早いもので2021年も大みそかです。
その年初訪問したお店の中で印象に残ったところをまとめて紹介している、誰も待っていない恒例企画の時間です。
思えば昨年は世間的な状況もあってなかなか「初めて行くお店」を訪問しなかったので
「初訪問」という縛りは取っ払ってまとめたのでしたね。
今年も特に前半は厳しい情勢が続きましたし、初訪問店でまとめるのは一苦労だろうな~と思っていたのですけど…
めちゃめちゃ初訪問してました…
というのも、今年は仕事の勤務体系が変わったりしたことで活動曜日や時間に変化があってちょっと今までとは違った生活になったところがあったのですよね。
能書きはそれくらいにしてサクッと済ませます!いざ!
ラルジャン@銀座
麻布十番の「スブリム」でシェフを務めた方が移ってきた2020年オープンのお店。
前店時代からのスペシャリテである発酵マッシュルームのスープは健在で、その1杯のためだけにまた伺いたいレベル。
銀座四丁目の交差点の上から中央通りを見下ろせる絶好のロケーションといい、絵画のように美しいひとつひとつのお料理といい、ゆったり過ごせる空間も相俟って五感全てが楽しめるレストランでした。
今月発表されたミシュランガイド2022では1つ星を獲得しました。
パトゥ@麻布台
「オーグルマン」があった場所に入った2020年オープンのお店。
三田の重鎮「コートドール」で修業されたシェフが神戸で開業して25年続けられた後、満を持して東京に勝負しにいらっしゃった熱いお店です。
お料理は確かな技術と経験を感じさせるもので、もはや老舗の貫録するありますが、使う食材や新メニュー開発の意欲的な姿勢は、さすがこのタイミングで東京に進出されたエネルギーが溢れて出しています。
「コートドール」のスペシャリテである赤ピーマンのムースが、シェフ流のアレンジを加えて出てきたときは痺れました。
ラクレリエール@白金高輪
シェフが「ミシュラン三ツ星獲得」を目標として明言している白金高輪の人気店で、評判もいいようで少し前から気になっていてようやく訪問できました。
料理の写真を見ていただければ分かると思うのですが、1皿1皿の緻密さが凄まじくて、食材への思いや、それを活かす料理への執念みたいなものがびりびりと伝わってくるのですよね。
この規模でよくここまでできるな…とちょっと驚かされるほどハイクオリティなお店でした。
ANTCICADA@馬喰町
昆虫食で話題になっている2020年オープンのお店。
コオロギラーメンのみ提供している日もありますが、僕はコース料理をいただいてきました。
昆虫食は見た目や味のインパクトに走りすぎず、あくまでも一つの「食材」として美味しい1皿をまっすぐ目指していることが感じ取れます。
また昆虫食の話題が先行しがちですが、昆虫に限らず「地球を味わうレストラン」として様々な食材を勉強し、紹介しているところが大変興味深いお店でした。
普通のレストランだと思って行くと賛否はありそうな粗削り感なのかなとも思うのですけど、お料理は三ツ星の名店「レフェルヴェソンス」出身の方が関わっているということで笑ってしまうほど美味しかったです。
スリマンガラム@経堂
名店を渡り歩いたタミル・ナードゥ州出身の有名シェフが独立した南インド料理のお店。
朝からティファン(インドの軽食)を食べられるお店がないかな〜と思って検索していたらちょうどこちらが朝営業をスタートするタイミングで、まだあまり知られていなかったので多分僕が1番最初に食べたのではないかと思います(プチ自慢)。
味がいいのはもちろん、少ない説明でせかせかと用意されていくティファンや、慌ただしく追いサンバルがかけられる様子などは雰囲気からして本場を味わっている気分になれました。
限定メニューも毎週登場しているので通っても通っても飽きることのない、底なし沼のようなお店だと思います。
経堂の「スリマンガラム」でティファンモーニング(イドゥリ、ワダ、オニオンウタパム)、カーピ(南インドコーヒー)。 - 美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ
経堂の「スリマンガラム」でティファンモーニング(骨付きマトンのスープ、ドーサ)。 - 美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ
経堂の「スリマンガラム」でポロタ、チキンカレー、マトンカレー。 - 美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ
TAPiR@牛込神楽坂
女性店主さんが1人で切り盛りする牛込神楽坂の名店。
