12月19日(水)、この日は仕事帰りに笹塚へ寄り道。
駅の北側へ歩いてすぐ、商店街のような通りの中にありました。
手しごと酒場食堂shiHOMEshi(しほめし)。
実は以前にもお店の前まで来たことはあったのですが、開店しておらず諦めて帰ったことがあったのですよね。
ネットの情報を見ると15時とか17時オープンとか書いてあったりしますが、実際はもう少しゆっくりめなようです。
店主さんおひとりで営業なさっています。
内装や小物の雰囲気が、かわいらしくも、日本酒がズラリと並んでいる辺りにお人柄がにじみ出ていました。
個人的に、店主さんが同い年というだけで親近感が湧いていたのですよね。
自家製の黒烏龍茶。
「市販のだとエグみが出ちゃうんですよね」とのこと。
確かにイメージするウーロン茶の味わいとは全く違ってちょっと甘みのある、豆茶とかそういう趣に近いやさしい味わいでした。
とても温まる。
野菜のおばんざい盛(900円)。
こちらお店の定番というか、看板といってもよさそう。
伺う前にお店のことを調べている段から、色とりどりのプレートが印象に残っていました。
日によって内容の変わるおばんざい、この日は9種類ですね。
彩りよし、1品1品がみずみずしく輝いています。
じゃが芋もちきび煮
わさび菜おひたし
きのこマリネ
グリーンサラダ・オリジナルドレッシング
豆もやしナムル
パセリのタブレ
紫キャベツクミンマリネ
れんこん南蛮
キャロットラペ
さてさて、どこからいただきますやら。
じゃが芋のもちきび煮。
重めのとろみが付いた食感と、味付けは抑えめでじゃが芋の甘みが出た食味と、とてもやさしい味わいです。
わさび菜おひたし。
ピリッとした風味と、ギザギザの葉が生むボリュームのある食感と、わさび菜の個性の立った仕上がり。
パセリのタブレ。
"タブレ"って初めて聞く料理でしたが、クスクスを使ったフランスの定番料理みたいですね。
どうしても添え物になりがちなパセリを、主役にした料理を作りたかったのだそうです。
パセリのスカッとした食感をクスクスで埋めてもっちり、素朴なクスクスの風味をパセリの青っぽい香りが覆ってさっぱり。
パセリの美味しい料理でした。
ビネガーが幅を利かせるお料理が多いので、食後感はとてもさっぱり。
多品目を、素材の味をしみじみと感じながらいただける、大満足のプレートでした。
イチジクのアイス。
せっかくなのでデザートもいただくことに。
冷たさの中で穏やかではありますが、イチジクの甘い香り。
クリームで冷えた舌を休めながら、華のある味わいを感じ取ります。
胡桃との相性は鉄板。
素朴さと滋味を感じる、落ち着いたデザートでした。
箸置きのススメ品が良いことに加えて、姿勢を正して食事を楽しめます。お話する時、箸を置いてみて下さい。目と目が合って会話がもっと花咲く予感。
お料理は基本的に"身体にいい"という方向性なのですけど、店主さんの美味しいもの好きが伝わってくるような、ちゃんと「美味しい」という舵取りも忘れない魅力もビンビンに伝わってきました。
店名にもわざわざ「酒場」と入れていらっしゃる辺り、お酒を飲めるともっと楽しめるのではないかと思います。
またお邪魔したくなる、素敵なお店でした。
ごちそう様でした!