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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

築地を中心に食べ歩いています。よく食べ、よく歩きます。

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築地の「寿司大」でお好み58。

10月6日(金)、今月も無事に寿司大さんへ。
 
涼しくなってきたかと思えば嫌気が差すほど暑さがぶり返す日もあるような時期で、この日は"寒い"日でした。
 
というわけで食べたいネタのこともロクに考えず、
「お茶、お茶…」
と入店。
 
熱いお茶が沁み渡ります。
 
「焼き物どうする?」
今日は別のツマミをいただくので焼き物はパスで…
 
たら白子。
前月はなかったはずなのでまたひとつ季節が進んだ形ですね。
 
ねぎ、もみじおろし、わかめにポン酢。
 
口に入れて「えいっ」と潰すとズバッと弾けてとろ~ん。
 
涼しくなってきたから、たら白子が出て。
たら白子が出てきたから、涼しくなったのを感じます。
 
お寿司屋さんの季節感てこれこれ。
 
「ごめん焼いちゃった!」
うっかりしててごめんね!という言い方ではありますが、これで3回目なので多分確信犯です(^^;)
 
今回はキンメと太刀魚。
 
キンメは大きくて厚みのあるアラ。
ブリッブリの筋肉質で脂の濃厚な部位ですね。
 
お味噌に負けずキンメの香りがしっかり。
 
太刀魚は本当に端切れっぽい感じでしたが、それでもやっぱり太刀魚の脂に火が入ると香りがたまらんですね。
 
冷えた身体も温まり始めていましたが、アラ汁でもうひと温まり。
 
寿司大さんのアラ汁は色んな魚をお使いなので、最初にひとすくいしてみると…
 
なにかの…肝?
とろんとして美味しかったです。
 
さてさて、ここから握りに入ります。
 
鰯。
さすがにそろそろ終わりが見えてきているかな?と注文してみましたが、まだまだ天井を見ない脂爆乗り。
 
寿司大さん恒例のシャキシャキねぎがまた際立ちます。
 
玉子は今回はカットバージョンで。
 
よく分かっていないのですけど、カットされるかどうかって何か法則性はあるのでしょうか。
 
漬け。
マグロ自体はさっぱり軽めの味わい。
 
パクッとつまんで、お次は…
 
カツオ。
一目瞭然の脂乗り。
 
あるかないかで言えば「ギリギリ」あった酸味はカツオの矜持といったところか。
口どけいい脂のまろやかな味わいに持っていかれます。
 
のどぐろ。
"白身のトロ"の呼び声高い、寿司大さんの中でも高級ネタですね。
 
カツオのコンディションがよすぎた影響もあるかもしれませんが、この日ののどぐろは抑え気味の脂だったように思います。
脂がないとそれほど「香り」みたいなものはない魚かな?
 
カツオ・ノドグロ。
ちょうどこの数時間前に発表されたノーベル文学賞の「カズオ・イシグロ」を見たときにこの2貫が頭をよぎっていたのですよね。
 
受賞を祝したセットだったということで。
 
鯖。
この日は東京湾。
 
サクッと歯切れのいい食感で、じゅわっと脂。
皮目と身質のバランスがとれた食感ですねえ。
 
イカを確認したら「新イカ」とのことでしたので、そちらも追加。
この時期にあるとはね。
 
高校2,3年生くらいのサイズかもしれませんが、ぷちっとろーんねっとりという独特の食感は健在。
 
今年の新イカは寿司大さんで2度フラれていたので最後にいただけてよかったです。
 
鰤。
序盤から、
「おすすめは?」
「ぶり」
「いわしください」
みたいな「おすすめを聞いて別のものを注文する」というパターンができあがっていましたが最後に鰤もしっかりいただきます。
 
まだまだピークにはほど遠い脂の軽やかさですが、乗っている量としてはなかなか。
 
というわけで冬の始まりを告げるようなネタもいただくことができて、満足感のある朝ごはんになりました。
また次回はグッと冷えてきそうですが、万全の装備を整えて臨みたいと思います。
ごちそうさまでした!

