この日は前から気になっていた四谷三丁目の中華料理のお店へ。
新宿通りから荒木町へ入って、猫廼舎さんを通過した先にあります。
の弥七。
不思議な店名の由来は、ご主人のお父さんが「風車」というお店をやられていて、
それと合わせて「風車の弥七」になるという洒落っ気だそうです。
2人用のテーブルが5つ開店30分ほどでいっぱいになりました。
オープンから2年以上経っていますが、清潔感のある白が基調の店内。
桃の木同様、「和」の要素も取り入れた「中華懐石」とでもいうべき料理が人気のこちら。
狙っていたメニューはランチ限定の「お弁当」でしたが、予約しないといけなかったそうで結局普通にランチメニューをいただくことに。
予習不足でした。
まずは「小菜です」とこちらが登場。
この時点で「和」と「中華」が入り混じっていますね。
ムムッ・・・
ちょこちょこと食べ始めましたが、
わんたんの中身は豚かな?小魚は何だろう・・・この色と香りは黒酢かな?
などなどお聞きしたいことがたくさん沸いてきたので、
「すみません!お料理の説明とかって聞いてもいいですか?」
とお尋ねすると、
「はい!どうぞ!」
と促されたので、右の小皿を差して、
「これは何ですか?」
とさらにお聞きしたところ、
「小菜です」
というお返事で、
"小菜"の"詳細"が聞きたかったです
というコントのようなオチがついてしまいましたが、別の店員さんが代わって説明してくださいました。
お手間おかけしました。
揚げわんたん、ドジョウの黒酢和え、出汁巻き。
黒酢のさわやかな香りが印象的。
出汁巻きは、見た目は完全に和風ですが、出汁が替わるとこんなに変わるのかと驚くほどに「中華風」。
海老や貝柱のような魚介のシャープな風味が満載です。
さつま芋の豆鼓炒め。
ぽくっとした芋特有の甘みとパクチーが好相性。
パクパクいただいていると、続いてスープが登場。
金に赤、と中国好みな色の取り合わせ。
とはいえ若干「ニッポナイズ」された渋みを加えた色味が素敵です。
蓋を開くと・・・
他の方の情報によると金華ハムのスープを使っているということで、
筋肉質な動物系の味わいと繊細な魚介の香り、爽やかなトマトの酸味がやさしく馴染んだスープでした。
胡椒が結構香ったと思います。
出汁巻きもベースは同じだったのでしょうか。
メインは紅麻婆豆腐定食(1620円)。
土鍋でグツグツ煮えながら登場。
挽肉ではなく牛スジ、赤い麻婆豆腐にさらに赤こんにゃくを入れる赤っぷり。
豆腐、牛すじ、こんにゃくにネギを乗せて・・・って「煮込み」っぽいラインナップですね。
の弥七さんの手にかかるとこんな本格中華に。
肉の味の強さというよりは、まったりとした脂が全体を包んでいる感じ。
花椒がかなり強めに使われていたのも印象的でした。
まあまあ辛いので汗ばんできますので、トッピングのネギで和らげようと手を伸ばすと・・・
トッピングのネギも辛味仕様。
途中から慣れてきたのか、麻痺してきたのか、さほど辛みが気にならなくなってきましたので、モリモリとノンストップでいただきました。
赤こんにゃくも「主張しすぎず」な食感の変化球でした。
ランチということもあってか、ところどころ疑問に感じる点はありましたが、
全体的な雰囲気としてはゆっくり懐石料理を楽しむような気分でいただける中華屋さんだと思います。
また予約してお弁当をいただきに参りたいと思います。