西荻窪からの帰り道、どこかでコーヒーをいただいていきましょうということで高円寺へ。
2度目の訪問ながら、うっかり見落としてお店を通り過ぎてしまい、引き返してもう一度見落としてしまうくらいにはひっそりしたお店の入口からそっとお邪魔します。
デミタス、チョコレートテリーヌ。
豆の種類も選ぶことができましたが、チョコレートテリーヌに合うものということでご主人にご相談。
コーヒーとチョコレートって相性がいいと思われがちですが、脂肪分と甘みの強いチョコレートって意外と合わせるのが難しいのですよね。
そのため合わせるコーヒーにプロの哲学が反映されがちで、結構お店の方に聞いてみたりするのですよね。
長月さんでは「強いコーヒーだとぶつかってしまうので、軽めのがいいと思います」ということでブラジルでお願いしました。
50cc落としたコーヒーがギリギリ入りきらないサイズのカップに無理矢理注ぎきる、スリリングな1杯です。
チョコレートテリーヌは小さめの2カット。
小さく重く、強めのお菓子を軽やかなコーヒーでいなしてまいりましょう。
マニアックにビターな味わいも想像していましたが、華やかな風味の広がる色気のあるショコラ。
歯応えと舌触りが入り混じる絶妙な口当たりで、しっかり残る余韻を軽めのデミタスでさらっと流すようにいただきます。
デミタスでイメージするコーヒーからするとかなり軽い印象でしたが、それがご主人の言った「軽めのコーヒーを合わせる」の意味するところだったのかもしれません。
せっかくなのでもう1杯、普通のドリップもいただいて帰ります。
豆はエチオピア・シェカ地区のカヨカミノ農園。
聞き慣れない農園だと思ったら、今シーズン新設されたばかりなのだとか。
キレのある酸味に近い苦みがありつつ、重めに入るように調整されているのか少しとろみのある舌触りにコクを感じます。
とてもバランスのいい味。
優等生な味わいで、とても好みでした。
新設農園の豆、ってあまり経験したことがないように思うのですけど、また今後もシーズンを追いながらいただくのが楽しみになっています。
出がけにご主人とも少しお話することができて、いい時間を過ごすことができました。
また別の豆でもデミタスを試してみよう!と思いながら、ごちそう様でした!