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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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豊洲の「米花」でやりいか煮、鶏つくねとレバーの煮込み、ヤナギムシガレイの一夜干し。

お店の方のツイートで、あるお魚を「一夜干し」にしている様子が投稿されていて楽しみに伺ったこの日。

 

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まずはやりいか煮が登場しました。

やりいかって煮ると驚くほどに縮みますけど、これは元はかなりの大きさだったのではないかと見受けられるサイズ感でした。

 

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2杯を3分割ずつにして6切れ。

丁寧にゲソまで詰めてあります。

 

お酒の効いた甘辛煮汁の香りが食欲を誘います。

 

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やりいか自体の甘みは煮汁で隠れる分、旨みが強調して感じられます。

 

歯応えと歯切れが強と弱のちょうど中間くらいにある絶妙な食感です。

 

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鶏つくねとレバーの煮込み。

「今日のレバーはすげえよー!」と運ばれてきました。

 

白菜、ベーコンと一緒に煮てあって、見るからに味わいが盤石。

 

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いつも上質なレバーを使う「米花」さんにあって「今日はすげえ」とおっしゃるだけあって、ツヤといい白っぽい色といい綺麗なレバーでした。

 

食べてもクセがなく、ともするとレバーらしい味わいがないといってもいいほどなのですけど、旨みの強い濃厚な脂質が感じられるレバーでした。

これは素晴らしかったです。

 

ツイッターで見た一夜干しはなかったな!と思っていると…、

 

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ヤナギムシガレイの一夜干し。

 

3皿目が出てきました!しかも2尾!

 

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もはややりいかが霞んで見えるボリューム感です。

 

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締まった身質、脂が浸みた皮目。

 

カレイ特有の香りは搾ったレモンがよく合うのですよねえ。

 

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2尾とも子持ちでした。

この日はさすがに小振りなカレイでかえって助かったような形でしたが、それだけでなく骨ばった香ばしい味わいというか、小さい魚体らしい良さも感じることができました。

 

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「こういうときだからね、サービスしなきゃ」とJさん。 

 

持ち前の話術を封印気味にしなければならないのがもどかしいところだとは思いますが、今はインプットの期間に充てることとして、また以前のようにワイワイガヤガヤする日を楽しみにごちそう様でした!

北千住の「ロノマトペ」で宇和島産紅まどんな(オレンジ)のタルト、いちごのタルト、グリオットチェリーの入ったガトーバスク。

北千住の「ブラッスリー・ロノマトペ」さんが通し営業で持ち帰りもやっているとのことだったので、この日はお菓子を買って帰ることに。

 

こちらのギラつきを感じるタルトなど、パリの風の吹きそうなお菓子はとても好みなのですよね。

 

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紅まどんな(オレンジ)のタルト。

アーモンドクリームの生地にスライスした紅まどんなを乗せて焼き上げてあります。

 

皮付きで粒感を感じるようなアーモンドクリームが風味豊か。

 

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紅まどんなというと「みかん」というイメージだったのですけど、こちらは「オレンジ」として使っていらっしゃいます。

皮付きで使われているのを食べるのは初めてだと思います。

 

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ゼリーのような食感が魅力の紅まどんな。

その質感を感じられる厚めのスライスがいい感じ。

 

アーモンドに染み入るビターなオレンジの味わいもまたいい感じ。

 

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オレンジに比べると皮が薄いので、水分がほどよく抜けて引き締まってビターさと香ばしさがよく出ています。

 

繊細さの感じられるオレンジのタルトで大変面白い1品でした。

 

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いちごのタルト。

こちらもアーモンドクリームの生地ですが、上に乗っているのはフレッシュないちご、そしてローストしたナッツ。

 

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いちごは少しマリネした感じもありますが、基本的にはフレッシュな味わいそのものの感じ。

しゅわっと消えて香りが残るのですけど、ナッツの香ばしさとまったく違った方向性の後味が残って面白いですね。

 

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ナッツの中でもピスタチオがやはりフルーツとナッツの間をとりもつような中層的味わいで、欠かせない役割を果たしているように感じられました。

 

こういうタルトは生地とフルーツが分岐してしまいがちですけど、こちらはアーモンドの味がいいからか、しっかり最後まで生地がいちごを捉えて離さないような味の構成が面白かったです。

 

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グリオットチェリーの入ったガトーバスク。

焼き上げが渋い!グリオットチェリーも、かわいいというよりは渋さを演出している感じがあります。

 

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アーモンドの生地の中にカスタードクリームとグリオットチェリー。

 

生地部分が比較的薄めで、こんなにバキッと焼かれているのは珍しい気がします。

薄い分、全体がの質感の割には火が入るのが早いのか焼き色はそれほど深すぎないで済んでいるのかも。

 

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背中はかなり深く焼きが入っていました。

焼き菓子ってこの「かっこいい」感覚が結構ポイントだったりするのですよね。

 

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メリハリが効いて、力強いガトーバスクでした。

何となくふにゃっとしたものに当たることも多いお菓子ですけど、目指す方向がはっきりしていて腑に落ちる美味しさでした。

 

このお店が身近にあるのは本当に頼もしい限りだな!と思いながら、ごちそう様でした!