築地の「米花」で海鮮カレー、春菊とフリルレタスのサラダ。

10月4日(水)、この週は訳あって水曜日に築地へ。
 
家を出て5分くらい歩いたところで忘れ物に気付いて家まで戻ったので、ギリギリでしたが何とか始発に間に合いました。
 
春菊とフリルレタスのサラダ。
家でなくてこれだけ緑の濃い野菜を朝からいただけるのは大変ありがたいですね。
 
フリルレタスは端がフリル状になったもの。
色合い的にはサニーレタスにも見えますが、一応「フリルレタス」と説明を受けました。
 
鍋シーズンの真冬が旬の春菊、いまは走りの時期。
まだ茎が柔らかくて香りも強いです。
 
和えてあるドレッシングが辛かったので最初「辛子和え」かとも思ったのですが、どうやら「わさびドレッシング」で和えてあったようでした。
 
お新香をいただいて。
 
続いて登場したメインは…
 
海鮮カレー。
米花さんのカレーは毎回仕様が違いますが、今回のも結構特徴的。
 
黄色めのルーに具は見えている限りは海老と玉ねぎのみ。
 
帆立の崩れたのも沈んでいて、その辺りでもって「海鮮カレー」と名付けられたのだと思います。
 
マイルドなルーに、魚介のスープがよく出ていました。
 
玉ねぎはカットの形ごとに味や食感に変化が付いていて面白いです。
 
やさしい、やさしい印象。
冷静に具材やルーの食感を吟味、楽しみながらいただきました。
 
お味噌汁のネギも絶妙な1センチ長さのカット。
甘みと香りがよく出る絶妙な線、手練れの技ですね。
 
米花さんは毎年この早い時期からハロウィーンバージョンに変身。
今年ももうすっかり仕上がってきています。
 
ハロウィーンが終わったらクリスマス。
クリスマスが終わったら正月、節分、バレンタインにホワイトデー…
またしても「もう築地で迎えないはずだったイベント」たちが目白押しで続いていますね。
 
この先どうなるか見えませんが、とりあえず眼前にある楽しみを全力で満喫していきたい所存です。

水天宮前の「蛎殻町すぎた」でおまかせコース④。

この日は今年2回目の「蛎殻町すぎた」さんへ。
偶然なのですけど、新富町の「鮨はしもと」さんと2週連続で伺うことができました。
前の回のみなさんがやや延びていたので少し待たされましたが、ここまで来れば嫌な気持ちなど芽生えたとしても気にもならず、入れ替わりですれ違うときはハイタッチさえしたくなる清々しい心模様です。
 
入口側の端の方に席をいただいてご挨拶。
 
「いらっしゃいまし」
ご主人はいつもコレなのですけど、言葉のチョイスが上品でありながらどこか小粋でニクいです。
 
「シャリを準備して参ります」
とご主人が厨房に引っ込まれて、しばし歓談。
 
さほど待たずに戻っていらして、早速コースがスタートします。
 
突き出しはいちじく。
和食はもちろん、生ハムやチーズと合わせた前菜も見かけたことはありますが、お寿司屋さんでいちじくをいただくのは初めてかも。
 
切り立ての角の立ったいちじくに、割り酢をかけておろし生姜をちょん。
 
いちじくの種の色が浅かったので「甘くないいちじくを選んでフルーツ感は出さない仕様かな」というイメージでいただきましたが、
 
酢の酸味とおろし生姜の香りが勝つのですけど、あとからじわじわ立ち上がってくる甘みの頂点が想像したよりはるかに高いところでした。
 
このひと口、ふた口では捉えきれない味の構成の意外性が、"突き出し"の妙味かもしれません。
 
さて。
 
お醤油とわさびが登場してツマミがスタートです。
 
利尻のヒラメ、様似のツブ貝。
スタートは前週のはしもとさんとドンピシャ被り。
 
あまりお行儀の趣向ではないかもしれませんが、せっかくまたとない機会なので比較できるところは比較させていただこうと思います。
 
こちらのヒラメは厚みを持たせた切り立て。
明らかに立体感のあるふくよかな舌触りに、幸福感すら覚えます。
 
エンガワはちょっと下品なほどによく脂が乗っていました。
 
ツブ貝は"厚み"云々ではなくて、そもそも包丁を進める角度がまるで違っていました。
すぎたさんはぶつ切りのような形に切り出していらっしゃいます。
 
ゴリッゴリに歯応えが強かったです。
 
おふたりともこれがそれぞれのスタイルなのか、ツブ貝に合わせて決めたものなのか。
どちらもそれぞれに魅力がありました。
 
鰯巻き。
ミョウガ酢漬け、ガリ、浅葱。
 
はしもとさんはたくあん、浅葱、ネギ。
 
はしもとさんの方はたくあんの甘みと食感がかなり軸になっていた感がありましたが、こちらは随分さっぱり。
鰯の脂の荒々しい流れの中をさらさらと薬味が流れていくような。
 
