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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

築地を中心に食べ歩いています。よく食べ、よく歩きます。

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富ヶ谷の「ルヴァン」でイングリッシュ・ローフ、コンプレ25。

8月11日(金)、山の日ということで祝日だったこの日。
金曜日ですが築地もお休みということで、どうしたものか。
 
色々検討しましたが、とりあえず朝はパンを、パンパパンを買いに行くことに。
 
電車と散歩を組み合わせてやってきたのは、富ヶ谷の老舗ルヴァンさん。
ときどき来ていますが、あまり記事にはしていないお店ですね。
 
量り売りなので、価格は目安程度にご覧ください。
 
イングリッシュ・ローフ(420円)。
いきなり紹介するのがル・ヴァンさんらしからぬ「白いパン」で恐縮ですが、このパンすごくよかったのです。
 
パリッとして、ムチッ。
少し厚みのあるクラストは噛み応えがあり、噛むたび旨みが増えていきます。
 
見た目より密に詰まって、しっとり口どけのいいクラム。
 
白いパンだったのでどうなるのか恐る恐るいただきましたが、天然酵母らしいエッジの効いた酸味がガツン。
なたね油とハチミツを使ったという生地が、しっとり口どけながら乳化するようなイメージ。
油が甘みと融けあうのに続いて酸味も捕まえて、ひとつの味に。
甘酸っぱいとも、ヨーグルトっぽいとも違う、マイルドな酸味になるのですよねえ。
 
これはちょっと驚いてしまう味わいでした。
 
コンプレ25(320円)。
中力粉に全粒粉を25%の配分で加えた生地。
 
まだまだ淡い方ですが、ほんのりルヴァン色に色付いていますね。
 
ムチムチの表面は粗挽きの全粒粉がプチプチ。
存在感のある凹凸ですが、全体との馴染みもいい。
 
自家挽きだそうなので、試行錯誤の結果割り出された粗さなのだと思います。
 
ボソッとしていますが、保水も多くて口馴染みは悪くありません。
 
意外とこちらの方が酸味は穏やかに感じられました。
全粒粉の香ばしさに注意を逸らされてしまうのかも。
 
こちらのお店は、国産小麦ながら粉の味がいいこと、天然酵母という"自然"のものの手綱をしっかり握って見事に味をコントロールしていること。
このところ改めてその非凡さに呆然としながら種々のパンを食べさせていただいています。
 
近年「天然酵母の店」ってすごく増えていますが、そこを売りにされるのってちょっと違和感を覚えるのですよね。
キーキー黒板をひっかくようなバイオリンの演奏をした人が「これ、ストラディバリウスなんで」と言ったとしたら「だから?」と思うか、あるいは「もったいね」と残念な気持ちにさえなりそうだと思うのです。
だったら「安物のヴァイオリンですが」と葉加瀬太郎が「情熱大陸」をかき鳴らしている方がよっぽど聞きに行きたくなりそうで。
 
ちょっと例えが過ぎたかもしれませんが、要するに天然酵母を「美味しい理由」ではなくて「味でアピールできないのを補う要素」にしている感じがしてしまうという。
そういう意味でこちらのお店は、何も聞かないで食べたら、
「え!何この味!」
と食べたことのないシンプルで複雑な味わいが気になってしまって、「天然酵母だよ」と聞いて初めて「天然酵母すごい!」と思えるような。
 
当たり前のことなのですけど、魅力的なパンを作っているなあと感じさせられるお店です。

築地の「米花」で鶏唐揚げ、かぼちゃ煮、茄子味噌。

8月7日(月)、猛暑が続いたかと思えば一転、雨降りの涼しい週末が明けたこの日。
 
お盆休み前の米花さんへ。
 
「雨の日が続いたと思ったら、またどうせアッツくなるんダロ!」とJさんは気まぐれな夏に恨み節。
 
「でもその後はまたイベントやるからナ!今回は初めての人が多いんダー!」
 
順に料理が登場。
 
定番どころの夏野菜が揃いましたね。
 
かぼちゃ煮と茄子味噌。
 
茄子味噌はいつもの「しぎ焼き」というより「揚げナス」に近い調理で、とろーんと甘い仕上がり。
挽肉がかかっていましたが、かぼちゃ煮の方の肉餡のように見えました。
 
かぼちゃはかなりの大きさで、夏かぼちゃながらホックリねっとりとした食感、甘ーい味付け。
 
青っぽい香りも素敵です。
 
お味噌汁を挟みまして。
 
メインは鶏唐揚げ。
 
過去にも登場しているメニューで、最近はさらに頻度が増していたようですが、僕は初めていただくことができました。
 
大きなモモの唐揚げが4つ。
米花さんの揚げ物というと"フリッター"系の印象がありますが、唐揚げは粉を付けた程度のよう。
 
生姜を効かせた醤油ダレに漬け込んで揚げてあったかと。
鶏は強い歯応えでジューシー。
 
そのままでも美味しくいただけますが、添えられたたっぷりのマヨとレモンもせっかくなので活かしつつ。
 
Jさんが「はい!これかけてネ!」とたっぷりめにかけてくださったのは、ピリ辛のドレッシング。
「Jさん!これすごく辛いよ!」と訴えている常連さんもいらっしゃったので、苦手な方にはキツいくらいだったのかも。
 
