市場に着いてすれ違った先輩に「今日のメニューはよかったよ」と教わって、スキップしながら「米花」さんへ。
たけのことアスパラの炒め、やりいか煮。
春らしい盛り合わせです。
若々しいやわらかさのたけのこと、しっかり火が入りつつ香りのしっかり出たアスパラ。
青々しい春の味がします。
やりいかは小振りかと思いましたが、ぱんぱんに膨らんだ子持ち加減でした。
桜ます西京焼き。
「米花」さんらしく凄まじいボリュームの切り付けです。
西京焼きなので、見た目に食欲をそそるいい色が出ています。
脂はしっかりめに落として、皮目はバッキバキ。
味噌とますの香りが相俟って、鼻から脳へストレートに刺さる香ばしさ。
腹側と背側はとろりと脂が乗って、中はほくほくっと引き締まった身からいい香り。
クセがなく春らしいさわやかで力強い風味が桜ますの魅力。
やや甘め寄りの味噌がぷんと香って、尾を引く味のよさでした。
牡蠣と小松菜。
酒蒸しみたいな感じでしょうか。
やさしい火入れで身がやわらかくなめらかによく膨らんだ牡蠣と、そのお出汁をたんまりと吸った小松菜。
かき玉汁は、ほわっほわに花の咲いた見事なかきたまぶりでした。
かき玉は熱々で作る、といったコツを聞いたことがあると思うのですけど、「米花」さんのかき玉は群を抜いて繊細に仕上がっているのですよね。
お出汁の上品な風味と、かき玉のはかない口当たりの見事な1杯でした。
というわけで季節感と、調理の腕をこれでもかというほど感じられる朝ごはんでした。
大満足でごちそう様でした!