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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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札幌・円山公園の「鮨菜 和喜智」でお寿司。

今回の旅行の山場はこの日のランチ。
社員旅行の日程が決まり、2日目が終日フリーと分かるや否や予約を入れました。
 

鮨菜 和喜智。
本当は、北海道で獲れる魚「キンキ」の北海道名「喜知次(キチジ)」を店名にしたかったそう。
しかし既にいくつかそういうお店があったので、「喜智」に「和」を付けて和喜智にしたのだとか。
 
店内はL字のカウンターや8席ほど。
ご主人が黙々と準備をしていらっしゃいます。
 
予約時間の12:00になると食事開始。
予約の6名が揃ってから一斉に始まります。
2人、2人、1人、1人というスタートでしたが、ご主人がそれぞれに話しかけながら段々と全員で食事をしているように和んできます。
 
店内は撮影不可なので料理の写真はありません。
以下は文章のみなのでお時間のある方はよろしくお願いします。
 
まずは鮑。
ホカホカと蒸したてで登場。
なかなかの大きさです。
カットして肝を添えて、二口ずつ提供。
牛モツのようにふにふにの部分とエリンギの軸のように抵抗のある部分と、食感が楽しいです。
ただ肝を含めて味はちょっと上品さに欠ける気がしました。
 
釧路の縞海老。
「こちらでは家庭でもよく食べる海老なんですよ。」とのこと。
茹でたものでしたが、表面近くはソフトで中心部はやや弾力がありました。
「ぷりっ」というより「もちっ」とした弾力でした。
甘みは馴染みのある海老のそれ。
 
ツブ貝。
ご主人が調理台に乗せた貝を見て、
見たことのない貝が来た!ツブ貝みたいだけどめちゃめちゃ大きい!
と思っていたら「北海道のツブ貝は大きいんですよ。」だそうです(笑)。
でも食べてみるとやっぱり食べたことのないものでした。
例えるならカスベを浅めに煮たような、コリッとしてサクッと。
 
ウマヅラハギの肝醤油和え。
お猪口のような小さな器に少しシャリを盛って、肝醤油で和えたウマヅラハギを乗せ、さらにとどめの肝醤油。
肝醤油が浸みたシャリがリゾットのよう。
これ絶品です。
 
積丹バフンウニ。
色の鮮やかなウニが出てきました。
ミョウバン漬けになっているものとは違ってゆるゆるにとろけかけています。
味はややぼやけた感じでしたが、おすすめされた塩を振りかけると隠れていた甘みが際立つのなんのって。
 
留萌の柳蛸煮。
しっかりめの桜色に色づいた煮ダコ、当然柔らかく煮てあるのだろうと思って口に入れると・・・ふわふわというか空気のようというか・・・食感がない!(笑)。
旨みと甘みだけははっきりと口に残りますけどね!
美味しい!
 
サメカレイとじゅんさいの煮物。
北海道に来たら食べたいと思っていた魚の一つが「サメカレイ」。
でもご主人に伺ったら「東京だとサメカレイを食べるまでもなく色んなカレイが食べられるから出回らないだけだと思いますよ。」とのこと。
なるほど(笑)。
刺身で食べるイメージが強かったですが、さっぱりとした出汁で炊いてじゅんさいと合わせて登場。
エンガワの部分を箸で持とうとしたら、ほろほろ崩れて無理でした(笑)。
これまためちゃめちゃ美味しかったです。
 
スルメイカと北寄貝の松前漬け風。
沖漬けにしたスルメイカ、恐らく軽く蒸した北寄貝、昆布を細く切って和えて松前漬けに。
美味しかったのは美味しかったですが、ちょっと噛みきれなさが辛かったです。
 
