こんばんは。
夜分に失礼します。
本日仕事を終えて帰ろうかというときに、ちょうどテレビに築地市場が映っていたのですよね。
なんでも、築地市場が営業を終えてからまだ10日そこそこの本日10月17日20時をもって、場内への立ち入りが全面禁止されて解体工事が本格化するのだとか。
まあもう戻るものでもありませんし、行ったから何ということもないのですけど、目にしてしまったのも何かの縁ということで見納めに行ってまいりました。
これから全面立ち入り禁止になる、とはいっても既に関係者以外は立ち入り禁止になっています。
「警察に通報」なんて物騒な張り紙。
まさか、許可なく立ち入って中で営業してやろうなんて猛者がいらっしゃったなんてことは、ありませんよねえ。まさかねえ。
まず正門側です。
テレビの中継でしょうか。
リハっぽいことをなさっていたと思います。
照明が明るくて、車やターレの出入りもあるので、遠目に見ると最後まで現役感があります。
駅の方に少し戻って、市場橋門。
個人的にはここから入ることが最も多かったので郷愁があります。
郷愁はありますが、魚臭はありません。
いつもこの辺りから魚のにおいがし始めて、食欲を刺激されたのを思い出します。
風に乗って少し魚のにおいがしたかもしれませんが、場外市場がまだまだ賑わっているからかも。
場外を通り抜けて、波除神社が煌々と。
その提灯の照らす先に、海幸橋門。
こちらはほとんど中の様子を見ることができませんでした。
商業施設「築地魚河岸」がありますから、この辺りはまたお世話になるかもしれません。
さあ、帰ろうかと思ったのですが、ふと拾得物掲示板のことを思い出しました。
これは営業最終日10月6日の掲示板。築地名物の落し物掲示板の最終日はこんな感じ。今日はまぐろとかつおが拾われてきたようです。
— 65 (@lockandgo65) 2018年10月6日
スイカ"カード"とわざわざ書いてあるのは、本当のスイカが落ちていることもあるから🍉 pic.twitter.com/FcoqnT1r1e
最後に何が落ちていたんだろう。
きれいさっぱり何も落ちていなかった?
落ちていたものは掲示板に書くことなく、全部ゴミにしてしまったかもしれない。
落ちていたものは掲示板に書くことなく、全部ゴミにしてしまったかもしれない。
「ターレ」なんていうのもあるかも?
想像を膨らませながら拾得物掲示板のある正門に戻ると…
まだ何やら撮影中か、リハ中か。
中継に映り込まないように恐る恐る覗きこみました。
それが、これ!
み、、見えぬ……。
何か書いてあることは分かるのですけど、iPhoneのカメラも、肉眼もその限界を超えていて判別はできず。
そして無理に近付いて警備員に止められて連行されるところが生中継のカメラに映り込む、なんて事態は避けなければなりません。
落とし物は2つ。
1つは1文字で、もう1つは4文字。
多分すべて漢字。
1つは1文字で、もう1つは4文字。
多分すべて漢字。
何だったんだろう。
鮪?鮨?
箱入雲丹?焼売半個?
箱入雲丹?焼売半個?
写真はイメージ。
答えは分からずじまいだな…と駅に向かって歩いて、「きつねや」の前辺りまで来たところで気が付きました。
ここまでスマホで写真を撮ってきましたが…コンデジがカバンに入っているはずだ。
ゴソゴソとカバンを漁ると、ありました!
コンデジなら、あるいは…いやきっと…!
はやる気持ちを抑えて現場に戻り、カメラのレンズをそっと拾得物掲示板の方へ…
ぶ、ぶれた…もう一回……!
お
10/13 10/15鍵 自
動
車
鍵
りょ、両方「鍵」…。
思いの外、市場っぽくない……。
いやいや。
個人的には、無事に最後の落とし物を確認することができたということで達成感がありましたが、無理やりまとめっぽくするなら、
もう落し物は普通になってしまった、と。
市場は豊洲に移転したのだから、と。
魚のにおいが漂い、小型運搬車のターレが無秩序に行き交う。
「ここも一夜にして築地市場になったな」。午前5時前、すしネタなどを専門とする仲卸の社長(78)がつぶやいた。
そりゃあ豊洲の新市場に築地を感じるわけだ、と。
もちろん歴史や思い出、感謝の気持ちの類はいつまでも残る、と信じて止まないところではありますが、築地に残った落とし物のラインナップに、お店が移動しただけではない「市場の移転」たる何かを感じたような気がいたしました。
(誤解のないように申し添えますが、今後も場外には通います。)
というわけで場内に入ることはできなかったわけですが、最後に場外市場から最も遠いこの正門前で深めに深呼吸をして、場内の空気だけ吸いこんできました。
やっぱり魚のにおいはしませんでした。