最近の米花さんの唐揚げは土曜に登場することが多かったので、この日は意表を突かれましたが嬉しいサプライズとなりました。
他にも「気になりつついただけていない」メニューはあるので、まためぐり合わせに祈っていようと思います。

大久保の「魯珈」で魯珈プレート(ラムカレー"ビンダル風")、ぷちカレー2種(チキンカレー、クリーミィ野菜コルマカレー)。

前日噂に聞いたインドカレーをいただきに、お昼は大久保へ。
 
ちょうど食べたいと思っていた"ヴィンダルー"も絶品と聞いて、気になったのですよね。
 
魯珈。
2016年12月オープンと、まだ比較的新しいお店。
おひとりで切り盛りされているのは、八重洲の名店「エリックサウス」で修行されたという女性。
 
ちょっとマニアックなくらい本格的なインドカレーと、店主さんが学生時代にバイトをしていたお店の名物だったという「魯肉飯」が名物なのだそうです。
 
開店時間の11時くらいに着きましたが、行列で待つこと1時間。
 
並んでいる間は回転が悪いようにも感じましたが、お店に入ってみると無駄なくキビキビ動かれていたと思います。
 
注文は魯珈プレートにぷちカレー2種を追加(950円+200円×2)。
 
名物の魯肉飯とカレー1種を盛り合わせたお得なメニュー、魯珈プレート。
 
本来は中央にターメリックライスが盛り付けられてその上に魯肉、周りにカレーが盛られますが、僕はご飯なしなのでこんな感じに。
 
魯肉の上に茹で卵、周りは玉ねぎのアチャール、サラダ、マスタードオイル高菜、キャベツとニンジンのサブジ。
 
最初はそれぞれそのままで、後半は混ぜ合わせるような食べ方を推奨されていたと思います。
 
まずは中央で目を引く魯肉から。
 
勝手にルーロー飯って「角煮丼」のイメージでしたが、台湾屋台で人気な豚バラの煮込みかけご飯なのだそうですね。
 
予習した情報によると「八角が効いている」とのことでしたが、あまり感じられず。
脂が強いので香りがマイルドになっているのかもしれません。
 
何にせよ、中華街定番の八角の力強さはなかったと思います。
 
後半は他のおかずやカレーと合わせていただきましたが、豚の脂なので何と合わせても美味しかったです。
 
八角の香りがなかったので「魯珈飯」としての特徴には欠けていたように思いますが、1つのトッピングとしては素晴らしい出来でした。
 
サブジはキャベツの甘みがよく出ていますが、塩気、クミンの香りは弱目。
 
マスタードオイル高菜は、マスタードオイルが想像したほど活躍しておらず。
 
結構普通に高菜なイメージ。
 
玉ねぎのアチャールは、しっかり酸味が効いてさわやかなもの。
 
辛そうにも見えましたが、スパイスはパプリカかな?
玉ねぎの香りもよく出て、いい味だったと思います。
 
ラムカレー(ビンダル風)。
ビネガーに漬け込んだお肉を使うのがヴィンダル―の特徴。
こちらのお店では「一晩マリネした」と書かれていました。
 
ひと口食べてみると…
 
ああこれは美味い。
旨みがガツンとすぐ来ます。
 
お肉の旨みはもちろん、複雑に組み合わさったスパイスが重層的な旨みを構成しています。
お店基準では「辛口」ということになっていましたが、クローブやシナモンみたいな特徴的な香りが先行していて辛さはそれほど気になりませんでした。
 
ラムは生肉から使っているそうで、ホロロとやわらか。
味もしっかり感じられるお肉でしたよ。
 
クリーミィ野菜コルマカレー。
ココナッツミルクとヨーグルトでマイルドに仕上げられたカレー、野菜は茄子、ズッキーニ、いんげん辺りだったと思います。
 
仕上げのカスリメティの甘苦味も印象的。
 
チキンカレー。
「中辛」ということになっていたこちらが1番辛みをしっかり感じたように思います。
トマトの酸味と、パプリカ系の香りが先に来るのでストレートに舌に辛みが刺さるのですよね。
 
とはいえ、こちらもチキンの味が全体を覆い尽くす力強さ。
 
卓上には口直しのフェンネル。
甘くコーティングされているので、そんなに特徴的な味ではありませんでした。
 
というわけで、期待を遥かに上回る本格的なカレーでした。
魯肉も悪くはなかったのですが、次回はカレー中心に攻めたくなるような印象でした。
 
「薬膳カレー」という表記を使われていて、確かに悪いものを汗と一緒に出せてしまいそうな身体にも美味しそうなカレーでした。
カレーというフィルターを通して、日々の諸々をろ過する。
魯珈さんはそんなお店なのだと思います。

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