マラケシュの名物料理であるタンジーヤをいただこうと調べて目指した評判のよさそうなお店があったのですが、どうやらそのお店は閉店していたそう。
跡地にあった「LE VRAI TRADITIONNEL」でもタンジーヤは食べられるということで、ここでいただくことにしました。
注文を済ませ、オリーブをいただきながら待ちます。
モロッコのレストラン定番のドデカパン。
グリルメニューの中からチキンのウイングをチョイス。
チキングリルはモモ、ムネ、ウイングから選べるようでした。
手羽先みたいなものをイメージしていましたが、手羽中の方が近いかも。
脂をしっかり落とした焼き具合で、肉の旨みを味わうグリルでした。
ポテトと野菜スパイス炒め、そしてクスクスが添えられています。
タンジーヤ。
これがはちゃめちゃに美味しかったので、会計時にスタッフの方に質問したら「シェフを呼んできます」みたいに言われて、しばらく待っていたら若い青年が出てきたので「おや?」と思ったのですけど、その青年がとても丁寧に料理について説明してくださいました。
そもそもタンジーヤという壺煮込み料理は、マラケシュの文化、歴史に根付いたもの。
「ハマス」という大衆浴場でずっと火が炊かれているので、ラム肉を入れた壺をそばに置くことで低温で数時間かけて煮込む料理が実現しているのだとか。
実際にラム肉のコラーゲンがデロデロジューシーでやわらかに仕上がっていました。
風味付けはサフラン、クミンの他に、決め手となっている塩レモン。
塩そのものは入れずに味付けも兼ねているそうで、これが確かに想像していなかったインパクトのあるフレーバーや旨みとなってガツンと利いていました。
この旅行中、ここまでは面白いな〜興味深いな〜という感情が先にくる経験が多かったのですけど、タンジーヤに関しては「美味しい……!」という感覚で頭がいっぱいになりました。
モロッコでは普通のことかもしれませんが、注文したメニューが忘れられていたり、猫さんがたくさんお店に入ったり出たり歩き回っていたり、「いいお店」っぽさは正直感じていなかったのですけど、味で全てを納得させられました。
美味しいお料理と丁寧なご説明に大感謝で、ごちそう様でした!