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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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南青山の「フロリレージュ」でコラボデセールコース(苺、生姜のジュレ、ヤクルトのエスプーマなど)。

この日はお誘いいただいて、南青山のフランス料理店「フロリレージュ」で開かれたコラボデセールコースのイベントへ。

 

フロリレージュのパティシエール・Miho Horioさんと、二子新地の「skaye」というテストキッチンでお菓子販売、皿盛りデザート提供、「研究開発」など何やら気になる活動をされているEmily Moriさんのお2人のコラボレーションです。

 

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デセールのコースであること、コラボするお2人の背景、さらにティーペアリング付き。

美味しいだけでなく、楽しめそうなこと請け合いでワクワクの着席です。

 

結構スタッフの方もたくさん参戦されていますね。

 

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カウンターに用意されたこの日のコースメニューは、ヒントのような食材表記だけ。

フロリレージュさんの普段のコースもこのスタイルですね。

 

情報量が多くて頭が疲れそうなところですが、糖分補給をしながらなので心配は要りません。

 

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まずは水出しのジャスミンティー。

 

すっきりして、甘みがほんのり。

 

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コーヒー フェンネル。

 

最初は白い飲み物かと思ったのですけど「コーヒーブランマンジェ」とのこと。

 

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白いコーヒーのブランマンジェの表面にフェンネルのソースを合わせてあります。

 

見た目からは全く想像のつかないコーヒーの風味に、斜め上をいく爽やかなフェンネルのソース。

ソースはコーヒーフレッシュのような質感でちょっとユーモラス。

 

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コーヒー、フェンネルというそもそも風味に個性のある食材を使って、その組み合わせの意外性。

そして見た目のインパクト。

 

単発イベントの1品目というと、どういうイベントになるのか名刺代わりな意味合いがあると思いますが、間違いなく「これは楽しそうだぞ」という期待感が湧き上がってくるスターターでした。

 

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日向夏 ヨーグルト。

 

日向夏にヨーグルトのムース、ブッラータ。

ソースはグレープフルーツ。

 

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酸味のあるフルーツと相性のいいブッラータ。

グレープフルーツのソースがかかっているからかもしれませんが、ブッラータがちょっと甘くなっていて日向夏の爽やかな風味と予想以上に合っていました。

 

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ライブデセールの強みを活かして、目の前で酒粕のパウダーがかかって完成。

 

ワイルドハーブは強めの風味。

 

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酒粕の香りって、柑橘に近いところがあると思っていて、これまたその方向性でよく馴染んでいるように感じられました。

 

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ペアリングはUf-fuという紅茶専門店の柑橘のフレーバーティー。

 

デセールが爽やかな風味なので、同系統でまとめるという選択。

柑橘の中でもちょっとビターなところが加わって、味わいに奥行きが出ます。

 

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和胡桃 鰹節。

 

2品目は正統派に素敵ビジュアルでしたが、打って変わって「何かさえよく分からない」見た目のお皿が登場。 

この振れ幅の大きさは、コラボデセールならではかも。

 

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胡桃のペーストとキャラメリゼ、そしてバナナのペースト。

 

いわばピーナッツバターの胡桃版といった風情の胡桃ペーストが、その濃密さと軽やかな香りで凄まじいインパクトを残します。

そしてこれだけだと味の密度がすごいので、フルーティーなバナナペーストがとても心地よい。

 

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「メニューに書いてある鰹節はどこかな…?」と思ったところで、そっと添え置かれる蒸しパン。

 

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これが何と鰹節風味!

 

鰹出汁ではなく鰹節そのものが使われているそうで、かなり強い風味、旨みが詰まっています。

 

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ペアリングはこれまた水出しで東方美人。

胡桃、鰹節に加えて、旨みをしっかり感じるお茶。

 

和とも中華とも、フレンチともつかない1品でしたが、間違いなく美味しさが突き抜けていました。

ぶっ飛んでいるようで見事にまとまっているという。

 

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ちょっと甘いの飽きたのでしょ?

↑というメニュー表記で、デセールコースの中で皮肉にも1番気になっていた次のお料理。 

 

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らっきょうの入った蓮根団子にネギの泡、麦焦がしミルクのソース。

ちょこんと❝生えて❞いるのはワイルドパクチー。

 

揚げ物とネギの香りで、いい意味でB級な中華系の「ウマい!」という感じの香りが広がります。

ただ塩気を挟むだけでなく、全身を揺さぶられて一旦目を覚まされる感じ。

 

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ペアリングはカルダモン、シナモン、生姜を効かせてチャイをイメージした1杯。

風味の強い料理にがっぷり四つで付き合ってくれる味わいです。

 

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よもぎ ラカンカ。

 

聞いたことのないワードでしたが、「ラカンカ」というのは中国原産植物の実で、抽出物が甘味料の原料として使われていたりするようですね。

漢字では「羅漢果」と書くみたいです。

これから天然甘味料として名を馳せたりするのでしょうか。

 

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ラカンカと豆乳の泡に、塩気の効いたスキムミルクのアイス、よもぎオイル。

 

ラカンカ自体は特別風味があったりするわけではないと思うのですけど、アイスのミルク感の濃さと、そこから距離のある風味で意外性のあるよもぎの組み合わせがとても面白い1品でした。

ちょっと塩気のあるところが、草餅もこういう感じだなと思えてよもぎにとても合っていたように思います。

 

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ダージリンにカモミール。

デセール側の風味が淡かったので、やさしい香り。

 

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いちご。

ローストした苺にフレッシュな苺、苺のジュレと苺尽くし。

 

そこへ生姜のジュレと、トドメはヤクルトのエスプーマ。

 

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ロースト、カットされた苺はそれ自体良さがあまり感じられないな~と食べ始めたのですけど、しばらくすると生姜やヤクルトの味メインで、苺の香りが添えられているような味のバランスだと頭が受け止め始めました。

 

そうすると苺の香りが俄然華やぎます。

 

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そして何といってもヤクルト。

飛び道具のようではありますが、センスが凄まじいなと思ったのは「苺+生姜+ヤクルト」って頭の中で想像すると❝ちょっと合いそうだな❞と思えたところ。

 

意外ながらこんなにバッチリはまる組み合わせをみつけてきたのは心底すごいなと思いました。

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紅茶も華やかにオレンジ、フランボワーズ。 

 

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最後のひとくち。

 

小菓子は2品。

 

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キャラメルで包んだ日本酒の香るわらび餅。

 

口からこぼれ落ちそうにとろけるわらび餅から、パッと花咲く日本酒の香り。

 

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紹興酒のカヌレ。

焼きが強めでガリガリッと香ばしいカヌレのビターな味わいと、甘い紹興酒の風味。

 

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ペアリングはカカオとバニラの香り。

ここまでバニラの香りは使われていなかったと思うのですけど、最後にチラッと出されたことでこれがまた印象に残りました。

 

常識にとらわれない発想の連続で、圧倒されました。

お2人ともやりたいことを自由にやっているようで、こちらも楽しくなるデセールコースでした。

「デセール」というジャンルの面白さを改めて感じながら、ごちそう様でした!

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