「サンラサー」さんを出た後は西早稲田へ移動。
気になっていた中国のお茶とお菓子を楽しめる喫茶へ。
甘露。
地域の情報を紹介するウェブマガジンを運営していた方が開いたお店なのだとか。
本格的なメニューを提供するわりに、素朴で入りやすいお店なのが意外でした。
お茶は正欉鉄観音(せいそうてっかんのん)。
正欉というのは「正統の」の意味で、古式の鉄観音製法で作られた鉄観音のことを呼ぶようです。
右の急須「茶壺(ちゃふう)」に熱々の熱湯を注いで1分30秒ほど待って、隣の茶海(ちゃかい)に移して濃さを均一にします。
最後に茶杯に移していただきます。
すっきり。
苦みや渋みみたいなものは極穏やかで、むしろお出汁とかに近い感覚かもしれません。
左に添えられているのは揚げた棗。
最初はかなり固めかと思いましたが、歯が入るとサクッと一気に割れました。
食感はドライフルーツでいただくものなどとは似ても似つかないものですが、下に残る甘みや味わいは馴染みのあるそれで面白かったです。
お菓子は、無花果銀耳桃膠(いちじく、白キクラゲ、紅茶、桃膠)をホットで。
桃膠(タオジャオ)というのは桃の樹液のことだそうで、別名は「桃の花の涙」。
膠という字は訓読みすると「にかわ」で、ゼラチンみたいな意味合い。
現地では同じく美容効果の高いツバメの巣の庶民版のような位置づけなのだとか。
季節毎に内容は変わるようですが、いまはドライ無花果が入っていました。
桃膠はとぅるんとぅるんというか、ややどぅるんどぅるん寄りの食感。
白キクラゲはぴろぴろ。
ドライ無花果は食べ慣れたそれですが、とろみのある水分を吸って食べ始めから少しずつ変化する感じ。
写真に写っている輪っか状のは、サンザシのようでした。
レンゲの右側の黄色っぽいのが桃膠、左の白っぽい透明のが白キクラゲです。
独特の食感、甘みですがどこか懐かしい。
ほっこり心から温まる1品でした。
お茶は2煎、3煎といただきつつ、ゆったり過ごしてごちそう様でした!