5月21日(火)、今月もディナータイムにイルトラムさんへ。
もう随分夕方は明るくなってきたので、コースの前段と終盤で大分写真の明るさが異なっています。
カウンターに用意されていたのは、新たなオリジナルのグラス。
壁に飾ってある鶏のトサカが店名になっている絵が描かれていますね。
最近お店のホームページで月替わりのメニューを発表するのをやめられているようですが、今回は諸事情で紙のメニューも用意できなかったそう。
「今回はサプライズでお楽しみください」
くらいカッコつけてくださってもいいのですけど、ちょっと情けない裏事情を明かしてくださるシェフです。
キャベツのズッパと酢漬け パルミジャーノのクロッカンテ。
お米でまったりしたスープに、ザワークラウトみたいなキャベツ。
いつも「お粥に梅干し」みたいなイメージの組み合わせ。
ズッパ自体はマイルドの中のマイルドなのですけど、ザワークラウトとクロッカンテで結構派手な味わいに。
ブッラータは、このお皿で出てくるのは初めてかも。
ソースは白うずら豆。
素朴な豆の香り。
ブッラータのクリームとはまた別の濃厚さ。
うずら豆との対比でブッラータの酸味が立って感じられます。
シーズン最後だというグリーンアスパラのロースト。
ペコリーノロマーノとボッタルガ、そして温玉
アスパラは、これまでで最も太い北海道産。
とても甘くてジューシー。
ペコリーノ、卵黄、カラスミを和えてカルボナーラ風濃厚ソースにして絡めていただきました。
また来年。
チコリの1時間ロースト。
今回は焼き目が強めな色。
表面はしっかり焼けて、中にジューシーな水分が閉じ込められています。
水分が多いと、添えられた胡椒がよく合いますね。
カマスのロートロ。
イルトラムさんで暖かい季節の定番。三枚におろした魚を巻いて焼き上げてあります。
厚みがあってふっかふか。
身の味の濃い白身に、甘い甘いコーンのピュレ。
コントラストのはっきりした味わいで、夏らしさも感じられました。
しいたけとサマートリュフのフェットチーネ。
どろりとして、ややヌメりさえ感じるしいたけのソースは、もちろん風味も濃厚。
大量にかけられたサマートリュフはぽくぽく食感と、しいたけに対して爽やかな香り。
やはりシェフは茸使いがお上手ですねえ。
豚のローストが続いているということで、ご提案いただいてサルシッチャに変更していただけました。
お肉は豚と鴨。
にじみ出ているジューシーな肉汁。
豚の食感のあるところと、脂のあるところとバランスよく入れて、鴨の旨みをプラス。
バルサミコと蜂蜜のソースをつけつついただきます。
わさびと麹。
「遅ればせながら当店も麹ブームに乗ってみました」
とのこと。
わさび漬けみたいな感じ、とのご説明でしたが、まさしくといったところでした。
食後は紅茶とメレンゲのお菓子。
アマレットの効いたお菓子にも個性がありますが、紅茶のカップが独特すぎます。
寒い日に両手で持ち上げたい系。
というわけで今月も大変美味しく、楽しくいただきました。
グラスを新調されるのは「前のを割りまくった」裏返しだそうで、次を楽しみにするものでもないかもしれませんが、毎回オシャレで素敵だなと思っています。
くれぐれも割ったグラスでお怪我でもされぬよう、と思いつつ、ごちそう様でした!