お昼は寿司大さんへ。
豊洲に移ってきてから12回目の訪問。
この1年間はきっかり月イチでお邪魔できました。
最初の訪問のときは、お互いふわふわと足元の落ち着かないような気持ちだったことが思い出されます。
カウンター向こう側の職人側のスペースが築地時代より広くなったことで、却って"どう立っていればいいか"が分からなくなっていらっしゃっていたそうなのですよね。
黒いカウンターに反射する青と赤のLEDライトも、寿司大さんのトレードマークにすら感じられるようになりました。
玉子焼き。
海苔の香りと、油の旨み。
ここから食べたいものを注文していきます。
ツマミで、新秋刀魚。
握りはできなくて「ツマミの分しかない」とのことでした。
ツマミように切ってあったということでしょうかね。
今年はどこへ行っても「秋刀魚が厳しい」という話を耳にしますが、こちらでもご多分に漏れず。
脂乗りに関してはさびしいところはありましたが、肉厚な身は程よい水分で、水っぽくもなく。
香りのしっかり立ってよい秋刀魚でした。
生で食べる分には脂がなくてもそこそこイケるのですよねえ。
白いか。
大和寿司さんでもいただいたので、こちらでもついつい。
ややねっとり表面からとけ出すような寝かせ感で、甘みと旨み両方濃く、力強く感じられる味わいでした。
新いか。
口の中で、ぱつん、と 軽い弾力。
やわらかな甘み。
これほどまでに"可愛らしいネタ"というのはちょっと考えられない食感ですね。
新いかゲソ。
新いかを食べたら、こちらもマスト。
口の中にふにふにと当たるやわらかなゲソ。
味わいは弱いのですけど、ワサビでくっきりと輪郭を立たせてあります。
新いくら。
"新"ネタが続くのは季節の変わり目の証といったところでしょうか。
まぐろをはじめ多くの魚に脂が乗って、ネタが1年で最も充実する冬へ向けての第一歩のようで、わくわくしてきます。
口の中で押しつぶそうとする一歩手前くらいで、ぱっぱっぱっと弾ける皮の薄さ。
味もよいです。
のどぐろ。
〆は高級魚で濃厚に。
炙って脂がより濃く、ミルキーな甘み以上に旨みの感じられるバランスになります。
というわけで、大和寿司さん、寿司大さんと1日で2軒堪能することができました。
寿司大さんの方の感想で「濃厚」みたいな表現が多くなってしまった気がするのですけど、それはまさに、大和寿司さんに続いていただいたからこそ抱いた印象だったようにも思います。
楽しく過ごさせていただきました。
ごちそう様でした!