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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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広尾の「Ode(オード)」でランチコース(蝦夷鹿、秋刀魚、白子、ドラ◯ンボール他)。

この日は初訪問のフレンチのお店に挑戦してみましょうということで、広尾へ。
 
気になるお店が9月にオープンしていたのですよね。
 
Ode(オード)。
 
ミシュランで2つ星に輝いていた新富町のフレンチ「シック・プッテートル」のシェフが独立してオープンされたそう。
コの字型のカウンター内にあるオープンキッチンで料理を仕上げるカウンターフレンチ。
 
先日伺ったフロリレージュさんと同じスタイルですね。
 
こちらのお店は通り沿いのビルの2階にあって自然光が燦々と射し込む造り、グレーを基調とした店内もランチタイムは白寄りになっていました。
 
ディナーだとまた印象が変わるかもしれませんね。
 
無造作に置かれた白い塊に水をかけると膨らんでおしぼりになる、というときどき見かけるヤツですね。
 
膨らみが甘めだったのは、"水(ミズ)"が足りなくて"ミス"だったといったところでしょうか。
 
お冷のカップが独特の質感。
「某トラム」さんの名物容器「壺」みたいなきめ細かいザラつきですね。
 
ずっとスリスリしていたい系。
 
と思っていたら、さらに独特の容器が登場。
 
「どうぞフタをお開けください」
 
・・・?
 
「7つ集めると願いが叶う、"アレ"でございます」
 
・・・・・???
 