TwitterのTLでよく見かけたので気になってはいましたが、こちらも朝から営業しているということで「カレーモーニング」枠で訪問しました。
独創的というか、芸術的といってもよさそうなオリジナルメニューを提供されていて、口に入れる瞬間まで全く予想不可能なお料理をいただくことができました。
カレーだけでなく、デザートも尖っていて素敵です。
shadore@鎌倉
四谷三丁目の「猫廼舎」さんで働かれていた方が独立した新店。
鎌倉・鶴岡八幡宮の目の前という絶好の立地で、初訪問時は驚きました。
「猫廼舎」譲りの自家焙煎、ネルドリップ抽出はもちろん、自家製のお菓子は改良を重ね、新メニュー開発にも余念のない店主さんで、今後も目が離せないなと思っています。
カップも超素敵。
鎌倉の「Shadore(シャドレ)」でブレンド、ニカラグア、プレミアム・ショコラ・ピーベリー。 - 美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ
鎌倉の「shadore(シャドレ)」でレケンプティ、バナナブラウニー、カフェオレ(アーモンドミルク)。 - 美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ
鎌倉の「shadore(シャドレ)」でマンデリン、芋ようかん、イエメン。 - 美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ
鎌倉の「shadore(シャドレ)」で、モカ・ハラー、タンザニア、フツーノチーズケーキ。 - 美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ
鎌倉の「Shadore(シャドレ)」でバナナチョコブラウニー ホイップココナッツミルク添え、ブレンド、ケニア。 - 美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ
珈琲 綴@北鎌倉
恵比寿「Tram」さんや銀座の「十一房珈琲」さんで働かれた店主さんの新店。
北鎌倉駅から徒歩10分かからないくらいの距離なのですけど、Googleマップにも表示されない山道をゆくので覚悟を持って訪問する必要があります。
ドリップの1滴目から音が聞こえてきそうなほど静かで張り詰めた雰囲気でありながら、実家に帰省したような居心地のよさ。
飲み込まれてしまいそうなほどの奥深さを感じる研ぎ澄まされたお店でした。
周波数@中目黒
中目黒の「周波数」でイエメン。 - 美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ
中目黒の「周波数」でコロンビア、イエメン。 - 美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ
中目黒の「周波数」でマンデリン。 - 美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ
チリムーロ@渋谷
渋谷と恵比寿と代官山の中間くらいのところにある、スパイスとお酒が力強く効いた焼き菓子のお店です。
家で美味しく過ごす時間を増やすこと、それを紹介するブログとすることを意識して(という言い訳をして)今年は焼き菓子屋さん巡りに多くのものを費やしたのですけど、明らかにずば抜けてどハマりしてしまったのがこちらでした。
「何回通ってもメニュー制覇は到底無理だな…」と思っていたものの、レギュラー的なメニューはほとんど押されられてしまうくらい購入してしまった気がしています。
スパイスもお酒も、メニュー紹介を聞いて想像する何倍も、むしろ何次元か上の効かせ方をしていて、いちいちツボに突き刺さるお菓子ばかりでした。
チーズケーキも素晴らしくて、上記に使う写真を選ぶのも苦労しましたが、ほぼ毎回買ってしまったど定番かつどシンプルメニューであるコーンミールケーキを選びました。
営業曜日の関係で下半期はなかなか伺えませんでしたが、来年もまた機会を作ってぜひ通いたい1店です。
なお他にも今年初訪問だったお店はたくさんあって、恐らく来年もまた何度も伺うだろうと心に誓っているお店ばかりです。
通い詰めるお店と、新たに行ってみたいお店と、年々増える一方で嬉しい悲鳴を108回上げながら新年を迎えようと思います。
本年も拙い食べ歩き日記にお付き合いいただきありがとうございました。
2022年も淡々と続けてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それではみなさま、よいお年をお迎えください。
※以下、本当は入れたかったお店をエンドロール代わりに。