この日のお目当てのお店は、荻窪駅北口から徒歩1分。
川勢(かわせ)。
鰻の様々な部位を使った串焼きとランチのうな丼が人気のお店です。
築地でお世話になっている昌さんのお気に入りのお店で、定期的に紹介されているので気になっていたのですよね。
1階のカウンターだけでなく2階席もありますが、開店10分前には満席になる人数が並びました。
湯呑みの底の跡が残っていますが、
カウンターの端から、バケツリレーよろしく客自身がお茶を回していったからです(笑)。
鰻の色々な部位を勉強する目的でしたので、予習してきた串焼きの「一揃い」を注文しようと思いましたがメニューのどこを見ても書いてありませんね。
そうこう迷っているうちに「みんな丼ね?」という雰囲気でご主人が準備を始めてしまいました。
とりあえず奥さんに、串焼きを食べたいのですけど・・・、と伝えると、
「セットひとつ!」
と通りました。
やっぱり基本メニューみたいですね。
あとキャベツもお願いしますー。
一揃い6本のうち、まずは3本。
左からばら焼き、きも焼き、ひれ焼き。
ばら焼きは腹骨に付いた身を剥がしたもの、きも焼きは内臓のうちレバー以外のもの、ひれ焼きは臀びれと背びれでにらを巻いたもの。
きも焼きはほろ苦く。
肝の旨さって、それ自体の美味しさというよりは美味しさを促す要素ですよね。
鰻の旨みがグングンと強まりますよ!
ひれは少しコラーゲン質をまとった感じ。
なるほど、これは慣れないとずるずるにらだけ食べることになってしまいますね(笑)。
ばらは名前のイメージからして脂の強いものを想像しましたが、一揃いの中ではさっぱりした方でしたね。
くにゅくにゅしていますが、食べにくいことのない柔らかさ。
続いて残りの3串。
左から串巻、八幡巻、れば焼き。
八幡巻は細く切った身で柔らかく煮たゴボウを巻いてあります。
鰻という魚は味も脂も強いですけど、先ほどのにらといいこのゴボウといい、組み合わせの妙なのか、パートナーとなる素材のいい味を引き出していますね。
串巻。
細長く切った身を串に巻きつけるように焼いてあります。
こちらは脂のよく乗った部位。
れば焼き。
1尾の鰻から2つしか取れない肝臓を使っているとあって、売り切れてしまうことも多いこちらの串。
無事にありつけました♪
きも焼きと違って「ぷちっ」と噛み切る食感なくいち早くとろっととろけます。
苦みもなく、食感と相俟って味わいもクリーミー。
本当はもうひと串、ふた串、さらに蒲焼き辺りをお願いしようかと思っていたのですけど・・・、席の位置がいまいちでなかなか声をかけられず。
そのまま大分経ってしまったので、ここから追加というのも申し訳なくてお会計することにしました。
また次回の楽しみにしましょ♪
どの串も、脂をあまり落とさずによく膨らんだ鰻でふりゅふりゅとした食感。
そしてタレはきつすぎず、かといって脂に負けない濃さでやや甘め。
そういった点は全体に一貫した個性がありますが、やはり部位による違いもある一揃いは面白かったです。
いいお勉強になりました。
あ、キャベツ!(笑)