いめ。

こちらのお店は調理からサーブまで全てご主人おひとりで回しているので、おひとり様で伺うと時間を持て余しがちなのですけど、今回は人と一緒だったので充実して過ごすことができました。
というかむしろ「もう次が来た!」と時間が足りなくなるくらい会話に夢中になってしまったように思います。
楽しかったなあ。
この日はありがとうございました♪
また機会があればよろしくお願いします!

来月はさらにまた一歩夏から秋へと歩を進めて、食材もガラッと変わってくるでしょうか。
2016年も終盤が近付いてまいりましたが、振り返って実りのある年として終えられるよう気合いを入れて過ごしたいと思います。

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