対馬の穴子白焼き。
「この時期は江戸前は厳しい。逆にこの時期は対馬にいいのがあるんですよ」とのこと。
 
すぎたさんの言い方を聞いていると、基本的には旬の江戸前の方が一枚上手なのかな。
ただ今回の対馬は、それにも引けを取らない質のものだったようです。
 
脂を落としすぎず、皮目もそれほどパリッとはしていませんでした。
今まで食べたことのある穴子白焼きとはまったくイメージが違ったのですが、かなり身に厚さを感じてすさまじい脂乗り。
味は濃いわ、香りは強いわ。
 
1尾分食べたくなるギラギラした魅力がありました。
 
ここでお茶をかえていただきまして。
 
あん肝、筋子味噌漬け。
お店の定番。
 
大体ここで隣の人に「お酒が飲めなくて損をしている」という話をされて、「お茶でも美味しく食べられます」と言い返すところまでがセットで定番です。
 
甘く炊いたあん肝、ねっとり濃厚。
 
隣りの人「もったいないな~かわいそうですね~」
 
筋子は水分が抜けて、ねっちり濃厚。
 
僕「嗚呼、お茶が進みます」
 
ねぎま串、わさび、柚子胡椒、大根おろし、すだち。
偶然なのか、この時期に出す理由があるのか分かりませんが、焼き物もはしもとさんと被りました。
不思議。
 
アラっぽい部位を使っているのではないかと思いますが、食感の突出したところは落としてあるのかも。
シンプルに霜降り状に脂が入ったような形になっていて、ふっくらしてじゅんわり。
とても贅沢な味わいでした。
 
「このまま握りに移りますか?もう少しツマみますか?」
と確認いただきましたが、僕は握りへ進みます。
 
右手におしぼりを、左手にガリを。
 
いざ。
 
小肌。
まずは恒例のスタートですね。
 
はしもとさんと同じくらいのサイズか、少しこちらが小さいかも。
脂乗りも控えめで、酢を感じます。
 
淡路の真鯛。
なぜか左利きの方用の向き、初体験でしたがこれは非常に食べづらいですね。
わざわざ左利きの人には逆向きで出す必要がある理由がよーく分かりました。
 
真鯛という寿司ネタは、別の魚かと思うほどに質感に幅がありますが今回は僕のストライクゾーンど真ん中。
昆布〆のような粘りが出て、強い旨み。
 
実は食べた後に「鯛はどこですか?」と産地を聞こうと思ったのですが、別のお客さんが「タイといえば…」と東南アジアの国の話を切り出してカウンター内外問わず全体でひと盛り上がり。
 
いま「タイはどこですか?」なんて聞いたら「東南アジアです」と言われかねないので、ここは自粛して後で聞きましたよ。
 
噴火湾の鰤。
いつもの漬けとは別のスタイルかと思いましたが、表面を落としてあるだけでこれも漬けなのだそう。
 
軽い脂ですが、しっかりした脂乗り。
舌に絡んでスーッと融けました。
 
北海道の鰤をみなさんで絶賛しつつ…
 
鯵。
一般的には「釣り鯵」の方が上物とされますが、すぎたさんはむしろ「網」の鯵を選んで使われます。
 
身は締まって脂が控えめ、鯵の旨みとシャリのシャープなバランスを堪能できますね。
 
鰆。
はしもとさんでいただいたときにハッキリ感じたのですけど、藁の香りは格段にはしもとさんの方が強く付けていらっしゃいます。
 
すぎたさんはむしろ鰆の脂の甘みで推しつつ、皮目の香ばしさと藁の香りで"抜け"に変化を付けている程度でしょうか。
燻製のものを食べるたびに「スモークチーズ」を引き合いに出すのって発想が短絡的で好きではないのですけど、殊この鰆に関しては身の融けたときの香りとか旨みとか。
チーズを感じさせる要素をふんだんに持っていました。
 
岩手の春子。
春子もいつも大きめを使われるイメージ。
 
厚みがあって、シャリと出会うまでに一苦労。
ただひとたび出会えばすっかり意気投合、みるみるうちに打ち解けてしまいます。
 
最初と同じお湯呑。
 
土筆(つくし)みたいに見えますけど、何の柄でしょう?
 
