次のお目当てのお店を目指して新宿へ移動。
ほどよくミスを重ねたら時間が上手く潰せましたよ(笑)。
そしてやってきたのは新宿西口思い出横丁。
カブト。
1948年創業の老舗。
80歳を超えるというご主人が炭火で関西風の鰻串を黙々と焼いていらっしゃいます。
お店に着くと開店時間前のはずでしたが既に始まっていました。
狭いカウンター席、残り「2席」のところに僕が入ったのでかなり肩身の狭い展開に。
僕の後に3人入りましたけど(笑)。
ウーロン茶(270円)。
お通しのキャベツは塩気のかなり強いところもあったのはご愛嬌。
先ほどの荻窪・川勢に続いてこちらも頭から尾まで様々な部位をいただけるお店ですので、一通り(1610円)をお願いします。
えり焼(2本)。
頭の付け根といいますか、首の周りといいますか、要するに「襟」に当たる部位ですね。
蒸さずに焼いているのでかなり骨っぽく、ガジガジいただきます。
骨は出しているお客さんもちらほらいらっしゃいましたね。
ひれ焼。
表面はチャリチャリしますが、噛むとジュッ脂が溢れてジューシー。
見た目はちょっと身構えちゃう感じですけど、えぐみはなく一歩向こうの香ばしさがちゃんと風味になった味を包み込んでいます。
きも焼。
ぷっつと弾けてほろ苦さも出しつつ、旨みと甘みも濃厚。
旨いなあ。
表面がところどころカリッと、これも素敵ですね。
一口蒲焼。
むぎゅっと強めの弾力で脂は濃厚。
結構脂は落ちていそうですけど、凝縮したような濃度になっています。
れば焼。
ぷっつと弾けた中からクリーミーな旨み。
苦み、臭みの類は全く感じませんねえ。
レバーってそういう部位なのでしょうか。
ギューギューに詰め込まれたカウンター席のみで、喫煙も可。
お世辞にも上品とは言えないお店なので好みは分かれるかもしれません。
でも逆に、距離が近いことで自然に始まるお隣りさんとの会話がじわじわと広がっていって、次第に和気藹々になるのが楽しかったです。
鰻はというと、ちょっとビジュアルは気になる感じ。
炭火は高温であることも利点のひとつなのですけど、逆に温度が高すぎるので綺麗に焼くのには相当の技術を要するのだとか。
そういう意味でこちらは「炭火は難しい」というのがよく分かる仕上がりだったかと(笑)。
でも食べると気になりませんし、食感、香ばしさ、溢れる脂、どれも好みのものでした。
またひとつ鰻のお勉強ができました。