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美味しいもの食って写真撮って、あとで振り返ってのブログ

食べ歩きの記録です。よく食べ、よく歩きます。

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銀座の「すし処きたむら」でおまかせ(刺し盛り、土瓶蒸し、ネギ蛸、鰹のたたき、トマトの軍艦、真鯖他)。

10月1日(火)、幸運なお誘いを受けて、仕事帰りに銀座へ、

 

いわゆるザギンでシースーでございます。

知らないお店をおすすめいただいたのですよね。


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すし処きたむら。

銀座三丁目の交差点から日比谷方面、1本目の角を曲がってさらに最初の角を左折したすぐの小道にお店はありました。

 

1988年オープンということで、31年営業されている老舗です。

銀座のこの一等地ですからねえ。

 

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カウンターにお席をいただきます。

小さなお座敷もありましたが、基本はカウンター席でした。

 

枝豆をつまんでいると、大将が1品ずつお刺身を引いては盛り付けていきます。

 

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最近の仕入れについて語らいながら、手際よく盛り付けていかれます。

 

広めの平皿にぽんぽんと置いていかれるのですけど、すき間が寂しくないところがさすが。

熟練の業を感じます。

 

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まぐろ。

スッと消える軽い脂、少し夏のまぐろの酸味。

 

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真鯛。

水分が抜けてサクッと歯切れ。

 

3噛み目くらいから味がグングン出てきます。

 

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赤貝はひも付き。

ザックザクの歯応えと、強めの塩気。

 

そして塩気が貝の旨みから甘みをき出します。

 

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土瓶蒸し。

よく知っているようでこれまであまり食べる機会がなかった土瓶蒸し。

 

見よう見まねで食べてみます。まずは別添えのお猪口でお出汁をひとくちグビり。

 

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蓋を開けてなるほど、松茸とハモがよく香ります。

ここへ土瓶の上に置かれていたすだちをキュキュッと搾って、具材をつまんでいきます。

 

最近はハモといえばフライばかりいただいていましたが、土瓶蒸しにすると旨みと香り。

待ってましたと言わんばかりにこの2方向に両翼を伸ばしていきます。

 

いやいや、フライもいいけどやっぱりこっちですね。

 

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ネギ蛸。

薄く切った生の蛸に、ネギ、胡麻を振ってお醤油をたらり。

 

ちゃっくちゃくと小気味よい蛸の食感に、主張の強いネギと胡麻の香り。

シンプルですが、お寿司屋さんでいただくととても印象に残る味わい。

 

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鰹のたたき。

鰹が見えなくなるくらいに玉ねぎやネギが盛られていて、醤油をかけてぽんぽんとたたいて味をなじませる。

正統派のたたきですね。

 

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戻り鰹とは思えないような脂控えめの個体でしたが、旨みに吸い込まれるように酸味が立ちすぎず、薬味の味わいを活かすこざっぱりとした鰹でした。

燻した香りがまた引き立っています。

 

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この日の真打ちは真鯖。

青森の超大物で、酸の立ちすぎない〆方で身が引き締まっている一方、脂は強く強く凝縮されているので、口の中で融けたときにものすごい味の広がり方をします。

 

凝固したように引き締まったところから流れ出す脂が素晴らしかったです。

 

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真鯵。

シマアジかな、と思うような身の引き締まり方をしています。

随分薄く切るな、と思ったりもするのですけど、これくらいでないと歯にかかってしまいそうなのですよね。

 

最近こういう鯵に出会う機会が多いですねえ。

味の濃い鯵でした。

 

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焼き蛤。

写真は上手く撮れていませんが、なかなかのサイズです。

 

店内を一変させる香り高さ。

 

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すだちを搾って絡めながら、それでいて貝の出汁を一滴たりともこぼさないようにいただきます。

 

んぎゅーーっと、なかなか噛みきれない蛤の身から、絞り出されたように潤沢なお出汁が溢れてきます。

 

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アワビ。

この厚みで生を食べるのは久しぶりかも。

 

こっきこきの歯応えは他では味わえませんねえ。

 

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真鯖。

お造りで素晴らしかった鯖を握りでもいただきます。

 

さーっととけた脂がシャリとシャリのすき間に浸み込んでいきます。

お造りでもよかったですけど、握りの方がこのよく乗った脂が活きていました。

 

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鰯。

「秋刀魚はダメだけど、鰯はまあまあだよ!」と教えていただいて、こちら。

 

脂は少なめですが、肉質のしっかりした身の味で食べる鰯でした。

生姜が鉄板の組み合わせ。

 

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小肌。

強めに〆た小肌でシャリを包み込むようにグッと押し付けて握られています。 

 

シャリの味が立ちますね。

そうか小肌の美味しさって、こういうものだったのかと気付かされる見事な味のバランスでした。

 

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ハタ昆布締め。

しっかり水分は抜きつつ、昆布の香りはほどほど。

よいバランス。

 

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玉子焼き。

流行りのスフレ状ではなく、焼いて重ねてずしっとしたタイプ。

 

玉子焼きは火が入った白身の旨みが大事だなあと思わされる、品のいい香ばしさ。

 

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穴子。

"一応"握り。

 

たっぷり甘めのツメと柚子の皮で仕上げ、とても香りいいです。

 

厚みがあって、箸で持ち上げられないほどとてもやわらかな身は、シャリを飲み込む脂乗り。

食べ応えのある穴子でした。 

 

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まぐろ中とろ。

甘みのある脂。

と思うと大将はこれを「当て馬」にして、次は、

 

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まぐろ赤身。

見た目は角が立っていますが、漬けにした身はすーっと噛まなくても歯が通り抜けるようなきめ細かくソフトな質感。

 

漬けにすることで、却ってまぐろの旨みが強調される見事な1貫でした。

中とろもよかったですけどね! 

 

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生いくら。

粒が大きくても皮はやわらかくパッパッと弾けます。

醤油のクセを強くしすぎず、塩味とイクラの旨みが強めに出ていました。

 

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赤貝。

ヤンチャな食感。

緩めに握ったシャリが受け止めます。

 

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甘海老。

たまにこうして海苔を使われると、妙に印象に残りますね。

 

お寿司屋さんの海苔はまた美味しいのですよねえ。

 

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車海老。

しっかり火を入れて、旨みが抽き出されています。

 

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雲丹。

強い甘み。

 

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鉄火巻き。

シャリはあくまで指をつまむように添えただけとでもいうように、持ち上げてから飲み込むまでに、指、舌でストレートにまぐろを感じます。

 

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 お椀をいただいて、ラストのとっておきのお話を伺います。

 

「トマト食べる?」

はて…、いやしかしまあ、いただきます!

 

というやりとりの後、出てきたのは…、

 

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トマトの軍艦。

パッと見イクラかと思ったのですけど、刻んだフルーツトマトを乗せて軍艦にしてあるようです。

 

イメージ的にはあまり合いそうにもないのですけど、トマトの甘みとみずみずしさも全く違和感なく、軍艦を成立させているのですよね。

お寿司のシャリって実は結構味が決まっているから、さっぱりさせるだけの要素も実はとても合うのかもしれませんね。

 

というわけで初訪問、それもよく知らないお寿司屋さんに伺うことが随分久しぶりだったので、新鮮に楽しむことができました。

そしてやはりお店ごとにアプローチは全く異なりますが、どちらも正解不正解ということはないなあと思わされた次第。

 

最後のトマト1貫だけでも、人におすすめしたくなる隠れ家のようなお店でした。

ごちそう様でした!

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