「蕪木」さんのホワイトチョコレートは、「タブレット1枚は多いかな」と思って喫茶で注文して3かけいただいて帰る予定だったにもかかわらず、ひと口食べた瞬間に「買って帰ろう」と心に決めることとなってしまいました。
白煉(はくれん)。
こちらでは「煉々」と名付けたチョコレートもあって、調べてみると「煉」の字は「鉱物を熱して不純物を除き、良質のものにする」といった意味合いがあるようなので、カカオの精製にも通じるところがあるということかもしれません。
活版印刷が素敵なパッケージ。
ホワイトとはいっても、青みがかっているというか、緑みを帯びているというか、風合いのある白色をしています。
恥ずかしながら「ホワイトチョコレート」というものがどういうものか、正直その製法などについては詳しく知らず、少し前に店主さんの著書を読んで目から鱗が落ちる思いをしたところだったのですよね。
ホワイトチョコレートは、カカオの精製の過程で分離される無味無臭の油分であるカカオバターに乳成分と砂糖を加えたもの。
すなわちカカオの風味や色を成すカカオマスが含まれないものだということなのですよね。
チョコレートと口どけは同じくしつつ、味わいはミルキーな甘み。
そこにカカオの風味はないのに、なぜかチョコレートと認識できる不思議な食べ物だよな…と改めて心してホワイトチョコレートを食べたくなっていたのです。
余韻の長いミルクの風味と鼻に抜けるのはバニラの香り。
甘みはしっかり感じさせつつ、口どけの軽さと絶妙な厚みの加減で印象は軽いチョコレートでした。
他店でもホワイトチョコレートを意識して食べてみたくなるチョコレート体験でした。
大満足でごちそう様でした!