ちょっと久しぶりになってしまいましたが、下北沢「うず」さんへ。
「うず」さんでは味のイメージを伝えたらそれに合わせて店主さんがコーヒーを淹れてくださるというスタイルで営業されていた時期があったと記憶しています。
そのつもりでイメージを伝えていたら、店主さんが豆鉄砲を食らった鳩みたいな表情でこちらを見ていたので、ああ今は普通にメニューが用意されているもんなと思い直し、改めて注文しようと思いましたが、店主さんが「善処します」とひと言を残して動き出されました。

ということでコーヒーはコロンビア。
重い味わいだけど、苦みというより深煎りの甘みが強く出た感じの1杯です。
かつてコーヒーのメニューといえば、左端が酸味、右端が苦みのどこに位置するかで表記されていたものですが、最近のスペシャルティーコーヒーでは(ざっくりした言い方ですが)苦みや酸味は「ネガティブな味」に分類されていて、僕の好きな深煎りコーヒーの味はどういう位置付けになるんだろうなあということを、SCAJを訪れて以来考えていたのですよね。
「うず」さんのコーヒーは、何日もかけて煮つめてアクをとって仕込んだコンソメのように、やはりはちゃめちゃに奥が深くて綺麗で旨みの塊みたいな1杯なのですけど、最近のクリーンでフルーティーでバラエティに富んだコーヒーの世界からコーヒー好きになった層にはどう映るんだろうか……みたいな話を店主さんに聞いてもらい、心に留めたいありがたいお言葉をいくつかいただき少し救われた気持ちになりました。
新しいお客さんが入ってきたところでお会計を済ませてお店を出ようとしたら、注文時の経緯があったため店主さんが唐突に「コーヒーの味はいかがでしたか?イメージに合いましたか?」と聞いてきて、しどろもどろで答えてしまって、新しく来たお客さんに「店主が突然真顔で感想を求めてくるタイプの怖い店」だと思わせてしまったかもと恐縮しつつ、ごちそう様でした!