最近は、"好きだけど買いづらくて敬遠しがち"だったチーズに挑戦中。
敬遠していた理由は「1人で食べ切れるかな?」とかなのですけど、ちょっと足りないレベルに食べ切れたのでまた買いたくなっています。
と言いつつまずは普通に初めて紹介するチーズから。
ヴュリー・ノワール。
スイスのセミハードチーズ。
ヴュリー山で、赤ワイン・ピノノワールで磨きながら熟成させて作るそう。
表面は茶色は茶色でも鮮やかな茶色。
同じスイスのセミハードチーズ・コンテに比してよりハードに、アミノ酸の結晶も多くてゴリゴリ。
味わいも苦みとか渋みもギューッと凝縮しています。
裏側はちょっと柄っぽくなっているのが分かるでしょうか。
これホールで見るとブドウ(恐らくピノノワール)の絵なのですよ。
ヨーロッパの文化が詰まったチーズですね。
8,500円強/kgです。
続いて紹介するのはKOTOBUKIフーズさんでは初めて購入した…
ブッラータ・ディ・ブファラ。
ブッラータとは、モッツァレラチーズでカットしたモッツァレラと生クリームを包んだフレッシュチーズ。
ブファラは水牛のことです。
鮮度が命なので、原産地であるイタリア・プーリア州から空輸で運ばれてくるそう。
たまにしか入荷がない上に、入荷すると人気であっという間に売れてしまうのでなかなか出会えないのですよね。
ビニールに軽く包み、たっぷりのホエイに漬かった状態でパッキングされています。
外見はほぼモッツァレラ。
指で押すと、生クリームが詰まっている分沈むのでその違いが分かります。
カットしても画にならなかったので季節の果物もカットして添えてみましたが、画になりませんでした。
ブッラータのせいではなく、僕のセンスの問題なので誤解のないようにお願いします。
モッツァレラの塩気、ミルキーな旨み、フルーツの鮮烈な甘み。
それらがシャープに交錯するところへ、ゆらりと生クリーム。
モッツァレラもそうですが、他の食材と合わせたときの印象の幅が広いので楽しみ甲斐のあるチーズです。
と言いつつ、そのままいただくのが1番好きです。
続いては、冬のド定番。
モンドール。
エゾ松の皮で巻いて塩水でウォッシュして熟成、木の香りが印象的なチーズです。
95年に解禁されるまでは輸出が禁止されていて門外不出、フランスの"幻のチーズ"と言われていたそう。
8月15日~翌3月15日までのミルクを使わなければならないと定められているのだとか。
物の本には大抵「暑さに弱い」「傷みやすい」と理由が記されていますが、複数の筋から「本当は1年中作れるのに、アイツら(生産者)がサボりたいだけだよ」と定かではない情報をいただいたことがあります。
ちなみにコンテチーズを作られる地域なのだそうで、きっと"アイツら"も夏場はサボっているというわけではないと思われることも申し添えておきます。
ガワを破った中には、コクがあってミルキーな甘み、ほどよい塩気、バランスのいい味わいのチーズがとろーり。
香りも塩気も強いイメージがあったので、ひとりで食べ切る自信がなく購入をためらっていましたが、全くクセがなくバランスが良くてシンプルに、ストレートにただただ美味い味がしてあっという間に食べ切ってしまいました。
この冬のうちにもう1,2度は購入しようかと画策中です。
「コンテチーズを作られる地域」と聞いて詳しい方はピンとくるかもしれませんが、要するにスイスとの国境にある山なのですよね。
山のスイス側で作られるのは「ヴァシュラン・モンドール」という名前で、外皮がオレンジ色になります。
大きな買い物になりますから少しでも状態の良いものを購入したいところですが、選ぶポイントとしては「表面の凹凸がはっきり」して「重たい」ものがいいそうです。
ガワはそのまま食べるのは"あまり推奨されていない"ようで、ガワを外して食べ進めて少し残ったところに白ワイン、そして外しておいたガワを投入してオーブンなどで加熱して食べたりするという話を聞いたことがあります。
まだ召し上がったことのない方は、これからの季節、フレンチのお店に行ってチーズを注文するとスプーンにひとすくい出してくれたりするので、そういったところで味見をするところから始めるといいかもしれません。
現代に生まれてよかったなあという気持ちになりました。
ブラータとモンドールは、購入自体はほとんどしたことがありませんが、色んなところでいただいたり話を聞いたり、本で読んだりしてきた大好きなチーズなので書きたいことが次から次へと浮かんできました。
だらだらと拙いメモ書きを書き連ねてしまいましたが、購入を思い立った際にでも再び読みに来ていただけたらと思います。