lockandgo65

美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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押上の「あんみつの深緑堂」であんみつ、抹茶ぜんざい。

そういえばこの冬はおしるこをいただいていないなあと検索して、惹かれたお店へ伺うことに。
夜は予定が決まっていたので近場で済ませたかったのもあって、いい位置にいいお店をみつけられたのですよね。


あんみつの深緑堂。
知らないと街の薬局か何かと勘違いしてしまいそうなこちらのお店は、2014年3月オープンのあんみつ専門店。
10年間甘味処で働いたご主人が独立されたそう。


お店に着くとちょうどこしあんを仕込み中ということで「7,8分お待ちください」とのことで、席で待たせていただくことに。
カウンターに座ろうと思いましたが、あんが跳ねて危ないとのことでテーブル席に。

かなりいい香りが漂ってきましたよ。


お店のこだわりを読みながら待ちます。
気になるのは3つの産地の天草をブレンドしたという寒天。
黒蜜は、西表島のものが入ってこないそうで、この日は波照間産と伊江島のブレンドだそうです。

テイクアウトでふらっと立ち寄られたお客さんの分も、おひとりで全て回されているご主人が丁寧にパックに詰めていらっしゃるので結構待ちましたが、無事にあんみつが登場。


あんみつ(600円)。
寒天、こしあん、エンドウ豆、白玉、あんず、くるみ、すぐり、セルフィーユ。
黒蜜が添えられています。


こしあんは水分多めに見えますが、どっしり詰まった感じ。
一口すくって他の食材と合わせながらいただきます。

香りがいいあんですねえ。


あんずはジューシーで肉厚、いい味だったので店頭にあったものを買って帰りましたが、全然違ったのでびっくりしました。
別のものだったのかな?


注文を受けてから茹でる白玉。
つるんとしてモチ、白玉です。


気になっていた寒天は、説明通り磯の風味が出たもの。
食感はやや弱くはなりますが、これがちょうどいい気もします。

上品なあんに、エンドウの塩気とほくりとした豆感。
ちゃんとしたあんみつですね。
エンドウがもっとあってもいいくらいでした(^^)


黒蜜はリキュールのような大人っぽく誘惑する系の香り。
あんを溶きながらいただいた方が馴染みよくて食べやすいですね。

やっぱり定番のあんみつは外せませんね。
あんみつを食べ終えたところで、続いてこの日のメインをお願いします。


抹茶ぜんざい(850円)。
暇なとき限定で提供されるというこちらのメニュー。
注文を受けてから濃い目に立てられた抹茶、これを自分でぜんざいに流し入れて完成。



抹茶は一保堂の「金毛の昔」というものを使用とのこと。
ご主人から注意のあった通り、かなり強めに入っています。


ぜんざいはこんな。
ぜんざいとおしるこの違いは諸説あるようですが、個人的には小豆を甘い汁で炊いた感じのものがぜんざいで、餡を延ばした感じのものがおしるこだと思っています。
境目はグレーですが。


豆が残っていますね。
ああ、豆の香り。


口直しの塩昆布をチェックしまして、いざ抹茶をぜんざいに投入します。


こんな感じに。
ところどころぜんざいが浮いてきていますね。
上手な方がやるともっと全面抹茶の色になるのだと思います。

僕はほどよく「下にぜんざいが隠れていること」が分かるようにしてみましたよ、あえてね。
うん、あえてこの感じに。
いい感じにできました、あえて。


いいアングル。
あの丘を駆け上がるようにテンションが上がります。


とはいえ若干恐る恐るひとくちめ。
おお、やっぱり結構苦いのね。
でもお茶の苦味、ぜんざいの甘み、豆の香り、やさしいやさしい気持ちになります。


美味しいなあ。
ぽくぽく素朴な小豆に少しずつ抹茶が馴染んでいきます。

苦味の角も取れますねえ。



最後はこんな感じになります。
ここまで来るとほぼ違和感なく一体に。

ご主人の試行錯誤の末に編み出されたお茶の苦さとぜんざいの濃さのバランスが絶妙。
全ての王道は邪道に始まっているのかもしれないと改めて考えさせられる一品でした。
これはまた食べたい。
これから普通のぜんざいでは物足りなくなってしまいそう。

ちなみにご主人と少しお話しして、よく行くお店は神津島の寒天だけを使っていて・・・と言ったら「天まめさんですか」と即答でした(苦笑)。

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