「もう一品つまみいきます。北海道の魚って鍋に合うものだったり、調理した方が美味しいんですよね。」
だそうです。
 
鯵と芽ネギとミョウガ
北海道では鯵はあまりないイメージでしたし、やや小振りに見えたのでどうかと思いながらご主人の調理を見ていましたが、脂のりのりでネットリ。
ミョウガよりも意外に芽ネギの爽やかな香りがいいアクセント。
清涼感もありますが、どちらかというと鯵の脂の濃厚さが際立つ一品なのが驚きでした。 
 
ガリ。
「新生姜の時期は丸のまま仕込んであります。かなり辛いので少しずつお召し上がりください。」との注意がありました。
おひと方完全にむせていらっしゃいましたけど(笑)。
 
ここから握りのスタート。
 
漬けマグロ。
つまみの中盤くらいに切り立てて「漬け」が始まっていたのでいつくるかいつくるか、と期待していたのですよね。
口に入れると・・・あら、ちょっとパサッとしていて水っぽい。
んーやっぱりマグロは築地の方がいいのかな?
 
トロ。
こちらも脂はそこそこありますが、旨みは物足りず。
 
しっかりした味付けのつまみが結構続いた後だからというのもあるかもしれませんが、マグロは旨みが感じられず食感もイマイチで残念でした。 
 
甘海老。
贅沢にムラサキウニを乗せて登場。
バフンウニよりもいい時期だそうで、確かにこちらの方が濃い!美味しいのが早い!
口に入れた瞬間ウニ!です。
一方、目を閉じて食べたらウニに気づかないかもというほど味が甘海老に溶け込んでいて、もったいないほど贅沢な調味料になっています。
これはとてもよかったです。 
 
小肌。
まだ新子ではありませんでしたよ(笑)。
これは個人的にはちょっと〆すぎな感がありました。
この辺は好みだと思います。
 
キンキ炙り。
何という調理なのか知りませんが、薄ーく切りきらないで5回包丁を入れて切り立てたキンキの皮目を炙っていました。
皮目が縮んで丸まったものをグリンと裏返してシャリにフィットするように握るのですね。
ニンニクのスライスをワサビの代わりに、上には胡麻を散らされていました。
炙って滲み出たキンキの脂と胡麻がよく香って、そこにニンニク。
ちょっと邪道系ではありますが、ご飯が進みそうな握りでした(笑)。
 
穴子
穴子を炙って提供。
ちょっと小骨が気になったのはいいとしても、身厚や味の濃さをとっても穴子はやっぱり江戸前に敵わない気がします。
 
クエのスープ。
ここで口直しにクエのスープ。
冬のイメージのクエですが、「この時期でも小振りのものは揚がるんですよ。」だそうです。
一口ではありますが美味しいス。
生モノが続いた後の熱々のスープは口がさっぱりしますね。
普通はお吸い物やお味噌汁のところかもしれませんがちょっと変化球で面白かったです。
ていうかクエ、贅沢です(笑)。
 
ミニウニ丼。
またお猪口にシャリ、今度はバフンウニとムラサキウニの盛り合わせです。
こうして比べるとやっぱりムラサキウニの味の良さが際立ってしまいますね。
色味はムラサキウニはくすんでいてイマイチだったのですけど、味はピカイチでした。 
 
トロ巻き。
目の前でマグロが叩かれてトロ巻きになっていく工程を見守っているとお腹が空いてきますよ(笑)。
マグロはこちらの方が美味しくいただけました。
 
玉子。
〆に玉子。
見た目しっかり芯まで火が通っているのですが、スフレのような仕上がりでトロッとした舌触りでした。
 
これで15300円。
つまみが多いのが特徴的で、そちらが特に印象に残りました。
「普段勉強に食べに行くのは寿司よりもっぱら日本料理。」というご主人のお話がありましたが、アレンジのひとつひとつが歴史や伝統にヒントを得て編み出されていたように思います。
ほどよく「北海道らしさ」も散りばめられていますが、どちらかというとそこにこだわらず純粋に美味しいご主人の料理を味わうお店だと思います。
居心地の良さも合わせてとてもいいお店でした。
 
見た目もとても綺麗でしたよ、ということを最後に(笑)。

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