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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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築地の「寿司大」でお好み68。

8月3日(金)、夏真っ盛りの寿司大さんへ。
 
並び始めは立ってるだけでも汗が止まらない蒸し暑さだったのですけど、しばらくすると少~しだけ気温が下がって、少~~しだけマシになりました。
 
開店時間より早めにオープンして店内へ。
 
前週にいらっしゃっていた知り合いのみなさんのことや、この日のネタのことを伺いまして。
 
まずはサービスの玉子から。
 
この日も例によって、味がなじむように冷めるまで待ってからいただきます。
 
キンメの皮目の大きいところ、太刀魚の骨周りの身がゴッソリ付いたところ。
 
この辺りが入っていると「当たり」感がありますね。
 
まずは鰯巻き。
 
シャリなしでシンプルに海苔で巻いてあります。
 
ひょいと指でつまむと、ふやっと緩い鰯の質感が分かります。
 
最初に感じるのは海苔の香り、あとから追いかけてくるネギの香り。
鰯の脂乗りはほどほどで、海苔とネギの間で青魚の身特有の海っぽい香りが特にハッキリしていいですねえ。
 
時期の短い新子があったのでお願い致しまして、新子の季節は小肌も美味しいですから一緒に握っていただきました。
 
どちらも寿司大さんで定番の、天草のもの。
 
新子は3枚付け。
前週は9枚付けなどもやられたそうですが、そこまで小さいと酢締めの酸が立って魚の脂が分からなくなるので、本当に美味しいのは2,3枚付けとも言われます。
何枚付けでも喜べる上手い言い回しですよねえ。
 
旨みの強い脂が噛むたびシャリに回って、3枚付けくらいがちょうどいいですね( ̄▽ ̄)
 
そして小肌。
こうして食べて比べると、やはり小肌の方が魚の味が断然によく分かりますね。
 
新子も季節物として「くう~これこれ!」という気持ちの高まりがあるので、ぜひ食べたいネタではありますが、純粋に魚の美味しさという意味では小肌がよろしいかと思います。
 
つまり何が言いたいかというと、今後もこのように注文すると思いますというところでございます。
 
かわはぎ。
最近は冬でもなかなか入らなくなっているお魚ですが、この日は立派な肝付きで用意がありました。
 
身もジュワリと滲む脂があって素敵ですが、やはりこの肝の絡んだシャリというのが日本料理ではおよそありえないようなリッチな味わいで突き抜けた魅力を感じます。
 
続いて甘鯛昆布締め。
もっと熟成して崩れている日もありますが、この日は皮目も含めキリッとして整っていましたね。
 
口に入れると、身はねっとりとろみがあって、甘みの強い脂が濃厚でした。
 
太刀魚もいいよ!とのことで追加。
ジャッキ、ジャッキリと強い歯応えで、溢れる脂にみなぎる旨み。
 
江戸前の矜持を感じます。
 
最後はカツオを。
赤身らしい香りの爽やかなでした。
 
ネギとまた合いますね。
 
今回はやはり何といっても新子と小肌、ここのところを食べ比べられて満足でした。
 
余談ですが、寿司大さんは並ぶ時間が長いものですから、前後に並んでいるお客さん次第で同じ5時間が10時間くらいに長く感じられることもあれば、3時間くらいで済んだように感じられることもあるのですよね。
 
大人数の一見さんなんかですと結構悪ノリされる方もいらっしゃって疲れてしまうこともままあるのですが、この日そばに並んでいらっしゃった団体さんは清々しく盛り上がっていらっしゃって「いい感じだな~こりゃあ中で店長と馬が合いそうだな~」などと聞き耳を立てていたのですよ。
 
案の定店内では、カウンターの反対端にいる僕にも聞こえてくるほど店長と大盛り上がりでいらっしゃって、「ああ正しい寿司大の楽しみ方だな」と。
 
ひとに寿司大をオススメするときに「味はもちろんだけど、エンターテインメントとして面白い」という言い方をよくするのですけど、これほど気持ちよく楽しんでいらっしゃる方は久しぶりに見た気がして、こちらもすっかりいい気分にしていただけた次第。
 
そして後日、大学時代の友人にその話をしたら、その団体さんのおひとりが知り合いだったという…!!!
何か僕自身があの場で目立って変なことをしやしなかったかと、思わず背筋が凍る思いで振り返りましたという、夏に相応しくちょっと怖い話でした。
旨飯屋、旨飯屋…もとい、うらめしや。

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