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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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福岡市・桜坂の「枯淡」でお昼のコース(琵琶ます、白甘鯛、鰯、あん肝と奈良漬けとたくあん他)。

この日はお昼に時間があったので、福岡市桜坂にある寿司店「枯淡」さんへ。

 

新富町「鮨はしもと」さんのオープン時から2番手としてお店を支えていた方が、去年地元福岡でお店を始められたということで、お邪魔する機会を窺っていたのですよね。

 

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駅からはそう遠くないのですけど、若干のアップダウンを越えて到着。

店内はカウンターの席間はもちろん、座席の後ろにも美味しさを表現して小躍りできるくらいのゆったり過ごせる空間になっていました。


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既に馴染みのお客さんが付いている雰囲気で「すごいな〜」と思ったのですけど、師匠のお客さんが結構来ているようで「本当すごいな……」と驚かされました。


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まずは白身のお魚から。

真鯛だったかと思います。


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一般的なお刺身と比べるとふんわりやわらかですが、歯応えもなかなか残してあります。

師匠筋とはひと味違うなと思わせるスタートです。


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冷たいお茶をいただきまして。


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蛸の桜煮。

師匠の「はしもと」さんのところではあまりいただいたことがないのですけど、そのさらに師匠の「すぎた」さんでは結構印象に残っているツマミです。


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旨みの強い蛸に甘めの味付け。

表面が美しく残っていて丁寧な仕事が見てとれます。

 

美味しい。


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岩もずく。

今年は何だかいただく機会の多い食材です。

一般に流通しているもずくは沖縄県産の養殖ものですが、岩もずくは天然モノで食感が全然違うのですよね。

 

沖縄県産のもずくは今期で7シーズン連続の不作だったそうですから、岩もずくの出番が増えているということなのかも。


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じゃきっ、じゃきっと軽快な歯応えが印象的。

風味にクセがあるわけでもなく、さっぱりといただけるのですよねえ。


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あん肝と奈良漬けとたくあん。

甘く炊いたあん肝で奈良漬けとたくあんを和えてあります。


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味のバランスとしては甘い方向に振り切っていますが、食感や風味の際立つ3要素なので単調になることはありません。


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ガリ。

師匠筋とは違い、ハラリと薄くスライスしてあります。


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甘みが立っていてやさしい舌触り。

 

そしてガリは握りスタートの合図です。


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鰯。

師匠の系譜からいうと小肌から始まるかと思いましたが、1貫目は酢〆の鰯でした。

結構しっかり〆ていますが、元の脂が強いので酸っぱさみたいなものは感じません。


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真鯛。

湯霜にしてクニッとした皮目の食感と旨みを味わいます。

しっとりとけてチーズを思わせる旨みの強さの身。


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ほっき。

サッと表面に熱を入れて生の甘みを残した1貫。


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写真では伝わりにくいかもしれませんが、やや大きめのほっきで口いっぱいに食べ応えがあります。


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白甘鯛。

大きな魚体でねっとり身がこなれ始めています。

お客さんから「のどぐろとどう違うのか?」という質問が出たのにご主人は「のどくろは脂、白甘鯛は旨みのイメージ」と答えていらっしゃいました。


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中とろ。

冬のまぐろにも違い濃厚な旨みの一端を感じるような強い味の脂。


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握りが始まったところでお茶を温かいものに替えていただきます。


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赤身。

中とろと比べると夏のまぐろらしいさっぱりとした方向性ですが、それはそれで強い旨みの感じられるまぐろでした。


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鯵。

鹿児島の出水の味で「はしもと」さんでもよくいただいたネタです。

脂よりもぶりりんと濃密な質感と旨み、そして香りにインパクトがあるところは師匠の1貫と通ずるところがありそうです。


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きす。

一見小振りかと思いましたが、厚みがあって食べ応えがあります。

昆布締めで旨みを引き立てていたと思いますが、水分が抜けて身質もさらに上品に感じられました。


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ペースよくお茶を替えていただきまして。


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琵琶ます。

琵琶湖で揚がる鱒だそうで、質感は軽くも味の濃い脂、ちゅるんとポップな口どけが魅力的なネタでした。


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車海老。

茹でたてほかほかで甘さと香りが際立ちます。

 

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お椀。


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開業からまだ1年ほどですけど、品のいい食器が次々に出てくるところに貫禄を感じます。


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穴子。

身厚はありませんが巻き込んで食感を出してあります。

身の旨み。

 

あとは玉子でコースはお終いということで、ここから追加の握りをお願いします。


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鰯。

1貫目とは雰囲気の違う見た目ですが、やはりしっかりした脂に強めの酢〆。


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最後のお茶をいただきまして。


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春子鯛。

小振りな魚体から想像できない身の厚さで、上品な旨み。


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玉子。

海老の味が強く出て、味濃い玉子焼きに仕上がっていたと思います。


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序盤、「はしもと」さんっぽさが薄くて、1貫目が鰯だったときは意識的に違うことをやっているのかなと思ったのですけど、後で鰯は「今日は新子が高すぎて買えなくて」と急遽の対応だったことが判明。

 

握りからは「はしもと」さんの色がほんのり感じられて、ご主人からも強いリスペクトを示すエピソードも聞かれたので、何だか少し安心することができました。

 

オープンしたばかりだからか、福岡という土地柄か、かなりリーズナブルで頻繁に通いたくなってしまいますが、東京から来るお客さんも多そうであっという間に予約が取れないお店になってしまいそうだなと思いつつ、ごちそう様でした!

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