場外に去年コーヒースタンドができたと聞いてはおりましたが、場所がよく分からず訪問を先延ばししていたのですよね。
この日は気持ちを入れてちゃんと探してみることに。
波除通りに「肉の矢澤」という精肉店があるのですけど、その裏の通りにあるとのことで。
というわけで、波除通りからおにぎりの「丸豊」さんの角で曲がりまして、右手にある「築地東仙」さんの紫の暖簾が目印。
この奥にあるのが…
YAZAWA COFFEE ROASTERS(ヤザワ・コーヒー・ロースターズ)。
自家焙煎で浅煎りに仕上げたスペシャリティーコーヒーの豆が売りだそう。
個人的には某K澄白河の2店で飲んだ浅煎りコーヒーが好みに合わず、それ以来避けて通ってきた道だったのですが、こちらのご主人は「清澄S河のコーヒーとの出会いがハマったきっかけ」と伺って思わず苦笑い。
正直申し上げて、恥ずかしながら、この時点では半信半疑…若干浅煎りコーヒーをなめてかかっておりました…が。
ご主人とお話していると、そのこだわりや説得力のあるコーヒー哲学、真摯な姿勢に知らず知らず惹きつけられていきます。
…いやいや!違うからね!真面目なのとコーヒーが美味しいのは別だからね!
というわけでドミニカのちょっと深煎り(500円)。
基本的には浅煎りオンリーのようですが、珍しくビターなのがあったのでそちらを注文しました。
キューッとすっぱいけど、お餅のような、ウッド調のような温かみのある香ばしさが後味を引き締めます。
浅煎りの豆は、後味の酸味がキツくて「美味しくはない」と思っていたのですけど、こちらのコーヒーではガラッとイメージを変えられました。
カップを渡されるときに「熱いので気を付けてください」と「膝を引いてください」と言われたので何かと思ったら、目の前を台車が行き来するので、油断していると轢かれそうなのですよ。
コーヒーを飲みにいらっしゃる河岸のお兄さんたちや、行き交う仕事中の方たちとご主人のイジり合いも築地っぽくてニヤニヤしてしまう雰囲気。
5時半オープンというのも、築地ではありがたいところ。
日曜は表の通りにお店を出されるそうなので、そちらの方がハードルが低くて利用しやすいかもしれません。
お店を探すだけでも場外散策の一環になって面白いと思いますし、真面目で人当たりのよいご主人と、純正な河岸の雰囲気100%を全身に感じながらコーヒーをグビグビ。
築地の〆に、ちょっとひと息におすすめしたいお店です。