大間のマグロ。
小トロかな。
 
脂の甘みと、軽--ぅい酸味と。
前週のはしもとさんも大間でしたが、今いいのが結構揚がっているということなのでしょうか。
これからが旬真っ盛りの大間の本まぐろ、幸先が良さそうです。
 
握りも終盤、ラストスパート前に新しいガリをいただきます。
 
鰯、ツマミでいただいたものは酢締めでしたがこちらは塩締め。
水分が抜けて、極端な表現をすれば質感はパサついた感じ。
 
しかし口内の温度で融けた脂が舌触りを馴らして、香りがあっという間に広がります。
 
車海老。
キュッと歯にかかってプチンと弾ける食感、甘み甘み香り甘み。
 
いつも高いレベルで安定した仕上がりのすぎたさんの海老ですが、今回はちょっと安定感を乱す「良さ」でした。
火入れの温度、時間を1点にピタリと合わせる技術、そしてもちろんモノの質。
 
壱岐の赤ウニ。
崩れやすいので「写真撮りますよね?すぐ撮ってすぐ食べてください」と言い添えて提供されます。
「はい!撮って!」
はい!パシャ
「はい!食べて!」
はい!ムシャ
 
壱岐のモノは「粘り」があって、唐津にいくと「サラッと」するそう。
覚えておくと今後楽しめそうです。
 
この日出ていないネタを教えていただいて、追加分を決めます。
 
イサキ。
1.2kgくらい、すぎたさん的いいサイズだったそう。
 
よーく脂が乗って、食感は少しネットリ、旨みバッチリ。
真鯛をもうちょっとたくましくしたような味わいですね。
 
長万部のホッキ。
そういえば握りに貝がなかったのでこちらも追加。
 
かなり大きなホッキ、厚みもあってかなり深くまで歯を受け入れてパチン。
旨みより甘みに寄った味わい。
序盤に出るときは旨みが強いのが好みでしたが、〆近くでいただくのはこの甘いのが合っている気がしました。
適材適所。
 
対馬の穴子。
白焼きに使ったものと同じだそうで、とろん、ちゅるんとかなり強めの脂乗り。
 
穴子はやっぱりツメとの組み合わせが頗るハマる魚ですが、塩でシンプルにいただくのも捨てがたいのですよね。
「両方」という選択肢もアリなようでしたので、次回は検討したいと思います。
 
最後にお椀。
 
奥の方に座っていらっしゃったお客さんとすぎたさんが、
「これ、○○ですか?」
「そうですそうです」
みたいな会話をされていて、そのときは聞き慣れない単語でよく分からなかったのですが、
 
多分「螺鈿(らでん)」。
貝の裏の七色に光るところを薄く切って漆器を装飾したものだそう。
 
光りの加減が難しかったのですが、写真で1か所あざやかな光を放っているのがお分かりになりますでしょうか?
 
いつか僕も涼しい顔をして「これ、螺鈿ですか?」なんて聞いてみたいものです。
 
アサリのお椀。
はしもとさんより味噌は淡いですが、シャープな出汁が攻撃的的に旨みを発揮。
 
きめ細かい玉子はパスッと歯切れ。
 
砂糖の甘みと卵の旨みと海老の香りと。
 
というわけで、今回ももちろん大満足でした。
 
はしもとさんと近いスパンで伺うことで、比べながらいただくことができたのも大きな収穫。
というか比べてみて、かなり印象が違っていることが改めて分かりました。
 
近いところもなくはないですが、もともと同じお店で同じような仕事をしていたところから違った方向に歩んでいるのを感じている印象。
時を経るごとにもっとガラッと変わっていきそうな気配。
 
次回はいつになるか分かりませんが、楽しみが膨らんでいます。

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