メニュー名は「ドラ○ンボール」。
オマールのジュースで作ったムースを、オマールの香りを付けたカカオバターで包んだもの。
 
例えるなら、世界中のオマール海老に「元気を分けてくれ!」と呼びかけたかのような元◯玉。
口に入れるとかめ◯め波。
 
 
2品目。
 
人参のピューレを練り込んだチュロス、パプリカとキャラメルのソース、ウニと西京みそのマヨネーズ、生ウニ。

チュロスは揚げたて、温かくてもっちり。
見た目的にはホットドッグみたいな感じ、それに引っ張られてかパプリカのソースの方はケチャップに近い印象に感じました。
 
生ウニの味がしっかり中心で主張します。
 
ジャガイモとキャビアのタルト。
甘くないサブレ、香川県産キャビア、レモンでマリネしたジャガイモのスライス、ディルの花、クリームチーズ。

ジャガイモは生なのかな?シャキシャキの食感。
レモンの香りはもちろん、クリームチーズもサワークリームに近いタイプのような酸味があってさわやかな1品。
 
秋刀魚。
36度でコンフィにした秋刀魚のフィレ、秋刀魚の頭や骨を使ったメレンゲ、秋刀魚の肝とブーダンノワールのソース、炙った尾崎牛のタルタル。
 
「当店のシグニチャー(看板)料理です。写真映えしなくて申し訳ございません」とのこと。
メイン食材を色々替えて提供されるのだと思います。
 
頭や骨を使っているというメレンゲ、これすごく秋刀魚の味がします。
 
個人的に、秋刀魚は塩焼きが1番だと思っていますが、これは秋刀魚以上に秋刀魚の味がする気がしました。
 
"生"の食感を残しつつ、脂は温まって良い意味で重み、反対に皮目の辺りは軽やか。
ソースは秋刀魚の肝とブーダンノワール。
 
秋刀魚の全身を活かして魅力をギューッと凝縮させた1皿でした。
 
鱈白子とさつまいものリゾット。
黒ニンニクとアルバ産白トリュフ、発酵バターとミルクのフォームミルク。
 
最初に白子とリゾットが用意されて、目の前で黒ニンニクとトリュフがトッピングされ、泡のソースで覆う様子を見せてくださいます。
 
いきなり出されたら全容が分かりづらいので、行程を見せてくださるのはありがたい配慮ですね。
 
トリュフと発酵バターがいい香り。
 
サツマイモの甘み、そして酸味が出たリゾット。
 
ミルキーなソースと白子の旨みが濃厚に仕上げます。
 
容器だけでなくカトラリーもいちいちオシャレ。
 
それではメインに入ります。
 
三崎のメカジキ。
ニンニク、タイム、ローズマリーでマリネして低温ローストを強火で焼き上げ、ソースグルノーブル、ポワローのフリット。

ポワローのフリット、青いところはフライに、白いところは焼き上げているそう。
 
甘みとちょっと辛味も残してある感じ。
 
メカジキの味の濃い脂は豚肉系の味で、酸味のあるソースと合わせると「ネギ塩豚にレモンを搾った」ようなイメージに。
 
ビストロ料理のような、はっきりと分かりやすい美味しさでした。
 
ここで自家製のフォカッチャが登場。
メインのソースと合わせて食べるという趣向なのでしょうね。
 
恐らくオリーブオイルがたっぷりめ、じっとりとした食感です。
とても美味しかったです。
 
蝦夷鹿のロースト。
ゴボウの香りを付けてコショウを効かせたソース、山ゴボウのピクルス、ゴボウのフリット、ソシソン。

蝦夷鹿は緩めの食感。
 
旨みもふわっと広がりますが、エッジの効いた赤ワインのソースで引き締まった味わいに。
 
山ゴボウのピクルスと、
 
ゴボウのフリット。
鹿肉は合わせるものによって表情を変える食材ですね。
 
今回は土っぽい味わい強調されていたように思います。
 
可愛らしい骨付き肉風に仕上げたソシソンを合わせて。
脂の多い部位を使っているのか脂を加えているのか、ふわり柔らかく、味わいはしっかり。
 
肉の味としてはこちらの方がむしろ印象に残ったかも。
 
蕎麦と栗、ローリエ。
メイン2品は比較的正統派なスタイルのお皿が続きましたが、再び前半戦に雰囲気に戻って「なんじゃこりゃ」な1品が。
 
蕎麦のメレンゲで器の中に乾燥ローリエの香りを閉じ込めてあるそう。
 
バリッと割って、まずは香りを楽しみます。
 
勢いあまって器の外に弾け飛んでしまって、
「お!」
とちょっと焦って息を飲んだところにローリエの香り。
 
栗のクリームブリュレ、渋皮煮、ローリエのアイス、蕎麦粉のシュトロイゼル。
 
アイスの方はフレッシュローリエを使用だそう。
ローリエって乾燥タイプしかしりませんでしたが、フレッシュだとなるほど"ハーブ"然とした、ちょっと酸味もある爽やかな香りなのですね。
 
穏やかな組み合わせでしたが想像以上にハマッていました。
 
カップはsghrのものでした。
 
sghrのものでしたよ!
 
あんぽ柿のシートにクリームチーズ、酒粕、あんぽ柿。
 
ほおずきのように包んであるシートは、まったくもってあんぽ柿そのもので驚きました。
クリームチーズと干し柿の組み合わせはときどきありますが、抜群。
 
軽いお茶菓子というには余りある、作り込まれた1品でした。

「こだわりでコーヒーは用意しておりません」とのこと。
レモングラスの爽やかなハーブティーをいただきました。
 
以上コースとガス入り、税とサービス料込みで8316円。
まだオープン間もないということで価格設定は低めからスタートしていらっしゃるかもしれませんが、かなーり満足感がありました。
 
特に序盤の芸の細かいアミューズの応酬は楽しくて仕方なくて、帰り際外まで見送りにきてくださったシェフに「お口に合いましたか?」と聞かれて「口が楽しかったです」と答えてしまったほど。
 
その方向性で期待するとメイン2品がやや肩透かしでしたが、こういうスタイルなのか、今回たまたまこうだったのか。
次回以降に確認させていただきましょう。
 
普通に予約を取れるのも今のうちかな。
あまり間を空けずに再訪したいところです。

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