清澄白河の「il tram」で。豚肉のロースト 玉ねぎのソース、タヤリン トマトソース、舞茸のラビオリ 聖護院大根のソース、真鯛のヴァポーレ 白いんげんのソース、ブッラータととちおとめ、紫いものスープ他。

この日はランチに「イルトラム」さんへ。

 

ちょっとお久しぶりだったので近況報告などしつつ。

 

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2020年は結局ほとんど伺えなかった不義理を詫びたりなどしつつ。

 

それでも相変わらずおしゃれでこじんまり可愛くて、居心地のいい空間を堪能させていただきます。

 

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お店のロゴ入りのグラスでお水をいただきます。

 

シェフの友人が書いたとかただったと思いますが、お店に飾られた絵なのですよね。

とさかが「il tram」なニワトリ。

 

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フォカッチャはイタリアの小麦で。

 

よく膨らんでいますが、ぼそっと質感の強い生地です。

 

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紫いものスープにパルミジャーノレジャーノのクロッカンテ。

紫いもとパルミジャーノの香りの組み合わせで、ちょっとハムとか加工肉系の香りに感じられるのがちょっと面白かったです。

 

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濃厚で独特の風味のある甘みのスープに、ギラッと効いた黒胡椒。

 

クロッカンテをばりばり割りながらいただきます。

 

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続いて定番のブッラータは、苺とピスタチオ、それから白バルサミコ酢。

 

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苺はとちおとめ。

 

バルサミコ酢の酸味が意外と強めに主張しますが、苺の味と馴染みのいいものでした。

ミルキーなブッラータと苺の相性もいわずもがなで、意外なまでに一体感のある1皿でした。

 

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真鯛のヴァポーレ。

フィルムで包んで蒸し焼きにしたお魚料理です。

 

ちょっと来ない間にお皿がコンパクトに。

中のボリュームは変わらず、というかむしろお魚は大きくなっていたように感じました。

 

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真鯛に、白いんげんのソース、じゃがいものニョッキ。

白いんげん豆は動物性の脂や塩気と合わさると、魅力が何十倍にも膨らむ食材ですよねえ。

 

ざらっとした舌触りと、味付けによって浮き立つお豆自体に甘みが秀逸。

 

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スペシャリテのチコリの1時間ロースト。

トリュフオイルを塗りながら焼き上げるので、凄まじいトリュフの香りがむんむんと広がっていきます。

 

手前にゴルゴンゾーラ・ピカンテと松の実のロースト。

 

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白菜のような苦みとネギのような甘み。

なんともいえない複雑な味わいに、どこまでも上品な香りに、ゴルゴンゾーラと胡椒でビシッと輪郭を付けるような絶妙な組み合わせ。

 

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舞茸のラビオリ、聖護院大根のソース。

散らした柚子皮の香りがふわっと。

 

塩気は押さえて大根の甘みとちょっと青っぽい味が前面に出た味わいのソースです。

 

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ラビオリの中にはディクセルのように細かく刻んだ舞茸が入っていて、風味はもちろん旨みや、ペースト状でねっとりした舌触りも印象的。

「チーズ入ってます?」と聞いたら、入ってはいないそうなのですけど、他のお客さんにも同じ内容を聞かれたことがあるそうなのでそういう味わいや食感ということなのだと思います。

 

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タヤリンという卵をたっぷり使った手打ちパスタに、人気メニューになってきているトマトソース。

パスタは3日くらい寝かせてから使っているそうです。パスタにも寝かせるとかあるんですね。

 

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フレッシュで酸味も比較的感じられる味わいなのですけど、尖ったところがなくてとてもいい味なのですよねえ。

麺も少し幅がある分、それ自体の風味もしっかり感じられてソースと物理的にも味覚的によく絡んでいました。

 

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メインは豚のロースト。

おろし玉ねぎのソースにフライドオニオン。

 

右奥の黒いのは生の粒胡椒です。

 

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メイラード反応を強調しないで肉の身の部分で味を表現したようなロースト。

よくいえばやさしさ、逆にいうと「肉料理」としては弱いのですけど、フライドオニオンの食感や生胡椒の鮮烈なアクセントで印象的な1皿に仕上がっていました。

 

というわけで、少しずつ変化というか前進というか、お!とうならされるところのある料理の数々で心から楽しむことができました。

ごちそう様でした!

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