10月に入ったので茗荷谷の「一幸庵」さんへ。
名物のわらびもちが10月の初日から始まると伺っていたのですよ。
お店に着くと、今まで伺った中で1番多くのお客さんがいらっしゃいました。
さすが名物が始まった影響かな?
さらにわらびもちを感じたのは店内に充満する「きなこ」の香り。
というわけでわらびもちと季節のお菓子もひとつ購入。
何の気なしに選びましたが、わらびもちだけだと画が地味だったのでいいチョイスだったかもしれません。
先にこちらの「こだわり」を拝見。
本蕨粉は山菜のわらびの地下茎から僅か三~四パーセントしか採取されない澱粉です。蕨餅は覚悟を決め一心不乱に強火で練って練って練り倒します。すると独特の腰の強い餅が出来ます。舌触りは絶品です。腰が強くしかも手の透き間から零れ落ちそうに軟らかい蕨餅に同じ軟らかさの漉餡を包み込み香り高い黒須黄奈粉を塗すと「わらびもち」の出来上りです。他のお菓子の追随を許さぬ美味と食感・野趣・俳味をお楽しみ下さい。
気合いと覚悟が合わさった迫力を感じます。
わらびもち(380円)。
指で押すとちゃんと弾力がありますが、手に乗せると液体のように指のすき間から"流れ落ち"ようとするやわらかさ。
口に入るときもまるで液体のようにスルリと流れ入りますが、食むと極限まで「やわらかい」を表現したような食感。
きめ細かいこしあんは他のお菓子でいただいたときは「水のようなやわらかさ」に感じていましたが、わらびもちの中にあっては「確かな舌触り」を感じさせてくれました。
菊の園(380円)。
外郎(ういろう)のお菓子。
この季節は藤紫か、分かりやすく言うならラベンダー色といった美しい色合い。
食べるのがもったいないですね。
中は"白小豆"のあんなのだとかで、風味が独特。
外郎はムッチンと強めの弾力が心地よいのはもちろん、さらりと舌をなでる質感も爽快。
これまたいいお菓子ですねえ。
最近こちらに通うようになってひしひしと感じているのは、お菓子の名前を覚えられないということ。
今回も実は1度失念してしまって、改めてお店の方に確認した次第。
フランス菓子やパンは結構覚えがいいのですけどね。
和菓子を食べるときも名前だとか、季節感だとか、感じ入りながらいただかないといけませんね。
このお菓子の場合「菊」の紋様が押されているのだそうです。
伺うたび結構お菓子が入れ替わっていて、毎週でも飽きる日は来なさそう。
とりあえずはこちらに通うべきか、他のお店にも挑戦すべきか…考え中です。