lockandgo65

美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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鹿児島の「加冶屋珈琲店」でブラジル。

鹿児島に来たら外せないのはコーヒー屋さん。
日本のコーヒー文化の本流にルーツをもつ超ド級の本格派なお店がゴロゴロあるのですよね。
 
加冶屋珈琲店。
鹿児島中央駅と天文館という、鹿児島市の2大中心地の間くらいにありました。
 
作業着の常連さんがくつろいでいらっしゃって、工務店の事務所の中みたいな雰囲気で、ひとのオススメでなかったら入るのをためらったかもしれない空気感でした。
 
しかも、お店に入ってしばらくすると「バーーン!!」と破裂音のようなけたたましい音を立てて姿見が倒れたりして、よりビクビクすることに。
 
が、しかし。
 
ネルドリップで抽出されたコーヒー(500円)をいただくと事情は一変。
「ブラジル」とのことでしたが、ブラジルらしいやわらかな甘みは活かしつつ、驚いたことにまるでモカのような薬っぽい妖艶な香りが。
 
カウンターに並んでいた"販売用"の豆の中でイエメン産のモカが、次元の違うオーラを放っていたので購入を申し出ると「それは売り物じゃないの」とのこと。
他は売り物だけどイエメンだけは全部予約済み、なのだそう。
 
何でも「イエメンの豆は焼いてから1か月経たないと味が出ない」という考えで、1か月経つ前にお客さんに渡してしまうとみんな我慢できずに飲んでしまうためお店で寝かせているところなのだと仰います。
僕も「1週間過ぎてからが飲み頃」と思ってはいましたが「1か月」とはいやはや。
 
お店に入ってすぐは素っ気なかったご主人でしたが、コーヒーの話を始めると一転、子どものように嬉々として饒舌に。
コーヒーに目覚めたきっかけは「大坊珈琲」で、襟立さんの「哲学書を読んで焙煎に反映させた」という話を聞いて半信半疑で哲学書を読んでみたら「ヒントがいっぱいあった」、さらには焙煎の具体的なコツまで様々教えてくださいましたが、ときどき思い出したように「コーヒーにハマったらアカン」とのこと(笑)。
 
「終わりのない世界だからね、ハマったらアカンよ」と仰った方思うとまた舌の根の渇かぬうちにコーヒーの魅力を語り出すという…( ̄▽ ̄)
 
俗な言い方をすれば「ツンデレ」なご主人ですが、豆を焙煎できてしまいそうなほどに熱いコーヒー愛を感じました。
そしてちょっとヤンチャなイメージとギャップがある、といったら失礼かもしれませんが、洗練された上質な香りを放つコーヒーは1度飲んだだけでクセになってしまうほどのもの。
 
また鹿児島に行ったら行かなければならないお店が増えてしまいました。

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