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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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代々木上原の「sio」でsio贅沢弁当。

この日は予約していた❝お弁当❞を受け取りに、仕事終わりで代々木上原へ。

 

フランス料理店「sio」さんで、1万円を超える贅沢弁当なるメニューが販売されていて気になっていたのですよね。

 

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内容はこちら!

触り心地のいい風呂敷に包まれたお弁当の他に、お店のロゴ入りお箸、そしてお店でも使われている、顔をうずめて眠りたいふかふかハンドタオル。

 

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さらには封筒に、料理への思いとお弁当の内容説明が入っています。

 

美味しいものがあると聞けば、自分たちの足で産地へと赴き、

産地で生産者のみなさまの話を聞き、最高の食材とヒントを教わり、

何度も失敗を重ねて料理する。

 

その全ての過程が愛おしく、その全てを「料理」と呼んでいます。

 

読み応えがあって、ここまでで高まっていた期待感がさらに上限を突破して跳ね上がります。

 

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できるところは全部こだわるsioさんらしく、箱からしていきなりカッコイイという。

 

そしていざ!ふたを外すと…、

 

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わ!すごい華やか!

 

1品1品作り込んであるであろうことは然ることながら、全体としてこんなに色味がくっきりしているお弁当ってあまり経験がないなあというのが第一印象。

 

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何かもうピカピカと光を放っているようにさえ錯覚してしまいます。

まばゆい。

 

しかもこのお弁当箱。

もともと仕切りがないので、真ん中に1枚だけ笹の葉を挟んでありますが、基本的にはギッシリ詰めることで安定を保っているようです。

 

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もはやアート。

 

絵画のようにさえ見えてきます。

 

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ぷりっぷりのぷり 大海老 ココナッツミルク炒め。

これだけ作り込まれたお弁当の1品目の料理の最初の一言としては大変恐縮ですが、

 

海老がめっちゃ大きい。

 

でもこれは本当に特筆すべきサイズ感で、そのインパクトに主役を譲るようなまろやかでささやかな味付け。

 

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そう来たか 白トリュフ薫る 泰斗商店の鰻巻き。

旨味vs旨味 牡蠣のソテー 生ハム巻き。

やみつきホタテの燻製 照り焼き。

どうか箸を休めてください ほうれん草と春菊 ゴマ和え。

 

ふたを開けた瞬間に目立っていた明らかに上品な香りの正体は、鰻巻きの白トリュフでした。

ただの出汁巻きではこのお弁当においては浮いてしまいそうなところを、香りでまとめ上げるセンスに脱帽。

 

左隣りの牡蠣のソテーは、お弁当の中で群を抜いて強い味でしたが、説明書きによると「全体の中では、この強さがリズムを生んでくれる」とのこと。

 

右の紫色のトレビスで包まれたホタテは、しっかり水分を抜いたソテーで干し貝柱にも近い感じ。

軽い味の凝縮に、燻製の香り、そしてさらにはビネガーの酸味で旨みを際立たせながらも後味は軽やかな1品でした。

 

全体のバランス、文脈を大事にして組み込んだというシンプルな胡麻和えは、ほうれん草に春菊も合わせることでハッと印象に残るものに。

 

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地味に人気 イカ墨コロッケ クリクリいかソテー。

口の中の洪水 緑と白のアスパラ 瞬間ピクルス。

 

「これ何だ?」と思っていた白のクリクリはいかのソテー。

口休めならぬ「口騒がせ」な楽しい食感を添えるアイテムのようです。

その下に隠れているのは、「どうしても入れたかった」というお弁当の定番・コロッケ。

イカ墨で黒く染まったジャガイモに、細かなパン粉の薄衣をしっとり纏わせ、食感はクリクリで。

 

今年は色々なお店で食べ逃して悔しい思いをしたアスパラは、ピクルスにしてグリーンとホワイトの2種。

どちらもビネガーの酸味に負けない素材そのものの風味が抜群でした。

春だった。

 

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フォアグラハンバーグ ロールキャベツスタイル。

絶妙な火入れ 黒鮑 コンソメ煮。

 

冷めると固くなるため「お弁当に置いて難しい一品だと気づかされ」たというハンバーグは、フォアグラを使うことで食感を改善しながら味もワンランク上へ。

ソースをまとわせた後でキャベツで巻いて周囲に水分が浸み出すことを防いでいるそうです。

なるほどなるほど、と読んでからいただきましたが、食べたら「美味えー」の一言ですね。頭がダメになる美味です。

 

コンソメで炊いた黒鮑にはイクラを乗せて。

パッツン、バッツンと軽快な食感は、メニュー名で謳う通り「絶妙な火入れ」。

素材の良さを活かして、こちらはシンプルな組み合わせで無欠感。 

 

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白ワインと一緒にボナペティ 可憐なキャロットラペ。

しっとりofしっとり 胸肉の棒棒鶏。

 

キャロットラペは、やさしい食感のにんじんに合わせるのは酸味が立ちすぎないオレンジ。

 

棒棒鶏は火を入れすぎずしっとりした食感を残してあって、悪い意味でなく棒棒鶏ではない感じ。

紫キャベツがいい歯応え。

 

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おかわりしたい 蟹と根セロリ 生春巻き。

グラマラス&セクシー 明石の酢蛸。

 

生春巻きは、根セロリを合わせるのがさすがのセンスで、ちょっと個性のある風味に。

 

酢蛸は、見たことのない鮮やかな色み。

 

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ぎっしり詰まっていて、それでいて味や香りが隣の料理と干渉しない。

 

食べ物として完成されたお弁当でした。

 

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そして、2段目へ。

 

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だめだこりゃ~なすきやき重 まさかのウニのせ。

こちらはもはやボーナスステージ。

 

すき焼きに合わせる溶き卵のイメージで、苦みのない品のいいウニを配置。

ご飯は酢飯にしている選択も秀逸です。 

 

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お店のインスタライブを拝見して、

・お店で出している料理ではなく、お弁当用の料理を考えた

・調理、盛り付けともに店内で提供するものと別の頭を使う必要があって、むしろ大変

・レストランの体験価値を詰め込んだ

などなど、この企画に込めた思いやこだわりを前提情報として入れてあったのですけど、なるほどこれがとてもとても❝伝わってくる❞お弁当でした。

 

お弁当とレストランの最大の差は食事中の店と客とのコミュニケーションだと思うのですけど、丁寧にドが付くほど過密な説明書きでコミュニケーションを図ってくる様は「しおらしく」…もとい「sioらしく」て、そこにシェフがいて会話が脳内再生されそうな体験のできるお弁当でした。

そして、紙袋や風呂敷、お弁当箱にまでこだわって、お箸やハンドタオルも添えるスタイルは、料理がすべてではなく体験すべてを洗練させるsioさんらしい演出だと感じました。

 

レストランの楽しさを疑似体験できる、レストランでは味わえない美味しさがある、レストランに行きたいと思える。

新しいジャンルのエンターテインメントだったなと思い返しながら、ごちそう様でした!

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