豊洲移転後おまかせコース1本になった高はしさんへ、2度目の訪問。
1度目の訪問は営業初日で、トライ&エラーの初めでしたから変更点は結構あるでしょうか。
時間になって店内へ。
まず初回との違いは、コースの最初にこの日のメニューがひと通りあったこと。
料理を出しながらの説明だと、常に3代目が説明に追われていて、余裕のある会話ができない気がしていたのですよね。
来年のカレンダーがひとりずつ置かれていました。
高はしさんに関しては「あんこう屋」のままなのか気になっていたところですが、去年までは「ジャンル」が書かれていた箇所に「~街区」とエリアが表記されるようになっていました。
3代目に直接伺うと「もう何でもいいんだよ」とのこと。
皮なしのべったら漬け。
シャッキシャキで、味わいも軽やかな気がしました。
1品目のお野菜料理は茄子の揚げ浸し。
お出汁の香りと、揚げ油に混ぜた胡麻油の香りと。
キンと冷えていますが、それでも香りが立ちあがります。
丁寧で繊細な1品ですが、量だけは魚河岸ボリューム。
いきなり大満足にいただけました。
生たらこ煮。
「生鮭ソテー」のような一見すると矛盾するような料理名ですが、要するに「塩漬け」になっていない"生のたらこ"を煮たものですね。
柚子の香りが付けてあって、むっちり、ぷちぷち食感の変化と合わせて風味がまとまっていきました。
こちらも魚河岸ボリューム。
お刺身。
前回は1種ずつ小皿で提供されて、ツマは別皿で出されましたが、今回は普通に刺し盛りスタイルになりました。
こちらの方が分かりやすくて見た目が華やかではありますね。
もちろん種々狙いがあるのでしょうけど。
ひらめはクニッと歯応えがあって、澄んだ香り。
じわじわと脂を感じます。
白イカ。
パツンという歯切れに鮮度の良さは感じますが、味わいという点ではそれ以上にビビッとくるものはなかったかも。
めじまぐろ。
こちらは別皿で提供。
すごく原価がかかっているはずのわさびが、ちょっと盛りすぎだったの全部食べられるのか心配に。
酸味がありつつ、かなりしっかり脂。
これがまたサラーッととけます。
メインは黒めばる煮付け。
これはかなりの大きさ。
豪快なサイズ感と、お出汁の表面で分かる脂乗り。
前回のメインがキンキだったことを考えるとかなり価格的に落ちていそうな気はしますが、正直値段ほど満足感に差はなかったりして。
ちょっとベタつきさえ感じる脂、舌にネットリ残る身質。
旨み爆発でした。
お味噌汁は、前回と同じく牡蠣。
牡蠣は大粒のものが2つ。
隣りの方に言われてから気が付いたんですけど、他に白いかのものと思われるゲソも入っていました。
このあと前回と同じく国産レモンの砂糖浸けが出て、2度目のおまかせコースが終了。
レモンは種を全て取り除くようになっていらっしゃいました。
「市場メシと懐石料理のフュージョン」なんていう表現も登場していますが、良いモノを出す、良いお店でありながら、そこかしこに魚河岸っぽさが出てしまうのがユニークなコースになっていますね。
次はいよいよ冬真っ只中ということで、メインに"名物"をいただけるのか。
楽しみにしながら、ごちそう様でした!