麻布十番でランチにやってきたのは1週間前にも訪問した薮原十区。
ご主人が素材を厳選するため、年に1~2週間しか提供されないという新サンマをどうしてもいただきたかったので、前回訪問直後電話で確認したところ「当日の朝の仕入れ次第なので、当日の朝に電話して確認してほしい。」とのこと。
この日の朝築地市場でサンマを一応チェックしたところ、明らかに大きく太くなって銀色にギラギラ輝いていたので、これはあるなと確信。
電話で確認すると案の定「用意しています。」とのこと。
お店に到着し、入店すると「サンマですね?」とご主人がニヤリw
僕の後には先週いらっしゃったお客さん達が同じ顔触れで同じ席に着いて悉くサンマを注文していました。
新サンマの塩焼き定食(2000円)。
表面には包丁を入れず、裏側にスッと一本背骨と平行に線を入れているのが面白かったです。
「必要最低限でいいんですよ。」とのことでした。
まず、でかいです。
仕入れは1尾800円。
去年の1200円に比べたら安く感じられますが、目方が小さくなっているので実際は変わらないくらいだそうです。
要するに「小さめ」だそうですw
パリッパリに焼かれた皮目から垣間見える内側から煮えたぎる脂。
背筋に塩が若干目立つ気がしました。
新サンマは段々と大きくなってきたとはいえまだまだ走り。
脂もまだ旬と言えるほどではない気もしますが、ご主人は例年はもっと早い時期で新サンマをやめてしまうそう。
その辺りを伺いましたが、ご主人がこだわるのは脂の質なのだそうです。
確かに焼いている間の煙の立ち方が上品で、「煙が白いんです。」とご主人。
確かに脂がとてもさっぱりしています。
水っぽいわけでも脂乗りがないわけでもありませんが、脂がすべて旨み。
スッと口に残らない濃厚な旨みと、サンマの香ばしさ、いいとこ取りです。
肝はどんなものかと突いてみると、ん?ちょっと苦みがあるかな?と思った次の瞬間、ジュジュッと甘みが!
肝が甘い!
美味しーい、このサンマ。
お味噌汁はこの日はやや塩気が強い印象でした。
小鉢は油揚げたっぷりのひじきに、茄子のさっぱりした揚げ浸し、玉子焼き。
玉子焼きはお寿司屋さんのそれとは違ってキリッと辛めの味付けでした。
はい、完食。
「もう一度食べに来て比べてみるといいですよ。」とご主人。
ただ、しばらく土曜は忙しいのですよね・・・。
お店を出る際「では、『また』。」と満面の笑顔で仰ってくださったのが心に刺さりましたw
もう一回食べたいなー。