お昼は池尻大橋のオギノさんへ。
前回訪問の際はおまかせコースを注文してしまったので、食べられなかったランチ名物の前菜「シャルキュトリ盛り合わせ」が心残りだったのですよね。
というわけで今回はランチコース(2990円)を注文。
内容は前菜、スープ、メイン、デザート。
メインとデザートを選べるプリフィクスコースです。
まずパンとバター。
メインに、パンが進みそうなソースのメニューをチョイスしたのでペース配分を考えながらいただきます。
無添加シャルキュトリ・オーガニックデリ盛り合わせ。
おおお!これを楽しみに、これに期待してハードル上げ上げで臨みましたが、軽々期待値を超えてくる豪勢な一皿!
これが前菜!
ブーダンノワールのソーセージ。
3000円以下のランチの前菜の中の1品としてはありえないボリューム、クオリティ。
「ブータンノワール」つまり豚の血は野趣溢れる滋味、豚の味の中でも地味な部分をクローズアップしたような味わい。
このボリュームでも大味さなんてこれっぽっちも感じさせず、丁寧に味が凝縮されています。
鴨と緑胡椒のテリーヌ。
野生的な肉の味は鴨の赤身由来でしょうか。
ピリッとしたペッパーらしい香りの中に、緑胡椒は若々しい香りもさわやかで印象的です。
ほうれん草・ピスタチオ・鶏のムースのハム。
見た目の個性の割には、結構軽い味わいの鶏ハムといったイメージです。
有機野菜のピクルス。
大根、カブ、パプリカ、ゴボウ。
力強い歯応えの野菜が美味しい。
カブと自家製鶏のパテ入りポテトサラダ。
ジャガイモもシャッキリ歯応え。
この前菜を楽しみに来ましたが、その甲斐あったというかもうこの時点で大満足。
さらに言うと大満腹気味でちょっと焦りつつ、何とか完食しました。
ビーツの冷製ポタージュ。
個人的なイメージでは「パリっぽい」色、ショッキングピンク。
奥のパンかごとも色が完全に被っていますね。
ビーツの青みを帯びながら強い強い甘み。
ちょっと繊維を感じる舌触り。
ピリッと辛みがアクセントになるオリーブオイル。
コレすごい。
馴染みのない色合いで、食べ慣れない味なのですけど、しっかり旨くてどんどんスプーンを口に運んでしまって止まれない。
器が丼サイズなので、正直これを飲みきる時点でかなり苦しくなってきてしまったのですけど、それでもノンストップでいただいてしまいました。
ぜひまたいただきたいメニューですが、さすがに相当な頻度で通わないと再会はできないかな。
平目の蒸し焼き ハーブクリームソース。
前菜でお肉をガッツリいただいたので、メインはお魚で。
ピストゥのクリームソース、こってりたっぷり。
バジル、ニンニクの他、ハーブクリームソースというだけあって複数のハーブが入っていたように思います。
フェンネルとかイタリアンパセリとかはあったかな?
平目のボリュームもかなりのもの。
もちろん提供のボリューム自体すごいのですが、この厚みを見るに相当な大きさの魚体だったのでしょうね。
天使のようなやわらかさ(?)の身にはとろりとろける脂乗り、そして加熱したというより熟成を効かせたような旨みの凝縮っぷり。
強く濃厚なソースに負けない白身の旨みがそこにありました。
シューアラクレーム ラムレーズンのアイス添え。
ボリュームだけでなくしっかりとした「重さ」が魅力のデザート、個人的にはオギノさんでは大きな楽しみの1つなのですよね。
悩ましかった3つの選択肢からコチラを選んだ決め手は、バニラ使いとラム使いを堪能させていただきたかったから。
シューアラクレームにはシャンティもぽってりと入って、こちらも追加で楽しみになりました。
「どちらからいただこうか」もまた悩ましいところですが、やっぱりアイスが融けてしまわないうちに先にいただきます。
ラムレーズンのアイス、とは書いてありましたがむしろ前面に出ているのはバニラな気が。
こんな贅沢な話はありませんが、個人的にはラムの香りが物足りなく感じてしまいました。
室温に置く時間が長かったのか、相当緩くなっていましたが個人的にはこれは大いにあり。
スッと香りが分かりやすく入ってくる気がするのですよね。
ではではメインのシューの方を。
これまたどうやって食べるべきか悩ましいですが(笑)。
まずは"帽子"を外してスプーン代わりに、クリームをすくっていただきます。
随分重みのある仕上がりのカスタードクリームは、しっかりした甘さと、それにバランスを取るしっかりしらバニラの香り。
生クリームは、甘みとちょっと爽やかな香り。
驚いたのがシュー生地。
すっかり頭から抜けていたというか、ノーマークだったのですけどコレ、絶品でした。
一層一層がクレープのようというか、バゲットのパンペルデュのようになっているというか。
"絶品のクロワッサン"にも近いようなモチモチぶるんぶるんの食感、リッチな味わいにヤラれました。
ドリンクはミントティーで。
とても満足度の高いランチになりました。
前菜、スープ、メイン、デザート、どこを取ってもその魅力を語り出して止まらなくなりそうなほど魅了されました。
また訪問して、次回はお肉料理をガッツリいただいてみたくなりました。
ごちそうさまでした!