ついでに小田急線沿線にある気になっていたカフェに寄っていくことに。
年末年始も変わらず営業されていてラッキーでした。
噂には聞いていましたが、「建物の壁」としか思えない外観です。
カフェ鈴木。
そもそも入りにくいお店の上に、大みそかという特別な事情も加わってやっているのかとても不安になりつつ、妙に低い入り口をかがんで入店。
ご主人も客が来ないと思っていたのか照明を消していたよう。
闇のような店内にオレンジの照明でうすぼんやりと浮かび上がるご主人が、非常に怖かったです。
独特すぎる内装、照明は暗めと真っ暗闇の間くらい。
最初は無音で不安を煽られたのですが、途中思い出したようにご主人が流し始めたBGMが前衛的な現代音楽でさらに不安を煽られる結果に(笑)。
水は小さめのグラスに大きな氷が2つゴロゴロ入っているのでかなり少量。
でも少しずつ氷が融け出すので、長く冷たくチビチビいただけます。
注文は名物のエスプレッソゼリー(800円)とリストレット(750円)。
開店から30分ほどして伺ったのですが、全然準備ができていなかったのかかなり長時間待ちました。
おかげで異様な雰囲気にも慣れましたけど、少し。
エスプレッソゼリーはまずカップにバニラアイスと小倉あんが入った状態で登場。
恐らくどちらも出来合いのものです。
そこへゼラチンを加えたエスプレッソを流しかけて、徐々に冷えて固まってゼリーになるというパフォーマンス。
仕上げに少量のラム酒が注がれます。
ちょっと失敗したようでゼリー状になったエスプレッソが飛び出してきましたけど(苦笑)。
少し待って再びご主人がエスプレッソをかけてくださいました。
これが正しい形なのかは分かりませんがとりあえず完成。
バニラアイスと小倉、エスプレッソととりあえずハズレのない組み合わせ。
異様なオーラに飲まれた上、パフォーマンスまでありますから雰囲気に持っていかれそうですけど、冷静になるととてもシンプルなデザートですね。
美味しかったです。
ドリンクには小菓子が付くよう。
シュトーレンですね。
1週間違うだけで、出されたときの気持ちがガラッと変わりますね(笑)。
いや、美味しいからいいのですけど(笑)。
これがまた半年後とかだったらまた違うのかもしれませんけど、1週間後にいただくシュトーレンというのがまた、ね。
リストレットというと通常はより濃いエスプレッソだと思いますが、こちらではネルドリップのコーヒーのようです。
しっかり温度を落として淹れてあって、一口目に感じる口当たりがとても柔らかいです。
苦みも酸味も穏やかで、全体にまろやかな甘みさえ感じます。
シュトーレンに合わせるにはちょっとやわらかすぎる気もしましたが、好きなタイプのコーヒーでした。
かなり個性のあるお店なので万人受けはしないと思いますけど、ご主人がこだわりを持って作り上げている空間ですね。
最初待っている間にご主人がお店の裏に引けたときなんかは、真っ暗闇にひとりぼっちで前衛的な音楽に包まれて居心地は最悪でしたけど、他のお客さんがパラパラ見え始めたら落ち着けました。
途中から若い女性の店員さんが加わってご主人とげらげらおしゃべりし続けているので店内の雰囲気はガラッと変わりました。
逆にびっくりするくらいでしたよ(笑)。
すごいお店でした。